劇場公開日 2007年3月3日

「「好き」その一言が言えない…もどかしさ」秒速5センチメートル 映画の子さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「好き」その一言が言えない…もどかしさ

2019年10月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

この映画は、もし篠原明里(あかり)の元に遠野貴樹(主人公の男の子)がまた行けたら結末は変わっていた、どうして行かなかったんだ?という評論ももちろんできる。だが、行こうと思えばいける、だけどどういうわけか行く気になれない、もう満足、でもどうしても明里のことを考えてしまうという思春期の葛藤や憂鬱が山崎まさよしの「One more time,One more chance」という曲に合わせてひしひしと伝わってくる。桜の花びらと、ロケットのトラック運送、お互いの心が歩んだ距離、それぞれを比較していかに遠野と澄田花苗が恋愛に踏み切れなかったのかという表現がとても悲しくて、後味が悪い。

カトソラ