CODE46

劇場公開日:

解説

管理社会となった近未来で男女の違法となる恋愛を描いたSFラヴ・ストーリー。監督は「イン・ディス・ワールド」のマイケル・ウィンターボトム。脚本は「24アワー・パーティ・ピープル」のフランク・コトレル・ボイス。撮影は「モーヴァン」のアルウィン・カックラー、「イン・ディス・ワールド」のマルセル・ザイスキンド。音楽は「オーシャンズ11」のデイヴィッド・ホルムズが、スティーヴン・ヒルトンと結成したザ・フリー・アソシエーション。美術は「24アワー・パーティ・ピープル」のマーク・ティルデスリー。編集は「イン・ディス・ワールド」のピーター・クリステリス。衣裳は「24アワー・パーティ・ピープル」のナタリー・ウォード。出演は「モーヴァン」「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」のサマンサ・モートン、「ミスティック・リバー」のティム・ロビンス、「ぼくの国、パパの国」のオム・プリ、「恋ごころ」のジャンヌ・バリバールほか。

2003年製作/93分/イギリス
原題:Code 46
配給:ギャガ
劇場公開日:2004年9月11日

ストーリー

環境破壊の進む近未来。徹底した管理社会となった世界は、様々な安全が保証される都市部と、果てしない砂漠が続く無法地帯を厳格に区別している。上海で、パペルと呼ばれる滞在許可証を審査・発行するスフィンクス社に勤めるマリア・ゴンザレス(サマンサ・モートン)は、26回目の誕生日を迎えようとしていた。その頃、シアトルから違法パペルの調査員ウィリアム・ゲルド(ティム・ロビンス)がやってくる。彼はその犯人がマリアだと知るが、彼女に心惹かれたため、マリアをかばって管理者に虚偽の報告をする。その夜、ウィリアムと食事に出かけたマリアは、動物学者デミアン(デイヴィッド・ファーム)に違法パペルを手渡す現場を彼にわざと目撃させる。マリアは法を犯してまで都市を飛び出し、自分の道を歩もうとする人々に共感して違法パペルを進呈してきたのだ。ウィリアムにとってそれは驚きであり、その日の早朝、彼はマリアと肉体関係を持つ。そしてシアトルの家庭に戻ったばかりのウィリアムに、再び上海行きの命令が下される。スフィンクス社から再び違法パペルが発行されたのだ。デミアンは滞在先のインドで病死。マリアは市外にあるクリニックに移送され、法規46の違反により、記憶をすべて消されていた。ウィリアムは衝撃と混乱のあまり、逃げ出そうと空港に向かう。しかしパペルの期限が切れていたため、出国拒否。ウィリアムはマリアに違法パペルの偽造を頼み、2人は外の世界へと旅立つ。再び愛し合う2人だったが、交通事故を起こし、ウィリアムはマリアとの記憶を消されて家族のもとに帰される。一方、マリアはそのまま無法地帯に追放されるのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0ウィンターボトムの新境地

2020年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 背が高いティム・ロビンス。それが最も印象的。他には、偽造したパペルを○○の中に入れ、それをティムに渡したシーン・・・

 ストーリーは簡単なはずなのに、正直言って、理解不能の箇所があった。それはウィルスに関する記述。共鳴ウィルスを利用して「自分のことを何かしゃべって」と相手に喋らすだけで心を読み取る能力を持っているウィリアム。しかし、他にも様々なウィルスが出てきたのだが、これがさっぱりわからなかった。クローンやクローンから生まれた子どもや指の移植、そしてテーマとなる“同じ遺伝子を持つ物の結婚や出産を禁ずる”法律。これらは理解しやすいのだが、脇を固める設定がついて行かなかった。

 いつものごとくドキュメンタリー・タッチのスタンスを崩すことなくSFという新境地を開拓したウィンターボトム監督。透明な液晶パネルやビデオを映す日記帳、指紋で認識させるモバイルデータ機器といった小物のこだわりも優れていて、砂漠化した世界と管理社会を「外と中」で対比させた世界観も見事。そして上海のネオン街をそのまま利用した未来感も素晴らしい。だけど何か物足りない・・・そう、テーマが希薄すぎるのだ。

 一応は近親結婚の禁止という法律と、体外受精とクローン技術の進化による没個性への警鐘のようなテーマも感じられるが、外にはじき出された側の人間描写が薄いことで、何が言いたいんだかさっぱりわからなくなった。善悪の区別もしがたいような意味不明のウィルスを登場させたり、都合が悪くなったらすぐに記憶を消すという設定も安易すぎる・・・だけど、映画っぽい作り方で全てを吹き飛ばしてくれて、何となく良かったなぁと思わせてくれた・・・この記憶も消されるのかもしれないが・・・

〈2004年11月映画館にて〉

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kossy

3.5映像はとても美しい

2018年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

切なく雰囲気は良いが、ちょっとややこしいのと、題材のスケールのわりに話しに広がりがない。
ちょっとベタベタしすぎかな。その辺は好みだが、いい加減見るのがめんどくさくなってくる。
といった感じだが、映像はとても美しい。何気なく挿入される町の遠景のカットは、センスがないと撮れません。と、いいところもある映画でした。

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okaoka0820

4.0設定はよい

2014年8月20日
iPhoneアプリから投稿

知的

寝られる

雰囲気のいい映画でした。
旅をしない恋愛ロードムービーって感じでした。

なんかねー、なんかいいんだよ!

脚本的には後半あんまりよくわかりませんでした。

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アリンコ
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