ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画

解説

過激な環境保護論者たちが企てたダム爆破計画の顛末を、「ソーシャル・ネットワーク」のジェシー・アイゼンバーグ、「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニング、「17歳の肖像」のピーター・サースガードら豪華実力派キャスト共演で描いたサスペンスドラマ。アメリカ、オレゴン州。過激なエコ思想を持つ青年ジョシュは、アフガン帰りの元軍人ハーモンや裕福な少女ディーナと共謀し、水力発電ダムの爆破を企んでいた。作戦は順調に進み成功するかに見えたが、トラブルが起こったことで完璧だったはずの計画がほころびはじめる。監督・脚本は、「ウェンディ&ルーシー」の女性監督ケリー・ライヒャルト。

2013年製作/112分/アメリカ
原題:Night Moves

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0抑制的な語りで物語が進むため、アクションやサスペンスへの期待はやや控えめにしたい一作

2024年2月16日
PCから投稿

社会や文明から隔絶したような人々を半ば一人称的な視点で描いてきたライカート監督としては珍しい方向性の作品…、と思っていたけど、全体的にはやはり、抑揚のついたアクションよりも静かな語りを重視する、ライカート監督流の作劇術が行き渡った作品でした。

理想主義だけど荒事は苦手な環境活動家、ジョシュ(ジェシー・アイゼンバーグ)とディーナ(ダコタ・ファニング)が、元軍人のハーモン(ピーター・サースガード)を引き込んで、ダム爆破という大胆な計画を立てるが…、という彼らの計画とその顛末が物語の主軸となるんだけど、最初からいい加減な言動のハーモンに振り回されるジョシュとディーナの姿に、この計画がどうなるかすぐに見当が付いてしまいます。ちょっと『キリング・ゾーイ』(1993)とか『アメリカン・アニマルズ』(2018)を連想してしまう展開に、でも二人ともそれほど悪い人間じゃないんだけど…、と複雑な心境になったり。

すごくいろいろ考えているのに、その着想にまったく地に足がついてなくて、事態が悪化してから現実の壁に気が付く、という役どころを見事に演じて見せたジェシー・アイゼンバーグの呆然とした表情が非常に印象的。

せっかくライカート監督を抜擢しているのに、環境テロリストの暴走を描いた典型的なサスペンス映画であるかのような打ち出しをしている制作側の売り出し方の齟齬がすごくて、作品以外のところで笑ってしまいます。そんな手に汗握る(冷汗はかくけど)爽快な作品ではないので、そこだけは注意を!

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yui

3.5ジェシー・アイゼンバーグが似合ってた。 現実的でリアルな再現のよう...

2024年1月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ジェシー・アイゼンバーグが似合ってた。
現実的でリアルな再現のように感じた。

環境破壊を憂うのは大きい悩みだが、考えは浅くて見えてるものは小さい。
結局、自分勝手。

ダム破壊しても暴力が話題になり、環境破壊についてのメッセージは受け取られない。
ジーン・シャープの非暴力闘争を思い出した。
今月の100分で名著の題材になっている。

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ティム2

3.0まあまあだった

2023年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

寝られる

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吉泉知彦

3.0一定のトーン

2021年2月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

難しい

終始、一定のトーンを保ちつつ地味に起こらない物語展開の中で、過ちを後悔しながらも日々の生活を送るしかない男女二人。

互いの関係性など余計な説明がない不親切さが全体的に淡白な印象で、スリル満点なサスペンス要素など娯楽テイストは全て排除したような演出描写と、愚かな主人公に共感も出来なければムカつきもしない、淡々と傍観者として鑑賞する感覚。

小さな犠牲と大きな犠牲、正しい行いも人の価値観によって隔たりが、罪を犯す行為で正す正義は身を結ばず、人間の愚かさと恐ろしさがシミジミと。

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万年 東一
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