クライマーズ・ハイのレビュー・感想・評価
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ブンヤがゲスくてねぇ
ご遺族の遺品を事故現場からかっぱらってきて写真撮影してるのを堺雅人ら地元紙記者からサッと隠すシーンあるでしょ?あれがもう報道の倫理のなさを物語ってるよね。
こういう事故で本当に苦労するのは警察、消防、自衛隊。そして検死担当の医師。「墜落遺体」という本を読んだことがあるが、彼らの苦悶、苦闘を鑑みれば、ブンヤの抜いた抜かれたなんて話、これっぽっちも感動しねぇどころかうすらバカに思えてくる。共感する点は何もなし。
事故映画ではありません。クライマーズ・ハイ
事が起こる直前
事が起きた瞬間、その直後
混乱と収束
どんな現場てもアドレナリンが爆発する瞬間があります。新聞社という限られた空間で起きる特別な時間を切り取った映画。
登山者にとっての山、新聞社にとっての?
セリフが全般に聞き取りにくくてどうもよくわからなかった。小澤征悦って何者だったのか?エンケンの変わり身もよくわからなかった。
それはともかく、正直大きなネタを前にした新聞社の醜い内輪もめをみせられてもなー、というのが最初の感想。題材が実際の事故だけに、地方紙の意地とか以前に新聞社のあさましさばかりが鼻につく。群馬か長野か、事故の本質にとってはまったくどうでもいいことに振りまわされるのは滑稽ですらある。伝えたかったのはそっちだろうか。
それでも3.5点つけたのはこの事故そのものが衝撃的だったから。当時のことを思い起こさせたし、事故に関係する職場がかなり混乱し、ハイテンションであったろうことは容易に想像できる。原作をしらないが、大きなネタは報道機関の人間をおかしくするというのがタイトルの意味だろうか。
しかし、実際に起きた大事故を前に展開される大人げない諍いに不愉快さを覚えたのも事実。新聞社の裏事情なんぞ、知ったことではないと思うと同時に、事故に対していろいろな想いを抱えつつも目の前のギスギスした人間関係や締切、配達、他社との凌ぎ合いといった日常の仕事の延長上に彼らはいたのだ、と思わされた。
もし、上記のようなことを伝えたかったのだとしたら、配役、演出などいい出来だと思う。
ニュースを聞いた時の衝撃を思い出す
日航機墜落事故。
今でも墜落原因について陰謀説やら色々と様々な意見があって、本当のところは謎に包まれている。
墜落前の機長達の会話をネットで聞いた事があるが、聞いた後数日は何も手に付かなかった。
この映画では事故当日からの数日間の北関東新聞社を描いているから事故の描写はあまり出てこない。
でも、凄惨な事故現場を見た記者が気がふれてしまうシーンで滝藤賢一の凄さが現場の悲惨さを伝えている。
親友の病気の話や元社長秘書のセクハラのくだりは正直必要ないと思った。
昭和の時代・・
横山秀夫のベストセラー小説が原作。日航ジャンボ機の墜落事故を巡っての地方新聞の社内混乱ぶりを映像にしたもの。1985年の昭和時代は皆熱かった。少し前の映画で出演者が皆若い。事故が痛ましい実話だけに小説と言えども現実味がある・・
●昭和の熱さよ。
原作もよかったけど映画もいいね。すこし内容は異なるけど。主人公の堤真一を個性派俳優が脇を固める。
御巣鷹の日航事故を地元紙が追う。第一報、事故原因、スクープは時間との戦いだ。地元紙の意地。昭和を感じさせる熱さがいい。
そういえば新聞記者に憧れた時期もあったな。全権よりも現場がいいけど。
社内の確執、親子のすれ違い。うまいこと織り交ぜながら展開していく。音楽も風景もよい。
原作にある一節が好きだ。
〜拳を握った。ぐっ、と力が入った。心とか、気持ちとかが、人を司っているのだと、こんな時に思う。〜
昔見た作品
64の情報に原作者の前作として出てたので、ちょっと調べてみたら評判よくてびっくり。
小学生か中学生のころに見た作品だったと思うのですが、初めて映画館で寝てしまった作品です。
御巣鷹山事故についてと聞いていたため、新聞社や山登りの話が大部分で見当違いな期待をしていたこともありますが、昔は内容が重過ぎて理解できなかったのかな?
