劇場公開日 2016年11月5日

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ジュリエッタのレビュー・感想・評価

全30件中、1~20件目を表示

4.0普通をのひとを普通に描く新境地

2016年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

悲しい

スペインきっての変態監督だったのが、いつの間にか女性映画の巨匠扱いされるようになったアルモドバル。確かに文芸路線、キレキレの珍作、その折衷的作品とどっちの側にも足をかけて活動しているが、女性の生き様を描くにしてもどこか飛び道具のような展開や描写をブッ込んでくるのが通例だった。

ところが今回、軽く新興宗教めいた自己啓発セミナーが絡んできたりはするが、あくまでも普通の女性の半生を、突拍子もない要素に頼ることなく描いている。なんなら近所を歩いていてもすれ違っていそうな女性の物語だと思う。

物足りないという人もいる気がしつつ、アルモドバルらしいちょっとねじれた表現はあちこちに散りばめられているし、本人らしさを失わずに新境地にたどり着いた普遍的なメロドラマではなかろうか。

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村山章

0.5入れ墨は『A/J』を『アンティアとジュリエッタ』?

2023年7月15日
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鑑賞方法:VOD
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マサシ

3.5【一人の若き孤独だった女性の罪と大いなる報いを、切ないトーンで、アルモドバル監督が色鮮やかに描き出した作品。】

2022年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ー スペインのマドリードでひとりで暮らす55歳のジュリエッタ。ある日、古い知人の女性から、一人娘のアンティアをスイスで見かけたと聞き、ジュリエッタの心は大きく揺れ動く。
  アンティアは12年前に何も言わずに家を出ていったまま、音信不通となっていて…。ー

■若きジュリエッタの罪
 ・列車で一緒になった意識不明の奥さんがいる漁師ショアンとの弾みでの情事。

 ・更に、ショアンの奥さんの葬儀の翌日に彼と情交を交わす。一夜限りの関係だった筈なのに。

 ・ショアンとの間に出来た娘、アンティアに夫との関係をキチンと話していなかった事。

 ・嵐の日に、海に出たショアンは帰らぬ人になり‥。それについても、真実をアンティアに話していなかったジュリエッタ。

 ・そして、突然いなくなったアンティア。12年間も音信不通だった彼女からの手紙に記載されていた事。何とも、ほろ苦い物語である。

<若きジュリエッタをアドリアーナ・ウガルテが。中年になったジュリエッタをスペインの国民的女優、エマ・スアレスが演じる。
 アルモドバル監督が上記の内容を、抑制したトーンで淡々と描いた作品。
 ロッシ・デ・パルマは、容姿が余り変わらないなあ・・。>

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NOBU

3.0スペインの海

2022年1月2日
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鑑賞方法:VOD

スペインの巨匠アルモドバルを知ってるか
と誰に問われたわけでもないけど
「トーク・トゥ・ハー」が良かったから
(いや、ピナ・バウシュが良かった)
これはまぁ普通…
(若い頃とその後の二役にちょっと違和感)

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mamagamasako

3.5「“罪悪感”は感染する」…一人の母親の行動・見聞・内面だけを描くことで娘の内面も描き出す新境地

2020年7月5日
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鑑賞方法:VOD
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もーさん

4.0相変わらずの圧倒される母子愛の物語

2019年8月10日
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鑑賞方法:VOD

人間の微妙な機微がひしひしと伝わる、そんな描き方で心に直接語りかけてくる。
情熱的な想いも、優しく見守る心も、密やかな嫉妬も、執着も。
人間らしさ丸出しでいて細やかな表現、洗練された色づかい。
1つ画面を切り取ったって、その表現の豊かさがわかってしまう。特に背景の色と人物の感情がリンクしてる瞬間などは見事だ。
センスが良い監督作品などを観ていると、あれっ!アルモドバルっぽいって感じる事がある、どれだけの映画監督達が影響されたんだろうと思う。

他と比べる気などさらさらないのだが、結果的に他の作品を忘れるほどに惹きつけられてしまう。
毎回そんなだから、私にとって見逃してはいけない監督なんだろう。

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パプリカ

3.0アルモドバル

2019年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 中年となっていたジュリエッタ。12年間娘と離れて行方知れず。すぐにでも会いたいと娘アンティアへの想いを綴る。

 アンティアの父親となるショアン(グラオ)と出会ったのは列車の中。その直前に席が一緒になった目つきの悪い男が自殺したことで、罪悪の念と寂しさから2人は結ばれた。ショアンは漁師で既婚者だったが、妻は5年間意識不明のまま。やがて妻が死んだときにジュリエッタを呼んだのだった。娘アンティアが産まれすくすくと育ち、9歳になったときに湖畔へキャンプへと向かったのだが、その間、嵐の中を漁に出たショアンが死んでしまう。ショアンが嵐に出たのはジュリエッタと喧嘩したときだったとアンティアは知り、母との距離をおくようになったのだ。

