宮廷画家ゴヤは見た

劇場公開日:

  • 予告編を見る
宮廷画家ゴヤは見た

解説

「カッコーの巣の上で」「アマデウス」のオスカー監督ミロス・フォアマンが、18世紀末スペインの宮廷画家ゴヤの目を通し、絵のモデルとなった神父と少女が辿る数奇な運命を描いた人間ドラマ。肖像画を描いてもらうためゴヤのアトリエを訪れたロレンソ神父は、そこで見た絵の中の少女イネスの美しさに心を奪われる。ところがある日、イネスは無実の罪で異端審問所に囚われてしまい……。製作は3度のオスカーに輝くソウル・ゼインツ。脚本はブニュエル作品で知られる大家ジャン=クロード・カリエール。

2006年製作/114分/アメリカ・スペイン合作
原題:Goya's Ghosts
配給:ゴー・シネマ
劇場公開日:2008年10月4日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10

(C)2006 Xuxa Producciones SL - All Rights Reserved

映画レビュー

4.0ゴヤが込めた思い

2023年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

彼が絵に込めた
世の不条理を
上手く表現した作品だと思いました
人生の流転、厳しいですね
ハビエルさんって良い味だしますよね

コメントする (0件)
共感した! 2件)
けはえ

4.0よくぞゴヤ自身が火刑にならなかったものだ

2022年10月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

風刺画家として、民衆のみならずスペイン王室の正体を描き続けたゴヤ。

まず3つの絵を検索して確かめて欲しい。
(URLを記載出来ないのでご容赦を)、
・「カルロス4世の家族」、
・「マドリード、1808年5月3日」、そして
・「我が子を喰らうサトゥルヌス」。

ゴヤが描いた「カルロス4世の家族」の集団肖像画はとみに有名。
しかしあの巨大な横長の肖像画を見ると
あんなふうに自分たちを描かれてしまうことに、王族たちからはどこか反発がなかったのだろうかといつも思う。
カルロス国王、マリア王妃、そして皇太子たち王女たち・・人間の弱さ、狡猾さ、汚さと愚かさが、隠しても隠しても、その歪んだ面構えににじみ出ている。ここまで内面が暴かれてしまっている。
内なる”汚物“をあからさまに晒されて、この作品を見て王も王妃も平気だったのだろうか?
( 無垢なはずの幼い皇太子女でさえも、ゴヤの絵筆はその先の彼らの失墜を予感させて容赦ないではないか)。

「馬上の后のエピソードシーン」はゴヤの毒気を表しての挿入だろう。
皮肉たっぷりをギリギリ隠して描かれたこの王族の肖像画。一歩間違えば、ゴヤ自身が火炙りになりかねない危険な立場にあったはずなのだ。

(この集団肖像画が王への追従なのかあるいは痛烈な風刺なのかWikipediaの「カルロス4世の家族」が詳しい)。

・・・・・・・・・・・・・

異端審問の応酬。
愛娘を奪還しようとする父親と教会の戦いは壮絶。

キャスティングされたナタリー・ポートマンは、実際の彼女はエルサレム生まれのユダヤ人だ。そのナタリー・ポートマンをキャスティングしてユダヤ教徒であるがゆえの苦難の歴史・拷問の様を撮ったミロス・フォアマン監督。
サスペンスと人の世の哀れを娯楽仕立てで上手く撮る人だ。

そしてハビエル・バルデム。
いつもながらだらしなさが売りの俳優。
逃げて誤魔化してこの世を立ち回り、ついには自ら再興させた罠(=異端審問の拷問)によって今度は自分が被告となり死罪となるわけだが、このロレンス司祭の犬畜生ぶりや、風のように体制になびく愚鈍な民衆の狂気がもの凄い。

それにしても
宮廷画家として”皇室御用画家“であると同時に、教会批判のインモラルな風刺版画をばら撒き、そして英国軍とフランス軍の侵攻にあたっては反体制の“戦場カメラマン”でもあったフランシスコ・デ・ゴヤ。
同時代のベラスケスと並ぶスペイン宮廷画家の最高峰ではあるけれど、その仕事の振れ幅は実に奇異であったことが、その作品群から伺い知れて大変面白かった。
・・たくさんのゴヤの作品のモデルたちがスクリーンに蘇って蠢いていて、これはなかなかの映画だった。

・・・・・・・・・・・・・

原題Goya's Ghosts.
「宮廷画家ゴヤは見た」は邦題ではあるけれど、「キリスト教会の堕落」と「ユダヤ人へのホロコーストの罪過」をヨーロッパの観客に否が応でも象徴的に突きつけて「あんたらの姿を鏡にうつして『見せて』やろうか?」と迫るゴヤばりのこの強引さは、きっとアレルギー反応も起こすだろうから、
そうであれば製作側の悪意は成功だったと言えるはずである。

·
コメント欄に追記

コメントする 1件)
共感した! 2件)
きりん

2.0疲れるぅー

2021年10月30日
iPhoneアプリから投稿

バルデムが好きだから観たけど、これは本当大作で怪演であるが故に疲れるぅー映画としてはテーマもストーリーもハッキリしてて音楽も映像もお金かかっててすごいと思う。

けど、マジで2度と観たくないし、スクリーンで見たのを悔やんでる作品の一つ。倫理観ゼロじゃない。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
大粒 まろん

4.0おひょおひょおひょ

2018年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

萌える

ナタリーポートマンが可愛く、美しく、飽きずに見てられる。
虐められるシーンは特に唆る。

よくナタリーポートマンは映画内で酷い目に合う。

Mオーラが出ているからそのように扱われやすいのだろうか?

見た目はSっぽいのに。

彼女に対する受難なのだろうか。ともあれこの映画の考証を信じるならば

スペインで駿河問いのような行為の末告白されたことは絶対の真実だという。

この時代は啓蒙思想、人権の概念が起こり、教会の威信が地に落ちた
かのように思っていたが、どうやらスペインは一足遅れたらしい。
ナポレオンのマドリード進行でその波が波及し、世相は大きく変わるが
再びイギリスに占領されて教会の威信が復活するあたり歴史のダイナミズムを感じる。

まぁゴヤに関しては我が子を喰らうサトゥルヌスくらいしか知識がなかったから、何と無く人となりが掴めた、、かも?

コメントする (0件)
共感した! 2件)
shosho5656
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る