画家と庭師とカンパーニュのレビュー・感想・評価
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会話が好き
同級生の画家と庭師のお話。
2人は仲よかったが、その後の道は全く異なっていて、ある意味対照的。
抽象(芸術)と具体(植物)、別居状態の夫婦とおしどり夫婦。富裕層と労働層。贅沢と質素。
それがお互いの会話の随所に現れる。
人生の曲がり角まで来た2人だからこそ、お互いを尊重して、引き立て、影響しあっているところが、心地よい。
大好きな作品
しばらくのあいだ、私が一番好きだった映画。
言葉少なく、気むずかしく、でも何か根底でつながった画家と庭師の友情。そして、美しい庭の世界観。
静かに流れる映像から、感じ取らせる描写が素晴らしい。
最後の長靴の絵を見たときに、ポロポロ涙が止まらなくなりました。
安っぽい恋愛映画やコメディとは違う、本当に描写とストーリーだけで感じさせるフランスらしい映画です。
より良く生きるとは
人間味溢れる素晴らしい作品。
売れっ子で豪邸に住む画家と鉄道労働者を引退した庭師の出会いと友情を背景に人の生き様とは何か、幸福とは何かを問いかけてくる。
家族を得た幸運をいつの間にか忘れ、育むことを疎ましく思い、若い快楽へと溺れる画家。欲の象徴のようだが、実は多かれ少なかれこれと同じようなことをする人は多いのではないだろうか。
単なる物欲や快楽は虚しい。
愛し育むことに勝る喜びはない。
菜園と野菜たちがその象徴となっている。
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