ドリーム ホーム 99%を操る男たちのレビュー・感想・評価
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そんなに罪悪感感じなくても…
法にのっとり立ち退きを迫る…。それってそんな悪いことでしょうか?立ち退きさせられるのが、息子の友達の家族だから。あるいは立ち退きさせた人が罵声を浴びせたから。だからって、仕事は仕事。自分の仕事に置き換えてみるとそんなことしょっちゅうです。だからこそ、この映画のように仕事内容について家族に中傷されるとつらいです。
アメリカらしい、厳しすぎる話。
犯罪行為までにも手を出さなけれが家を守りきれない、これが現実の厳しいアメリカの世界なんだろうなー、とひしひし感じる話。
家がそこまで大事か、そうさせるアメリカの制度が悪いのか、実力あるものだけが生き残り、自己主張がすぎる人達だけが勝ち残れる国なのか。
アメリカンドリームとはよく言ったもんで現実には夢なんて超ひとかけら…。
普通の生活ができることも夢なのか…。
Michael Shannonがはまり役ー。
見ごたえある映画でした。
フィクションだと思いますが、リアルでシビアなアメリカが良く描かれていると思います。
リックの言う「この国は勝ち組のための国だ。負け犬には手を差し伸べない」。本当にそうなのかもしれません。
デニスを演じたAndrew Garfield、家族のため、家のためと働くも、リックに対する不信感は消えない。。。そんな主役を見事に演じていました。
そしてリックを演じたMichael Shannon、タイトルにも書いたとおりぴったりのはまり役。実際こういう人っているんだろうな。ラストもよかった。
やっぱり、のガーフィールドが素敵だ。
アンドリュー・ガーフィールド
「アメイジング・スパイダーマン」が有名だが、映画ファンのなかでは、「ソーシャル・ネットワーク」「わたしを離さないで」の、
「頼りんなんねえなあ」
な男を演じたら、右に出るものはいないうまい役者として知られる。
「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」
99%を操る、というフレーズで大体この映画の内容が分かる。
世界の富の4分の1をたった1%の最富裕層が所有しており、残り99%は貧困である」(ジョゼフ・E・スティグリッツ)という説のお話で、金儲けのためなら何でもする、1%の方舟に乗らんとするやり手の不動産屋と、銀行に家を差し押さえられたガーフィールドが、その彼の元、違法に加担し、のし上がっていくお話。
そう、オレらの世代だったら、もうあれ、オリバー・ストーンの「ウォール街」。正直、まんま。
ただし、あちらは「バブル的」「ゲーム的」要素があり、あくまでエンターテイメントとしての作りだったのに対し、こちらは暗い。ひたすら、もうね、ほんと嘘みたいにあちこちで退去命令が行われ、その描き方は手持ちのドキュメンタリー風で、観ているとやはり滅入る。
面子も同様に、マイケル・シャノン演じる不動産屋に、マイケル・ダグラスのゴードン・ゲッコー(この役名、絶対忘れねえな)のような華はないし、ガーフィールドには、チャーリー・シーン演じるバドのような、バブル感、浮かれ感はない。シングルファザー、自分の家の退去、という設定がひたすら重い。
物語の展開も、まあ、違法に手を染めたガーフィールドが、良心の呵責から行動を起こすが、まあ、してやった感もないし、爽快感もない。
ラストのガーフィールドの涙は、やるせない思い、後悔もあろうが、言っちゃ悪いが、
「一つの家庭を救ってやったから、ごめん、許して、オレも被害者なのよ。」
ともとれる、その面構え。故に、ガーフィールド最高。
中盤の、退去させた一家のおやじに詰め寄られ、逆ギレでしらを切るシーンなど最高である。
あの状況に置かれたらおいらは…
弱者を食い物にする
悪徳不動産ビジネスの話
そのビジネスシステムは
頭でこなれずにほぼちんぷんかんぷん…
なんか姑息なことしてんなぁ
という程度で観切っちゃいました。
ドキュメンタリーさながらの
立ち退き命令のシーンから
転がる転がる運命の石
それがやたら説得力があって
瞬きさえ忘れてしまうほど
目はスクリーンに釘づけでした。
愛する家族とともに過ごす時間が
日々刻み込まれていく「家」
それを取り戻すため
自らの良心に逆らう仕事に
手を染めていくデニスに
胸が締めつけられる思いでした。
観終わって数時間経つ今も
どよーんと重いものが抜けません。
私事ですが
かつて新築中のわが家を
父の愚行により
手放さなくてはいけなくなった
そんな情けない衝撃が
そしてその時の母の涙が
ふと心に蘇ってしまった…
アメリカの経済危機を上手く描く力作
サブプライムローンによって住宅を購入したものの、リーマンショックで返済できなくなった比較的低所得者を狙った不動産ブローカー・カーバー。
アメリカには弱い部分のスキに、頭の良い(ズル賢い)ヤツがスッと入り込んで金儲けをする。こういうヤツがのし上がっていくという見本。
「家はただの箱」ではあるけれど、そこで暮らす人間(家族)がどうあるかで、その箱が生きてくると感じた。ナッシュが第二のカーバーになりきらずに良かった。アメリカにもまだきちんと正義を果たすものがいることは喜ばしい。
フロリダの暑い空気と青空が危機的状況と対比するカメラワーク、効果音も良かった。
借金返済は当然
確かにこのブローカー側がやっていることに問題はあるけど、ローンは借金、借金は期限通りに返さなければならないものという考えがアメリカ人には薄いのか?なんとかなると楽観的過ぎるのか?
最後の書類偽造に関しては酷い話だけど、他は金を返さなかった側の問題で、負債者に罵られたり、家族に仕事を隠したりという感覚に違和感があり感情移入出来なかった。
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