マーニー

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

「サイコ」「鳥」のアルフレッド・ヒッチコック監督が、幼少期のトラウマから異常な行動をとってしまう女性と、彼女を救い出そうとする男の心理的葛藤をミステリー仕立てに描いたドラマ。会社を経営するマークのもとに、マーニーという女性が仕事を求めて面接にやってくる。マークは、彼女が知り合いの会社の金庫から大金を盗んで消えた女であると見抜くが、気づかぬふりをしてそのまま雇うことにする。やがてマーニーに心ひかれたマークは、彼女を犯罪から救い出すためにも半ば強引に結婚する。赤色や雷、そして男を異常なまでに嫌い、盗癖を抑えることができないマーニーを見たマークは、彼女自身が意識していない過去になにか原因があるのではと考えるが……。マーニー役は「鳥」にも出演したティッピー・ヘドレン。マーク役は「007」のジェームズ・ボンドでおなじみのショーン・コネリー。1964年、日本初公開。2014年、特集企画「スクリーン・ビューティーズ」の第3弾「ヒッチコックとブロンド・ビューティー」にてデジタルリマスター版上映。

1964年製作/130分/アメリカ
原題:Marnie
配給:マーメイドフィルム
劇場公開日:2014年1月25日

その他の公開日:1964年8月29日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

3.0ヒッチコック転落のきっかけとも言われる迷作

2020年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「サイコ」に続き「鳥」でセンセーションを吹き荒らしたヒッチコックだが、この「マーニー」から調子が狂いだしたと見る向きも多い。ヒロインが巧みにオフィスの金庫からごっそりとお宝を頂戴する姿は女泥棒のようでかっこいいのだが、しかしその犯罪を全てショーン・コネリー演じる男がお見通しだったというあたりから話が急激にまどろっこしくなっていく。そしてヒッチコックの男尊女卑的な価値観も見え隠れして、どのように受け止めるべきか戸惑うところである。「赤」が潜在意識に刺激を与える演出はさすがで、他には真似できないヒッチ的な狂気がたまらないのだが。

もともと本作はモナコ王妃となったグレース・ケリーの女優復帰作として用意されたものだったとか。しかしモナコが国家危機を迎え、彼女がそれの対応へと専念したことから出演が叶わなくなってしまう。どこかボタンを掛け違えたような作りはそういうところに原因があるのかもしれない。

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牛津厚信

3.0ヒッチのサイコサスペンス

2020年11月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

半分ヒッチ見たさ、半分コネリー追悼で視聴。
気になった点
ヘドレンが映る時の画質
母親が階段降りる時の影
フィラデルフィアに着く列車がマルーンでまるで阪急梅田駅到着みたい
金庫破って逃げる時のポケットから靴が落ちるシーン
007映画かと見まごうコネリーの胸毛
マーニーの母親は知りすぎていた男に出てなかったかな?

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桑畑五十郎

3.0テレビで観ました

2020年11月7日
iPhoneアプリから投稿

マーニーは髪を金髪に染めるシーンが印象に残っている。

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ししまる

3.0リルが素敵

2020年9月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 彼女はマークの義妹であり、ラトランド家で居候中。マークの妻は若くして亡くなっていた。マークがマーニーと結婚すると宣言したときも、嫉妬心と喜びが入り混じったような表情がとてもいい。祝福のキスだってマークの口にぶちゅーっとやってた・・・うらやましいぞ、007。そんなリルであっても、マーニーの秘密をしってからは嫉妬心が打ち勝ったのか、以前に被害に遭ったコンサルタント会社社長をパーティに呼んでしまったりするのだ・・・彼女も小悪魔だったのね。

 名前も変え、髪の色も変え、社会保障番号だって偽造しちゃう、かなり計画的な犯罪を繰り返していたマーニーだったが、稲妻と赤い色に対して極度に拒絶反応を示す。結婚しても体を許さない男性拒否症だったのだ。盗癖も嘘も病気であることだって全て愛そうとしたマーク。やがて原因が幼い頃のトラウマにあると読んだ彼は探偵を雇い、彼女の過去を探らせる。

 貧しさと富豪の比較なんて目で見ると、まったく物足りない。金持ちは金持ちなりに人格者であることも描いているところがつまらない。しかも売春婦の娘と結婚し、盗みもすべて赦そうとする寛容さ。被害者に対しては謝罪、弁償、被害届の取下げを頼もうとするのだから・・・社会観から突き詰めてゆくと、ほんとにつまらないのだけれど、幼少時のトラウマといった点では興味深い映画。現代のDVを扱った作品のさきがけといえるか。ただ、女がもっと魅力的だったら、寛容になれるかもなぁ(笑)。

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kossy
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