不在証明なき犯罪

解説

「ダイヤモンド・ジム」「罪と罰」のエドワード・アーノルド、「白蛾」のコンスタンス・カミングス、「カーニバル」のサリー・アイラース、「空の軍隊」のロバート・ヤングが主演するアダム・ホブハウス原作の探偵映画である。脚色は「ダイヤモンド・ジム」の脚色チーム、ドリス・マロイとハリー・クロークが「巌窟王(1934)」のダン・トザローと協力して当たり、「フランケンシュタインの花嫁」のジェームズ・ホエールが監督し、「恐怖の夜」のジョゼフ・ヴァレンタインが撮影した。助演者は「Gメン」のロバート・アームストロング、「愛の隠れ家」のルイズ・ヘンリー、「痴人の愛」のレジナルド・デニー、「めりけん音頭」のグレゴリー・ラトフ、「吾が妻を愛せよ」のモンロー・オーズリー、「路傍」のジャック・ラルー、エドワード・ブロフィー、等である。

1936年製作/アメリカ
原題:Remenber Last Night?

ストーリー

トニー(ロバート・ヤング)とその妻カーロッタ(コンスタンス・カミングス)は結婚6ヶ月祝賀会と称して、友達の宅から宅へと仲間で飲み廻り、ヴィク(ジョージ・ミーカー)の家へ来たとき彼らの騒ぎは高潮に達した。ヴィクの妻ベット(サリー・アイラース)は運転手のフラナガン(ロバート・アームストロング)を変な素振りでからかっていたが、そのため夫との間が悪くなっている。ヴィクは又ビリー(モンロー・オーズリー)と期限の切れた借財で口論し、一同がビリーの家へ来たときは空気はかなり殺伐となっていた。ジェイク(レジナルド・デニー)の妻ペニー(ルイズ・ヘンリー)はトニーに色っぽい目付きをするなど、無茶苦茶な彼らは結局酔いつぶれて眠ってしまった。次の朝、ヴィクの家で目を覚ましたトニーとカーロッタは、ヴィクが殺されているのを発見した。しかもベットの姿は見あたらない。ペニーもそこに泊まっていたが昨夜の事は何も記憶がない。トニーは友人の探偵ダニー・ハリスン(エドワード・アーノルド)に電話で取り調べを依頼し、フラナガンを停車場へ迎えにやった。すると彼はそのまま姿をくらます。ハリスンの取り調べから昨夜トニーがヴィクを肉切り包丁で脅した事が判る。そこにベットはビリーと一緒に現れた。彼女はビリーの家で一夜を明かしたのである。嫌疑は全員にかけられるが、彼らは前後不覚に酔いしれ、記憶は朦朧としていたので昨夜の行動を思い出せない。トニーは自己の無罪を証明するため催眠術の大家ジョーン教授(グスタフ・フォン・セイファーティッツ)に頼み、巧妙な施術によって昨夜の記憶を甦らせる事にした。これは効を奏して犯人の名が教授の口より洩れんとした瞬間、どこからか放たれた一弾は教授を倒してしまった。その時犯人の落とした紙片により秘密の酒倉を発見し、中を探ると奥まった一室に運転手パプチスの死体があった。ハリスンは種々の状況を集めて推理し、ついに犯人の名を挙げた。意外にもそれは一同の中で一番嫌疑の薄かったジェイクであった。

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