バンクーバーの朝日のレビュー・感想・評価
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石井裕也監督×妻夫木聡が野球を通して掘り下げた史実
戦前のカナダで一世を風靡した、日系移民の野球チーム「バンクーバー朝日」のメンバーのひたむきな姿を描いているわけだが、この歴史に埋もれた日系人たちの生きざまに胸が打たれた。
撮影はバンクーバーではなく、北関東にオープンセットを組んだのだが、時代性もとらえた実に素晴らしい作り。そして、石井裕也監督のもとに集った妻夫木聡、亀梨和也、池松壮亮らの表情が実に生き生きしている。池松や上地雄輔は甲子園常連校の野球部出身だけあり、無駄な動きがない。そしてこのメンバーたちが、撮影ではあっても野球を通じて、戦争の荒波にのみこまれていったメンバー1人1人の代弁者となったのだということを感じずにはいられなかった。
薄いかな
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戦前のバンクーバーに日本人町があり、現地野球リーグに参戦していた。
しかし体格で劣るため全く勝てない。
しかも日本人は小馬鹿にされており、労働条件も悪かった。
しかしバントや走塁といった知的な野球を取り入れ、強くなる。
日本人の星となるが、そんな折に死球で乱闘となり出場停止となる。
やがてそれも解け、最終的にリーグ優勝。
しかし真珠湾攻撃により日本人町は閉鎖され全員収容所へ。
10年後に自由の身となるが日本人町が復活することはなかった。
しかし21世紀になってカナダの野球殿堂入り。
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何か有名な役者が多数出て、それぞれに物語がある感じ。
そのため一人ひとりの情報が少なく、内容も薄くなったかな。
かと言って試合のシーンも異常なくらい簡略されていて、
最後の決勝なんていきなり1点ビハインドの9回裏二死23塁から始まる。
で次の球を打って逆転サヨナラタイムリー。何じゃそりゃ(場)
たかが野球! されど野球? カナダは敵国!
何で深刻な顔をして野球をやらなければならないのか?それが分からない。たかが、野球されど野球だろうが、この時の日本人の置かれた立場は、カナダに限った事でなく、世界の異端であったはずだ。そんな中、敵国のスポーツを敵相手にする訳だから、敵国の寛大さをくまなければならないと思う。野球をやっている間、日本は中國を侵略していた事は事実なのだから。
一生懸命働いている設定だが、タラタラやっている絵に見えた。また、イライラしながら、野球をやっている姿が気味悪い。
朝日とチーム名を名のるが、バンクーバーから見れば、夕日のはずだ。敵国に当たる地で敵国のスポーツを楽しんでいる気配が全く感じない。
カナダは英連邦だから、イングランド国王か宗主者、つまり、カナダ=イギリス 今でも同じ。カナダ、オーストラリア、ニュージーランドはイギリスと思っていた方が無難。鬼畜米英をわするべからざり。
テイク・ミー・アウト・トゥー・ザ・ベイスボールほなきながら歌う歌ではない。声が小さいので、字幕を入れてもらいたい。兎に角、楽しで野球をやっている奴がいない。ナショナリズム高揚のプロパガンダ映画だ。こんな映画に出なければ飯が食えない俳優が可哀想だ。
日独伊三国同盟が結ばれ、真珠湾攻撃を宣戦布告無しままで太平洋戦争ヘと日本は進む。野球なんかやっている場合じゃない。空気が読めない民族と差別されても仕方無いと思う。そして、問題は、そう言った気質が今でも日本人にはある。敵国強制収容の事が問題にされるが、その当時、満州では中国人の土地を奪って、日本人を入植させていたのは残念ながら事実である。入植した日本人のその後の悲劇はアメリカ大陸の強制収容の比にならない。
優勝ってそんなに簡単?
