逃亡者(1947・アメリカ)

劇場公開日:

解説

ジョン・フォードがメリアン・C・クーパーと創立したアーゴシー・プロの第1作でグレアム・グリーンの小説「迷路のような道」の映画化である。脚色は「駅馬車(1939)」その他多くのフォード作品を手がけているダドリー・ニコルズが担当し、フォードが監督した。撮影はメキシコの名手ガブリエル・フィゲロア、音楽はリチャード・ヘイゲマンが担当している。出演はヘンリー・フォンダ、ペドロ・アルメンダリス、ドロレス・デル・リオ、ワード・ボンド、J・キャロル・ナイシュなど。製作はフォード、クーパーのほかにエミリオ・フェルナンデスが協力している。

1947年製作/アメリカ
原題:The Fugitive
配給:昭映フィルム
劇場公開日:1962年2月23日

ストーリー

禁酒とカトリック教の追放が、新政府のきびしい法律となっていた1930年代のメキシコ。反宗教に凝り固まる軍警副官(ペドロ・アルメンダリス)は、分遣隊を指揮して、逃亡中の司祭(ヘンリー・フォンダ)と指名手配者グリンゴの探索をし続けていた。そんなある日司祭はある村で、忠実なカトリック信者マリア(ドロレス・デル・リオ)に出会い、その私生児を洗礼してやった。そのころ、軍警隊が村を襲い、司祭を差し出せと村人に厳しく命令した。しかし口を割るものはない。副官は、村人の1人を人質として引きたてた。司祭は人質を志願したが、司祭と気づかぬ副官は、彼の申し出を突っぱねた。司祭は身の危険を感じ国外脱出を考えた。途中司祭は賞金稼ぎのメティソに会った。やっと港にたどり着いた司祭は乗船まぎわに1人の少年に呼ばれた。少年の母親が重病だとの訴えだ。司祭はこの言葉に戻らずにはいられなかった。母親は死んでいた。司祭は儀式用のブドウ酒を求めて街に出た。だが酒を持っていることで軍警に捕らえられた。ここで彼は、かつての人質が処刑されるのを見て惑乱した。副官は今度も司祭を見破れず、釈放してしまった。釈放された司祭はマリアの酒場で殺人者グリンゴに出会ったが、司祭は彼が何者であるか知らなかった。またも軍警の騎馬隊が殺到し、台所に潜んでいた司祭は、グリンゴの助けを得て安全な場所へ逃げのびた。数日後、彼が保養している病院にメティソが現れ、グリンゴの重傷を伝えた。司祭は、メティソの言を信じられなかったが、義務を棄てることはできず、グリンゴのいる危地に戻って、死んでゆくアメリカ人に最後の儀式を与えた。やがて祈り終えて、ふり仰いだ彼の周りは軍警に取り巻かれていた。処刑の日、刑場にひかれてゆく司祭の足もとにメティソは身をなげ出して許しを乞うのだった。

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