闇の列車、光の旅

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闇の列車、光の旅

解説

日系米国人のキャリー・ジョージ・フクナガ監督が移民たちの現実を描いた人間ドラマ。ホンジュラス出身の少女サイラは、父と叔父とともに移民たちでひしめく列車でアメリカを目指し旅立つ。道中、メキシコの強盗集団に襲われたサイラは、彼らの一味である青年カスペルに命を救われる。その後、サイラは裏切り者として組織から追われるカスペルと行動を共にし、国境を目指すが……。製作総指揮にガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナ。

2009年製作/96分/PG12/アメリカ・メキシコ合作
原題:Sin Nombre
配給:日活
劇場公開日:2010年6月19日

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映画評論

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映画レビュー

3.5命の重みが国によって違うんだってわかる映画

2023年8月12日
スマートフォンから投稿

MS13というホンジュラスのギャングの生態がドキュメンタリーっぽく描かれている。

アメリカへ移民(本作では彼らの事をそう呼ぶ)に向かう家族もそんな家族に同行するギャングの青年もどういう訳だか、人生というものに現実味が無い。

何となく「このままではいけない」というのはあるのだけど、現実の世界はハッキリとは描かれておらず、流されてアメリカに行こうとする感じ。 そのあたりの描写もなんだか人生ってそういうところもあるし、この国に生まれていたらきっとそうなるだろうって、何故か理解してしまう説得力がこの映画にはある。

とてもいい映画だと思うのだけど、ラストだけはもう少しドラマチックに造って欲しかった。(ラストもリアルはそんなもんだろうとは思うのだけど)

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キムラ

5.0新天地での生活?

2020年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

テグシガルパ (Tegucigalpa) というホンジュラスに娘、サイラをアメリカのニュージャージーから迎えに来た(?)父親。サイラは父親とおじさんと一緒にグアテマラを通ってメキシコへ。メキシコのレイノサ(テキサス州との国境)までの旅。そしてリオグランデ川(映画では大したことにない川のように見えたが、鳴門海峡のように渦に引き込まれるらしい)を越えて米国に入る?サイラ(Paulina Gaitán Ruízメキシコの女優)は賢そうで、意志の強そうな俳優が演じていて、この役にぴったりだと思った。育てられた祖母の元を去って、苦難を乗り越え(父の死や、家族との離別や好きな人の死)映画にはないが、究極的にニュージャージー州までたどり着くのだから。それに、テグシガルパからメキシコの鉄道のハブである、Tierra Blanca (ベラクルーズ州)まで少なくても1500Kの道を歩いて初めて列車に乗れるのだから。それに、ウイリーとの会話においても、自分のある人だと感じさせる。etc. ドラマだとはいえ、たくましさが十分にでていて好きだ。

キャリー・ジョージ・フクナガ監督はグアテマラからメキシコに向けて(中には米国に向けて)行く民の集団を『移民』と呼んでいる。サイラは父親がスポンサーになっていると思うから米国の移民として入国できるとおもうが? いや、父親は米国市民権なし『不法移民』で米国をでて、ホンジュラスに娘を迎えにきたのかもしれない。列車の屋根に乗ってメキシコを横断するとき、メキシコ移民局の警察?に捕まるのを恐れて逃げるから。他に、他のエキストラ『移民』も出ていて、列車の屋根の上で、日々を過ごしていた人たちが『移民』になれるかどうか理解にくるしむ。『移民』をしたい人々の集団を『移民』と監督は言ったのかもしれない。
メキシコシティーあたりを列車が通過するとき、こどもたちが石を投げ『移民』をいじめて追い出しにかかるシーンがある。しかし、よく観察すると、列車の屋根にいた集団がメキシコの北へ行くほど減ってきているということがわかる。この集団は皆が米国を目指しているわけではない。親戚や友を訪ねて新天地での生活を目指すもの、収入を得に行くものなど色々の人々の集団だと察する。

2018年ごろの『キャラバン』と言われていた、主にホンジュラスからギャングを避けて逃げてきた集団難民の大移動とは時代が違う。この映画ではホンジュラスでギャングが少なかったのかもしれない。

メキシコでは12歳の少年スマイリー(Kristyan Ferrer )は祖母が止めるにも関わらず自分から進んでギャングの道に入って行く。その場所にいたら、ギャングになるのは避けられないし、ギャングのいうことを聞かなければ家族が殺されてしまうかもしれない。それに、ギャングになるための洗礼は(いうらしいが)13回(以上)も殴る蹴るの暴力をうけ、人を一人殺すことにより組織に認められるらしい。それに、刺青の多さがこのギャングの階級の象徴らしいが。
この映画の中でキャスパー(Edgar Flores)というギャングの名前からウィリーへと変わる彼の心の変化が印象的だった。両親なしで育ち、人の愛も経験したことがないが、このギャングの組織が家族意識が強く、そこで育っていく。ある女性にも初めて愛情を感じて(実際のキャスパー役エドガーフロレスは18歳で、まだ恋愛をしたことがなかったらしい)組織には秘密にしても愛を育てていくが、それも、失い、根本的にあった正義感のためか、ある女性が殺されて光景を想像して、その憎しみが増したためか、ボスを殺してしまう。逃げられない、どこにも行けない気持ちがサイラによって癒されていき、人間の心を取り戻していくシーンが好き。人間って、諦めちゃあいけない!いつでも変われるんだと!と思えるが、ウィリーが変わっていっても、ギャングの組織は追ってくる!

最後になぜSin Nombreという題なのか考えてみた。『私はサイラ』間をあけて『私はウィリー』という列車の屋根での自己紹介は印象的だった。ギャング仲間ではウィリーという名前はなく、死んでいく。名前はあってもないようなものだった。ウィリーという名前が新しい人生を歩み出せる本当の名前。

個人的にだがグアテマラから陸路で入って、ホンジュラスのコパン・ルイナスにあるコパン遺跡のマヤ文明の遺跡を見にいったことがある。この遺跡は再興されてしまって、マヤ文明をそのまま残してあるわけではないし、再興の仕方が、全く考古学を知らない人がセメントで塗り固めたようでひどかった。

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Socialjustice

3.5ギャングの逃亡

2020年5月3日
Androidアプリから投稿

メキシコでギャングのボスを殺めてしまったメンバーの男が、組織から追われる身となりアメリカとの国境目指して逃亡する。道中、メキシコ移民に紛れ、ギャングに襲われた女を助けたことから、以降、共に行動することになる。なんとか国境に辿り着いたところでギャングの追手に捕まり射殺される。

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お前の頭はただの飾りか

4.0移民ではなく亡命

2019年4月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

この世は地獄に満ちている
人が造った世界は地獄に満ちている
まるで希望が見えない程に
それでも希望という光を求めて歩く

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U-TA
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