劇場公開日 2017年5月6日

「深い映画」追憶 HEALTH AND GRAVITYさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0深い映画

2019年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

「任侠」ということばは、強者をくじき弱者を助ける気性が強いことを指し、「仁義」というのは、任侠と義侠からできたことばだといわれている。───(光文社新書『誰も教えてくれない 男の礼儀作法』)

儒教には「仁」という考え方がある。儒教の中で中心に置かれる徳目の一つ。やくざの仁義は同じ組織の中だけで通用するものであり、他の組織との間には仁義は存在しない。このように、仁とは身内にだけ通用させ、それ以外の人間との関係には適用しないものなのである。実は閉鎖的で、身内さえよければという考えに至るのは必然だろう。「孔子(※儒教)の仁は差別愛である」───(牧野出版『脱洗脳教育論―日本再生のカギはすべてここにある!!』)

日本における仏教(以下、「日本仏教」と呼ぶ)は、伝来当初から、儒教的差別思想をたっぷりと内包していたと言える。だから、日本仏教は差別的な行為を堂々と行っていたのである。(中略) 支配者層に対しては儒教が、被支配者層に対しては日本仏教が、それぞれふんだんに差別思想を埋め込み、日本の身分制度を支える基礎となっていったのである。(中略) 日本人はすでに儒教という宗教を心の中に持っている。すでに「儒教」という「信仰」を持っている人に、いくら科学や哲学の「信仰」で物事を説明しても、キリスト教原理主義者が進化論を「神の思し召し」と一蹴したのと同じ結果を招くだけである。そこで私は、いわば暫定的な対応として、「心の教育」に仏教を使うことを提案する。もちろん本来の釈迦仏教である。(中略) そして、もう少し日本社会が成熟してきたら、というよりも、儒教の洗脳から解かれた段階で、科学と哲学の用語のみを使って「心の教育」を行えばいいと考えている。───(牧野出版『脱洗脳教育論―日本再生のカギはすべてここにある!!』)

戦国時代の孔子の弟子たちが儒家であり、漫画『キングダム』主人公の信たちです。天下の思想界を二分した墨家。漫画『墨攻』の墨家から呼んだ墨者の革離。漫画『キングダム』と漫画『墨攻』は同じ人物が出てくると思います。

HEALTH AND GRAVITY