プライド 運命の瞬間

劇場公開日:

解説

A級戦犯として逮捕され、東京裁判で死刑判決を受けた東條英機の名誉と真実をかけた”闘い”を、その人物像を中心に描いた人間ドラマ。監督は「ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス」で総監督を務めた伊藤俊也。脚本は、「東雲楼・女の乱」の松田寛夫と伊藤の共同。撮影を「ご存知!ふんどし頭巾」の加藤雄大が担当している。主演は「Looking For」の津川雅彦。

1998年製作/161分/日本
配給:東映
劇場公開日:1998年5月23日

ストーリー

1941年、内閣総理大臣兼陸軍大将として米英に開戦宣言した東條英機は、敗戦後の9月11日、GHQに逮捕され、連合国による極東国際軍事裁判、いわゆる東京裁判にかけられることになった。逮捕当日、自決を図りながら未遂に終わっていた彼は、逮捕後、収容された巣鴨プリンスで極刑を覚悟し、裁判を闘うことを無意味と思ったが、弁護士・清瀬に戦争の原因の全てを敗戦国に負わせ、ナチス・ドイツと同じように日本を裁こうとしている連合国側の裁判意図を聞かされたことから、日本が最悪の国家・民族にされないよう、日本の名誉と真実をかけた”闘い”に臨むことを決意する。1946年5月3日、裁判が開廷された。だがこの裁判の判事団は、ウェップ卿を中心とした戦勝11ヶ国で構成されており、勝者が敗者を裁くという始めから被告たちに不利なものだった。しかも、キーナン主席検事を筆頭とした検事団は、元満州国皇帝であった溥儀など、様々な証人たちを召喚。時に、その証言を捏造してまで東條たちを追い込もうとしてきた。これに対し、A級戦犯として告発された東條を含む28人は、起訴状の全てに無罪を主張。弁護団は、原爆の罪や戦勝国の殺人を棚に上げ、敗戦国の殺人のみを非合法とする原告側の論調を崩そうとした。一方で、判事団の内部に戦犯全員の無実を主張する人物が現れた。インド代表のパール判事だ。彼は、戦勝国が一方的に裁く裁判のあり方に異議を唱え、その矛盾を指摘すべく訴えを起こそうとする。裁判は3年の長きにわたって展開され、やがて東條自身が証言台に立つ日がやってくる。ところがその日を前に、東條は清瀬と元総理秘書官の赤松に、証言台で質問が天皇に及んだ際には、時の総理であった自分が天皇に逆らって戦争を始めたのだと証言して欲しいと頭を下げられてしまう。天皇を神と崇め、また裁判で真実を伝えようと務めてきた東條にとって、それは辛い申し出であったが、彼はそれを受け入れる。果たして当日、人間の尊厳と誇りを胸に証言台に立った東條は、キーナン検事との闘いに真っ向から挑んでいった。パール判事の訴えは聞き入れられず、東條に死刑の判決が下ったのは1948年11月12日のことだった。そして、同じ年の12月23日、東條以下7名のA級戦犯の絞首刑が執行された。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚色
松田寛夫
伊藤俊也
企画
佐藤雅夫
中川完治
製作
浅野勝昭
プロデューサー
田中壽一
奈村協
中山正久
撮影
加藤雄大
美術
内藤昭
装置
梶谷信男
装飾
窪田治
音楽
大島ミチル
音楽プロデューサー
高桑忠男
録音
伊藤宏一
音響効果
竹本洋二
和田秀明
照明
大久保武志
編集
荒木健夫
衣裳
松田孝
監督補佐
森本浩史
助監督
井上隆
スクリプター
黒川京子
スチール
野上哲夫
SFXスーパーバイザー
川添和人
字幕
太田直子
監修代表
加瀬英明
国塚一乗
冨士信夫
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受賞歴

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映画レビュー

3.0公開時話題にはなった

2019年11月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

東條自体を正面から捉えた作品はなかなかなく、これはかなりレアな作品。

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さすまー
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