劇場公開日 2016年3月19日

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「世界に揉まれる」父を探して uzisawさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0世界に揉まれる

2017年1月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

子供の目線で見た世界の縮図。
量産的、合理的、虚無的な行動がループされる世界。
子供の空想とカラフルな音楽が唯一の救い。
幸せとはなんなのか。
充実した毎日とはなんなのか。
人間が人生において目指す場所はなんなのか。
何が最も重要なのか。
そんなことを否応なしに考えてしまう。
直球かつ重たく鋭いメッセージを、
これでもかとクリエイティブにカラフルに描く。
どうしようもなく閉鎖的な世界では、
カラフルなクリエイティブにしか救いはない。
人々が生まれて死ぬまでの間にする行動は、
育みたい毎日は、到達したい最期は、、、
そんな想いに終着する、
望郷的天国が待ち受けるラストに心が解放される。

抽象的な世界が心に訴えかける、
創造性の素晴らしさが詰まった映画でした。

uzisaw