大概の野球モノと違って、ちゃんと野球できる人がキャスティングされたことはすごく良いです。
ど素人がへなちょこなフォームでCGの豪速球を投げる映像に幾度となくがっかりさせられましたが、この映画はその心配が無いことはさり気なく大きなポイントです。せっかくそこに気を遣ったキャスティングなのだから、もっと野球シーンをしっかり見せてくれても良かったかなと。
日本映画お得意の盛り上がらない会話と長〜い間がたくさんあったおかげで野球シーンが少ない印象。
あれじゃあほんとにバントしかしてないチームに見えますが、それで優勝できるはずが無いんだから。本物のバンクーバー朝日は、バント対策されても勝てるくらい、ちゃんと強かったはず。
当時の日本人の置かれた環境は確かに大変だったのかもしれませんが、みんながみんな負の感情を背負い過ぎていて、それもリアリティを損う結果に… 事実だったらすみません… でもあんな環境で負い目を感じながら練習していて優勝なんでできるのか?と…
カナダ移民と、バンクーバー朝日の史実について勉強にはなりました。
史劇
映画館では15年1月25日に地元のイオンシネマで鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
監督は大好きな石井裕也氏
オールスターキャスト
野球映画は好きだ
全く野球に興味がない人には向かない
バントはせこいとかバントは意味がないとかノーバントノーボール作戦みたいな考え方のセイバーメトリクシャンにも不向き
海外に永住した日本人たちの史実に興味がある人ならそれほど野球好きじゃなくても向いているかもしれない
人類から差別がなくなることは永遠にないだろう
徒党を組んで抗議をしてもなにも変わらない
子供の頃いくら泣き喚いたところで買ってもらえたことは稀だ
それじゃどう生きればいいのか
この映画にヒントがあるはずだ
実録物の弱さが露呈した作品でした。
バンクーバーの素人野球チーム「朝日」が、差別にもかかわらず、ついに優勝を遂げ、カナダの野球殿堂入りすることになりました、というお話です。
たぶん、このあらすじを聞いて、だれもが想像できる通りのお話です。
既視感の山。
あまりにもシナリオライターは調査不足です。
単に原作をなぞるのではなく、作者や周辺の人々を徹底的に調査すれば、珠玉のエピソードが次々に発掘できるであろうネタなのに、なんなのこの手抜きシナリオは。
野球シーンが、輪を掛けてヘナチョコなものだから、目を覆うしかありませんでした。
なぜイチローを主演させなかったのか。
と、ムリは承知なのですが、この話であっても、イチロー主演であれば、ぜんぜん違う、迫真の話を撮れたと思うのですけどね。
ほんとうに残念すぎる作品となってしまいました。
史実を丁寧に描いた作品の面白さ
石井裕也監督が1914~41年、戦前のカナダで活躍し、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした日系移民の野球チーム「バンクーバー朝日」の実話を映画化。史実に基づいた作品の面白さよ。
移民
連戦連敗の朝日だったが、バントを多用し、足でかき回す試合をやるようになってからは、連勝を続け、ついには優勝決定戦にまで進むほどになった。風変わりな試合によってカナダ人のファンも出来て遠征までするようになったものの、時代は第二次世界大戦前夜。真珠湾攻撃によって敵性国家とみなされ、強制収容所に送られることになった移民、移民二世。その後が描かれないのが残念。
野球映画ではない。控えめな日本人
日本人街のセットの出来が凄い。足利市で
冬の暗い感じからシーズンが始まる春に切り替わる地味な明るさがよかった。
高畑充希が良い。
途中退場の池松壮亮も。
ドラマチックな演出や音楽の煽りがないのが良い。
試合が終わった後、真珠湾攻撃の後が見せ場。
実話ベースなのね。
多分監督は野球知らないんだと思う。ラストとエンディングテーマが違う。
エンドロール途中に出た方はメンバーの一人ってこと?
石田えりと佐藤浩市の夫婦はぴったり。
困ったり、弱ったりしたら、野球するのよ。
映画「バンクーバーの朝日」(石井裕也監督)から。
広島カープが、25年ぶりに優勝した(2016.9.10)翌日、
野球を題材にした映画が観たくなり、この作品を選んだ。
1900年代初頭、新天地を夢見てカナダへと渡った多くの日本人が、
過酷な肉体労働や貧困、差別という厳しい現実に直面しながらも、
日本人街に誕生した、弱小野球チーム「バンクーバー朝日」の活躍を、
わが子のように可愛がり、負け続けても応援する日本人の姿が、
親会社を持たない「広島カープ」を支えてきた広島ファンとダブった。
「バンクーバー朝日」の選手の奥さんが、家の仕事もろくにせず、
野球に打ち込むご主人を眺めながら、こう呟く。
「困ったり、弱ったりしたら、野球するのよ。
な~んにも変わるわけじゃなしに。男はバカじゃね」
と言いつつ、その表情はなぜか明るかった気がする。
「野球」というスポーツがもつ魅力を、とても上手く表現し、
さらには「な~んにも変わるわけじゃなしに。」と言いながら、
何かを期待している様子さえ感じとることが出来た。
そして作品中盤から「変わるはずのない生活」が、
「バンクーバー朝日」の活躍によって、少しずつであるが変わる。
日本人のみならず、カナダ人の心まで、動かしていったのは、
勝利を信じて、ひたむきに野球に打ち込む真摯さ、だった。
やっぱり、私も「野球」というスポーツが大好きだ。
野球チームの存在意義。
亀梨和也目当ての観ました。亀梨が、どれだけジャニーズ観を消せるかを意識して演じました。って言ってたから、そうゆう目線で見たけど、全然消えてなかった!まゆげめちゃくちゃキレイなのが違和感あったし、船から降りるシーンは完全にジャニーズの亀梨和也だった!笑
しかーし内容はよかった。野球チームがなくなりそうになった時、高畑充希が懸命に意見するシーンは感動。自分たちが頑張ることで、他の日本人を辞めたチームメイトを元気にする。
最後のセリフ、また野球しような。
にはいろんな想いが込められてたな。
あたしには今までありがとう。に聴こえた!
