海は桃色

解説

「ミシシッピ」「1936年の大放送」のビング・クロスビーが「1936年の大放送」「恋と胃袋」のエセル・マーマンと「人生は42歳から」「風の接吻」のチャールズ・ラグルズと共に主演する映画で「パリは夜もすがら」に次ぐルイス・マイルストーン監督作品である。原作はハワード・リンゼイとラッセル・クラウズ合作の喜劇で、コール。ポーター他数名が作詞作曲にあたり「ロジタ(1936)」のリロイ・プリンツが按舞、「わたし貴婦人よ」「今宵は二人で」のカール・ストラッスが撮影した。助演者は「パリは夜もすがら」のアイダ・ルピノ、「ピストルと音楽」のダレイス・ブラッドリー、「愛と光」のアーサー・トリーチャー、ロバート・マクウェード等である。

1936年製作/アメリカ
原題:Anything Goes

ストーリー

レヴュウの歌姫リノが欧州へ行くのでキャバレーで送別会があった。その席でリノの友達のビリイは一人の美しい娘にすっかり気を取られてしまった。ところがその娘がギャングに誘拐されようとしたのを見て救おうとしたが、失敗した。翌日ビリイは欧州へ出発する社長を送りに来て、昨夜の娘が乗船したのを知りそのまま汽船に乗った。リノはビリイが自分を追ってきたのだと思って喜ぶが事情を聞いて落胆した。同じ船にムーンというギャングとボニイという女が乗り込んだ。ムーンは「民衆の敵第13号」で牧師に変装していたが。中国人の弟子2名を連れた本物の牧師がGメンに呼ばれ、ムーンは無事警戒の目を逃れて出帆した。ボニイの情夫「蛇の目」ジョンスンは「民衆の敵第1号」で、彼はGメンにほ捕縛されて汽船に乗れなかった。切符も旅券もないビリイはムーンとボニイの助力で航海を続けたが、ギャングに誘拐されたと思った娘は英国の名家の令嬢ホープで、米国に出奔してオークリー卿に連れ戻されるところだった。オークリー卿は米国趣味に凝り固まった人で、わざわざギャング誘拐の手を用いたのをビリイが本物と信じ込んだのであった。航海中にビリイとホープは愛し合う中になった。リノとオークリー卿も意気投合誌、ムーンやボニイと協力してビリイを英国まで無事に隠そうと努めた。ビリイは社長が同じ船にいるので変装をしなければならなかった。ところがその変装から彼は「蛇の目」ジョンスンと間違えられ、ムーンの正体もばれて二人は船室に監禁された。汽船がサザンプトンに着いた時、例の中国人二人が博打で同じ部屋に監禁された。ビリイとホープはポーカーをして二人の服を奪い混雑に紛れて上陸した。ビリイはホープが自分をギャングと思っているのでその誤解を解きたかったのである。ドックではリノの宣伝レヴュウが催されていた。二人はその中に紛れ込んで追って来る船員の目をくらまし、ホープをさらって自動車で逃走した。その自動車へボニイが吉報をもたらして乗り込んだ。米国のGメン本部からの電報でビリイが「蛇の目」ジョンスンではないことが判り、ムーンは「民衆の敵13号」から1313号に下げられ、捕縛に及ばずというのであった。ビリイとホープは誤解も解けて手を取り合ったがムーンは不服そうに「米国の政治は判らん!」と言った。

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