悪魔からの勲章

劇場公開日:

解説

藤原審爾の原作を、「あの試走車を狙え」の長谷川公之が脚色し、「続・鉄砲犬」の村山三男が監督したアクションもの。撮影はコンビの石田博。

1967年製作/81分/日本
原題:Medal from the Devil
配給:大映
劇場公開日:1967年7月29日

ストーリー

私立探偵阿久根は、ファッションモデルの典子とドライブしている途中、交通事故を目撃した。事故で死んだ男は佐原といったが、その時から、阿久根の身辺に怪しげな男たちがうろつくようになった。ある日、女に甘い阿久根は車をエンコさせた中国服の女を助けたまではよかったが、現われた外国人数人に脅されてヨットハーバーに拉置され、麻薬を嗅がされて身体検査を受けた。意識が回復してマンションに戻った阿久根は再び外国人組二人に拳銃を突きつけられ、所持品を洗いざらい調べ上げられた。そして典子も何者かに家探しをされたと知った阿久根は、すべては佐原に関係あるとみて、佐原の娘加代に会った。加代は父が外国航路の船医で、香港を出て間もなく殺された中国人林慶英から、ロケットの秘密を収めた重要な万年筆を預ったと語った。阿久根が襲われたのは、その万年筆を佐原から預ったとみられたためだった。阿久根の本格的な調査で、万年筆は洗車場の草山が佐原から失敬し、川並という男に売ったことが分った。だが、川並は殺されていた。そんな時、典子が殺された。その銃弾は林慶英を殺したものと同一だった。中国服の女を洗った阿久根は彼女が林慶英の妹と知った。彼女は自分のボスが兄を殺したと知って一切を白状した。阿久根は万年筆を取り返すことに成功したが、そこへ加代を人質にした別の二人組が現われ、阿久根はピンチに陥った。そして、そのピンチを切り抜けた時、今度は、意外にも加代が拳銃をつきつけてきたのだ。驚く阿久根に加代は、父の掴んだ金づるをのがしたくないのだ、と語った。しかし、彼女は悪党にはなり切れない女だった。阿久根に秘かな想いを残しながら白首して出たのである。数日後、典子の遺骨を抱いた阿久根の姿が生前典子が行きたがっていた芦ノ湖に見られた。

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