改めて見てみると考えさせられる良い作品だと思うのかもしれません。
邦画ではベスト
地方の新聞社で喧嘩腰で仕事に打ち込む記者たちの描写が、言うことなしで面白い。これより面白い邦画を自分は知らない。
下らん女との乳繰り合いも安っぽい浪花節も無い。
脚本、監督、役者のすべてが生きている。
重いテーマだけに深く考えました
新聞記者たちを中心に日航機墜落事故をテーマにした重い内容でした。
『チェックダブルチェック』というセリフは記事を書く新聞記者たちを通してすべての事に繋がっている気がしました。
一生懸命の大切さ
この映画の言いたいことはたくさんあって、考えれば考えるほどたくさん出てくる。その中で私が感じたのは、大変な事件だけれどもその中で情報を伝える新聞というものがどれだけ真実を人々に迅速に正確に伝えることができるかということが難しいかということだ。また、堤氏の演技ははまり役でしたね。熱い人を演ずることのできるとても素晴らしい俳優だと思いました。しかし、熱すぎて他人や家族を傷つけたりするが、また逆に信頼されたりして・・。やはり、一生懸命というのは本当にいいなあと思った映画でした。
『クライマーズ・ハイ』
堤真一、田口トモロヲ、 堀部圭亮の三人と、遠藤憲一、中村育二、螢雪次郎の三人の世代間の対峙と葛藤の絡みが絶妙。
過去の栄光と決別するかのように時代が違うぞと上の世代から諭され、他に手がありますか?と突き返す下の世代のやり取りはたまらん。
これで堺雅人の良さが初めて解った映画でした。
記者魂
総合75点 ( ストーリー:70点|キャスト:80点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
事件を追いかける新聞社の記者の意地や誇りのぶつかり合いや社内の派閥や権力構造の問題や、特ダネを追いかけつつも事実を裏付けようとする現場の緊迫感があって、全体としては楽しめた。
しかしその反面、やたらと登場人物が多くて、映画では複雑な人物の相関関係を把握するのにやたらと苦労する。会社の組織図を把握するだけでも苦労するのに、それぞれに人間関係があるし事情もあって、一回観てどれだけの視聴者がそれを理解出来ただろうかと疑問に思う。それと主人公をはじめとして登場人物が上司を含めて相手かまわずやたらと喧嘩腰で怒鳴って主張の仕合ばかりしていて、私は新聞社に勤めたことがないのでよくわからないが、常識的に考えて民間企業でこれはないのではないか。
それと日航機墜落事故を追う地方新聞社を取り上げながら、その大事件を追求するというよりも、事件を追求する新聞社の記者を追いかける。それで観終った時に、映画の主題は何なのか、ただ新聞社の当時の現場を見せるだけでいいのかという点で肩透かしを感じた。主人公自身の話や山登りの話も中途半端だし、物語がすっきりと終わっていない気がする。
聞屋精神と人間模様を綺麗に描く
昔気質とも言えそうな新聞屋の正義感とヤクザっぽい性質をスリリングな人間関係を絡めて描いた良品。
御巣鷹山日航機墜落事故が発生した群馬県の地方紙記者達のスクープ取材と、それに関わるシリアスな人間模様をリアリティーと隙のない演出で見事に描いている。
日航機墜落事故の原因が圧力隔壁の破壊によるものであることは、今でも通説のようであるが、それに対し一石を投じる内容ともなっている。
事件と記事発信にからめてのストーリーの締め方が多少中途半端な印象があるが、一映画作品としてのクオリティーは高い。
御巣鷹山の日航機墜落事故
当時中学生だったオイラは、
「史上最悪の航空機単独事故」という情報より、常にテレビで流れているニュース映像と、そのあまりの多さと、またそれに反比例するかのようになかなか解明できない事故原因に、
「日本中が混乱している」…という不気味な恐ろしさを感じていたんだったっけな。
そんな混乱の中で、事実を取材し報道する立場の人達の、情熱や苦悩を描いたのがこの作品。
予告編を見た印象では、もっと「生命」や「家族愛」にも重点を置いているような感じがしたけど、その部分はそれほど突っ込んではいなかったかな。
仕事に対する誇りや、鬼気迫るほどの執念、妬み、かつての情熱を忘れてしまった上司に対する苛立ち、組織の中の矛盾、理不尽。
また、あまりに凄惨な現場を目の当たりにしたためにココロが壊れてしまう記者や、それを引き金に自身のしている事の意義を見失いそうになる同僚記者…
どれも大袈裟じゃなく現実にあることとしてストレートに届いてきて、登場人物と一緒に苛立ったり悔しくて仕方なくなった場面もあった。
ただ映画だとどうしても、人間模様や因縁による話の奥深さがなかなか解かりづらかったりして、イマイチ付いていけていない気分になるんだよね。
これは原作読もう〜っと。
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