ワイルド・レンジ 最後の銃撃

劇場公開日:

解説

「ダンス・ウィズ・ウルブズ」のケヴィン・コスナーが再び監督・主演で撮り上げた本格西部劇。西部の地で遊牧生活を送るカウボーイたちの正義と名誉を懸けた闘いを、雄大な自然を背景に描く。共演は名優ロバート・デュヴァルと、「アメリカン・ビューティー」のアネット・ベニング。

2003年製作/140分/アメリカ
原題:Open Range
配給:ヘラルド
劇場公開日:2004年7月3日

ストーリー

1882年、アメリカ西部のどこか。雄大な大自然の中で、牛を追う4人の男たちがいた。牧場を持たずに草原から草原へと自由気ままに移動しながら牛を育てる“オープン・レンジ”とも“フリー・グレイザー”とも呼ばれる牧畜を行っている男たち。「ボス」と呼ばれるリーダーのスピアマン(ロバート・デュヴァル)、その右腕で銃の名手のチャーリー(ケヴィン・コスナー)、太っちょで気の優しい料理人のモーズ(アブラハム・ベンルビ)、まだ子供のようなメキシコ人の少年バトン(ディエゴ・ルナ)の4人。風が吹けば風を避け、雨が降れば晴れるのを待つ彼らの生活は、自然のルールのみに従うまさに西部流。何者にも邪魔されない男だけの自由な世界だった。ある日、買い物に出かけたモーズが帰ってこないので、ボスとチャーリーは近くの町モーハン郡へ出かける。すると、モーズは商店で暴れたとして留置場に入れられていた。殴られたモーズの顔を見て、2人は保安官に真相を話すよう迫るが、逆に街の顔役である牧場主のバクスター(マイケル・ガンボン)から、町を出て行くよう強要される。もはや“フリー・グレイザー”の時代ではないというのだ。ボスたちは町外れの医院を訪れ、医者と美女スー(アネット・ベニング)にモーズを手当てしてもらった後、キャンプ地に戻り、モーズの回復を待つことにした。そんなある日、遠くから4人の白覆面をつけた男たちが、ボス一行を威嚇する。その夜、ボスとチャーリーは森の中でその男たちを痛めつけるが、キャンプ地に戻るとモーズは撃ち殺され、バトンは重傷を負っていた。バトンを幌馬車に乗せて例の医院に連れてゆき、スーの治療を受けた後、ボスとチャーリーはバクスターとの対決を決意する。町の人々は彼らに同情的だったが、バクスターの言いなりの保安官や手下のガンマンたちの恐怖支配に慣れてしまっていた。雨上がりの朝、襲ってきた保安官たちを逆に縛り上げたボスとチャーリーは、チャーリーに想いを寄せるスーを残し、バクスターに挑戦状を叩きつけた。町の人々が丘の上に避難する中、ボスとチャーリーは初めて互いに本名を名乗り合い、たったふたりで決斗の場へおもむくが……。

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映画レビュー

3.5名作。カウボーイの暮らしを真摯に描いた作品。西部劇のなんたるかを知...

2018年8月29日
iPhoneアプリから投稿

名作。カウボーイの暮らしを真摯に描いた作品。西部劇のなんたるかを知るための映画といっても過言ではない。

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collectible

3.5王道の西部劇

2015年4月2日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

西部劇は、アメリカ的な自由と正義をわかりやすく伝えてくれるジャンルなのだが、本作にもその2つはしっかり描かれている。

遊牧という自由を邪魔する者に対しては、法ではなく銃による解決を図る。まさに王道の西部劇です。

クラシック・スタイルな演出ながらも、今までの西部劇には無いシーンもあり、主人公たちが決闘前に本名を名乗りあうところや、愛する人にティーカップ・セットを贈る遺言のメモを渡すところ、当時高級品だったスイス・チョコレートを買うところなど、死を覚悟した男たちのさりげない行動がいいですね。

本作はアメリカでは製作費24億で興収60億を超えるヒットをし、映画史上最もリアルなガンファイトと評され、ケビン・コスナーは、その後TV映画「ハットフィールド&マッコイ」でもハットフィールド家とマッコイ家の、血で血を洗う戦いの実話を描いた西部劇に出ています(これは当時のケーブル局の最高視聴率を叩き出している)。

ケビン・コスナーずっこけたとか言ってる奴アホですね(笑)
絶滅寸前のジャンルだが、1人で頑張るケビン・コスナーを応援します!

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たぁ〜ちぃん

3.521世紀に制作の緑の雄大な西部劇

2015年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

総合70点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )

 西部劇だけど一面の緑が続く草原地帯を舞台にしていて、アリゾナやテキサスあたりの砂漠の赤茶色の景色が出てこないし、音楽もゆったりとしたもので、普通の西部劇とは印象がかなり異なって新鮮だった。登場人物の過去と人間性を掘り下げる部分もあり、これから戦うただの牛飼いや銃を撃つ人たちという以上の価値を彼らに与えているのは好感が持てる。銃撃戦だけではなく、生活や人生についても見つめている。90年代にはわけのわからない幼稚さを存分に示して低迷したケビン・コスナーも、ここでは心の闇を持つ男が再生する様子を上手く演じていて、ちょっと見直した。でも敵役の描き方は弱い。
 銃撃戦の場面は、圧倒的に数的不利にも拘らず敵ばかり倒れて味方には弾が当たらないというご都合主義があり、数的不利を乗り越えるための戦術や展開を具体的に示していないのは不満。そのあたりは昔ながらの西部劇と変わらなくて進歩がない。むしろ前半のほうが楽しめた。

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Cape God
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