深い映画だ。
日本の野球スタイル・・
明治から大正にかけて、日本からカナダに移住する労働者たちがいた。彼らは貧困と差別に苦しみながら遠い異国の地で生き抜く・・そして、その息子2世らが結成した日本チームでバンクーバーのチームと野球で戦う。日本の野球は、カナダや米国のベースボールに挑んでいった。バントとベースランの機動力で体格差のハンディを克服する。親子の確執もあるが、妻夫木聡と亀梨和也の演技がいい・・2014年の邦画。
展開!!!
ずっと見たいと思ってました。やっと見ることができました。
ですが、期待していたより、当時の問題がどこかリアルで、難しいなと思った印象はありますが、とてもいい配役だったので満足してみることができました。
展開が少し早く感じて、もう少し、妻夫木君の役が試した戦術をみんなで深めていくシーンなど、チームの絆というか結束というかそういうものもあればよかったですが、急に次の試合からみんなが同じ戦術を使いだしたので、あれ?って思ったのは本音です。
エンディングロールの演出はとてもよかったです。
好きです。
高畑充希ちゃんが父親役の佐藤浩市さんに思いをぶつけるシーンはとても好きでした。どんな事があっても親に対しての態度を考えさせられるものでした。母親のフォローもよかったです。あのシーンは同じ娘として感動しました。
過去の話なのだけれど、日本と日本人の近未来のような感じもする不思議な雰囲気がありました。
カナダのバンクーバーに日本人街があったというのは知らなかった。
しかもそこに日本人だけの野球チームがあったというのに驚いた。
しかも戦術的には、現在の日本のスモールベースボールそのもの。
戦前のカナダに、こんなチームがあったなんて、まさに”事実は小説より奇なり”です。
海外で3年働けば、日本で一生楽に暮らせるという噂を聞いて、カナダに移住した日本人が多数いた。しかし世の中そんなに甘くなく、人種差別が横行し、白人の半分の給料で、二倍働かされ、貧困と重労働に喘ぐ日々。二世達は、そんな中でも、少しでも楽しみを見つけようと、日本人街で“バンクーバー朝日”という野球チームを結成して、アマチュアリーグに参加していた。白人のパワーに圧倒され、負け続け、常にリーグ最下位の朝日。そんな時、ビーンボールまがいの球にバットが当たってしまい、アウトになったレジー笠原(妻夫木聡)には、何か引っかかるものがあった。次の試合、バントヒット、盗塁、悪送球で、1点とったレジー笠原はこれだ!と確信する。チームでバント攻撃を始めた朝日は、相手のデータもとるようになり、それらをうまく生かして連戦連勝。その戦略は、ブレインベースボール(頭脳野球)と呼ばれるようになるのだが・・・。
このストーリーに、いろんな枝葉をくっつけて、スター共演の群像劇になっています。
本当はどうだったのかわからないけど、この小さな日本人街の人々と朝日の野球が、世界の中での日本と日本人を表していると思う。
日本人にとって、野球は特別なスポーツ。魂と思い入れが、いっぱい詰まっているような気がする。(やっぱりサッカーじゃないかな・・・?)
「42」に似ているけれども、「42」は個人で対応しているが、この映画では集団なのも日本人的。
白人のパワーに対して、朝日の野球は、小技・データ、街の人々は、絆・精神力等、それ以外のもので対応しようとするが、なかなかうまくいかない。
駆け引きができず、謝罪ばかりしている人がいるかと思えば、キレて突っかかっていったりする人がいる。
中でも、レジー笠原の職場、製材所の白人現場監督が言っていた「日本人は愚かだ。ちょっとうまくいくと、図に乗って間違いをおかす。」という台詞は名言。
反論のしようがないです。
過去の話なのだけれど、日本と日本人の近未来のような感じもする不思議な雰囲気があります。
できれば、枝葉中心ではなくて、野球の試合、朝日のリーグ戦中心のストーリーだったらもっと面白かったような気がしました。
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