 どことなく淡々と描かれるジュリエッタの過去。それでも惹きつけられるのはアルモドバルの腕なのだろう。

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kossy

4.5母と娘の物語

2018年4月3日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

私はまだ子供がいないので分かりませんが、自分の子供がいたらこんなふうになるんでしょう。好きな作品です。

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ma_jp

3.5ペドロに性別概念は無いと思う。

2018年3月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

広い視野を持ってるつもりでも
いざ自分自身に降りかかってきたら・・

自分自身を鏡で見てる感じがした。

廻る音、澄ませど聞こえぬ、盲目の愛。

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G・・HT3

4.0愛する娘について

2017年12月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

愛する娘と疎遠になっている母親の回想で綴っていく母娘の物語。
女としての罪悪感を植え付けているのが男で、人生を大きく空回りさせている。
男の扱いがとてもいい。

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いやよセブン

3.5人生を考える

2017年9月15日
Androidアプリから投稿

話のテンポがよく、どんどん進んでいく。スペインの町並みや人々が当たり前に写し出され、フリエッタの人生も誰にでも起こり得た物語としてすんなり主人公に感情移入できる。
ただ、何でも起承転結の激しい推理小説やハリウッド映画ばかり最近見ているせいか、最後がなんだかあっけなかった。

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マッターホルン

4.0アゲハチョウ

2017年6月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

アルモドヴァルであるからには、もっと背徳的なエロスを期待したのだが、その辺はかなりソフトである代わりに、背景のサイケデリックな色調は終始表出されており、やはり彼の映画だなと妙に納得する。

それにしても、ラテンヨーロッパの女優さんの美しさには、古今ゆるぎないものを感ぜざるを得ない。日本女優の美しさが高山植物やモンシロチョウであるのに対して、やはりゴージャスなバラであり、アゲハであると思ってしまった。

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シンドラーの手帳

3.0親子関係は人それぞれだけど

2017年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

いつになったら親心に気づくの?いくらなんでもちょっと鈍感過ぎかと・・

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さばとら

3.5共感力

2017年1月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

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ミカ

3.5今までの作品のイメージとは チョット違ったけど これはこれで 監督...

2016年12月29日
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鑑賞方法:映画館

今までの作品のイメージとは
チョット違ったけど
これはこれで
監督さんらしいかも...
悪くなかったです‼︎

あの家政婦さんの顔が怖い〜

雄鹿カワユス〜

これが
2016年ラストの映画になりました‼︎

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snowball

4.5マドリードで暮らすジュリエッタは恋人とポルトガルへ引っ越す準備に追...

2016年12月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

マドリードで暮らすジュリエッタは恋人とポルトガルへ引っ越す準備に追われていたが、ある再会がきっかけで過去の自分と向き合う決意をする。
現在、過去、現在で古典の先生、奥さん、娘、母親、彼女と様々なジュリエッタが居て過去に何があったのか鮮やかな色彩と美しい光景と共に引き込まれました。
ジュリエッタを2人の女優さんが演じていますが、入れ替わるタイミングも見事。
女性映画の巨匠が描くジュリエッタはとっても興味深かったです。

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hiromiko

4.0重苦しい内容にも関わらず、やはりこの監督の作品にはいつも感心させら...

2016年12月11日
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鑑賞方法:映画館

重苦しい内容にも関わらず、やはりこの監督の作品にはいつも感心させられます。そんなに難しいものではないけれど、決して単純でもない人間の感情を淡々と描いて、見ている側の心にすっと入り込み、うーんと小さく唸りながら席を立つ。そんな感じです。

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クロ

4.0アルモドバル映画あんまり見たことない人には十分

2016年12月8日
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レイン

4.0親心、子心。

2016年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

幸せ

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ハチコ

4.5巨匠、女性を描く

2016年11月24日
iPhoneアプリから投稿

題名は『ジュリエッタ』。あくまでひとりのジュリエッタの物語である。

誰かの娘であり妻であり母である女。女の性(さが)は複数にまたがっている。

生と死、愛と性を軸にして物語は進む。
誰かの死に直面したとき、生きている自分を責めることは、よくあることだ。誰のせいでもない出来事は自分の罪ではない。
実は、失望、悲哀、落胆の状態こそ、一種の罪の状態で錯綜なのである。

女の愛は男の愛と異なって、快楽のための媒介を必要としない。他者はすでに女の内にある。女は他者を所有し支配する必要はない。
しかしジュリエッタは失望のあまり錯綜した。娘に執着した。他者としての娘を理解することを怠った。
私はそんなジュリエッタが愛しい。

色彩設計の見事さ。
古典教師の一面は知性の色、青。
おしゃれでセクシーな一面は引力の色、黄色。
情熱も悲しみも全てを含む女の生命力の色、赤。

そして、まるで会話の一部分のような重要なモチーフ。ルシアンフロイドの絵画、雄鹿の疾走、男性のオブジェ、キッチンから見える海。不完全な人間の美を感じた。

これぞ映画の醍醐味である。

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Raspberry