フォロウィングのレビュー・感想・評価
全65件中、41~60件目を表示
クリストファー・ノーラン監督の原型を観る
アカデミー賞作品賞はじめ7部門で受賞した「オッペンハイマー」で俄然注目の人になったクリストファー・ノーラン監督の長編処女作という本作を観て来ました。「TENET テネット」が2時間半、「オッペンハイマー」が3時間という超長編が当たり前のノーラン監督作品ですが、本作は70分なので、同じ”長編”とは言え最近の傾向とは異なりました。まだ売れるか分からない長編デビュー作なので、流石に2時間を超える作品を創れるだけの予算は集まらなかったのでしょう。また上映時間以外にも「オッペンハイマー」とは大きく異なることがあり、主要登場人物が3人に絞られたので、その点では分かりやすいと言えば分かりやすかったです。
とはいえ、時系列が行ったり来たりして観客の頭を混乱させるというノーラン監督らしい作風は、本作でも遺憾なく発揮されており、三つ子の魂百までを地で行ってるなと感心させられました。
内容的には、”尾行”が趣味の作家志望の男が、尾行に気付いた泥棒に嵌められてしまうというアッと驚く仕掛けがなされたお話でした。そもそも”尾行”が趣味って発想が面白かったですが、そんなヘンテコな趣味のために人生を棒に振ることになりそうな主人公の姿は、悲劇と言うより喜劇の域にあり、中々面白く、そしてどんなところに落とし穴があるか分からないという寓喩になっていたような気もした作品でした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
時間軸操作が、必要な気もするし、必要じゃない気もするし…。いわゆる...
時間軸操作が、必要な気もするし、必要じゃない気もするし…。いわゆる典型的な才能の片鱗というやつなのですかね。
デビュー作からノーラン流
ノーラン監督のデビュー作から時間操作、構成の複雑さ、音楽ともに監督らしい。
監督のデビュー作から観客に考えさせる(ここでは物語全般)ことを
テーマにしているのだから。なおさらだ。
ストーリーも斬新。観て良かった。
撮影もモノクロでドキュメンタリー風ノワールも唸らされた。
設定がかなり強引
「この設定はかなり強引じゃないの?」というのが、正直な感想かな。
ある程度のご都合主義は映画では許されるとは思うものの、あまりにも上手くいき過ぎているので、ラストの伏線回収の爽快さとは裏腹に、もやもやが残ってしまった。
ノーランくんのデビュー作だし、この後の「メメント」では度肝を抜れたし、ここ最近の練りに練られた頭の良さが爆裂している映画を連発している作品群の原点という意味では、感慨深いものはあるけど、、、
ちょっと、期待し過ぎてしまったかな?
この映画に仕掛けられたトリックは100%見破れない?
残念ながら、突っ込めない!?
16ピース程度の羽目絵🧩をバラして組み立てられた単純なストーリーなんだけど、
そのトリックは何か?
思い当たるのは、○○○だなぁ
あれは最初から二つのヒントがあった。
簡潔なラストだが一言多かったようだ。
( ̄▽ ̄)
フォロウィング
劇場公開日:2024年4月5日 70分
クリストファー・ノーラン監督が1998年に発表した長編デビュー作。
他人の尾行を繰り返す男が思わぬ事件に巻き込まれていく姿を、時間軸を交錯させた複雑な構成で描き出す。
作家志望のビルは創作のヒントを得るため、街で目に止まった人々を尾行する日々を送っていた。
そんなある日、ビルは尾行していることをターゲットの男に気づかれてしまう。
その男コッブもまた、他人のアパートに不法侵入して私生活を覗き見る行為を繰り返しており、ビルはそんなコッブに次第に感化されていく。
数日後、コッブとともにアパートに侵入したビルは、そこで見た写真の女性に興味を抱き、その女性の尾行を始めるが……。
1999年・第28回ロッテルダム映画祭で最高賞にあたるタイガーアワードを受賞するなど高く評価され、
鬼才ノーランの名を一躍世界に知らしめた。
2024年4月、デジタルリマスター版にてリバイバル公開。
この映画に仕掛けられたトリックは100%見破れない
フォロウィング
劇場公開日:2024年4月5日 70分
これからもずっとフォローさせてください
俺、完璧に分かったぜ!
とは、悔しいけれど、相変わらず言えません🤣
でも面白いのだから、やっぱりノーラン監督は凄い!
どういうストーリーが浮かんで、場面と人物をどう分散させて、どう繋がりを持たせるか。何よりも観客をどう騙してどう納得させるのか(理解できようができなかろうが、楽しめたという意味での納得感という意味です)。
昔からそんなことばかり考えていたのですね。
映画の世界で才能を発揮してくれてありがとう!!
クリストファーノーランの長編デビュー作
さて有名監督長編デビュー作は要チェックです。
脚本も監督も撮影もノーランやってますね。
欧米だと撮影勉強してから監督勉強する流れなんで出来て当たり前らしいです。現場でレンズのチョイスをDPに質問されること多く、知識ないとやばいです。
舐められちゃいます。
フィルムノワール意識したのかザラッとした白黒で話も中々面白いです。編集に少し癖があり「テネット」「インセプション」「オッペンハイマー」思い出しました。
やっぱり初長編でここまで出来ればやはり凄いなと思います。
複雑な内容を捌き、整理する能力は、監督には重要スキルだと思う。
好奇心は猫をも殺す
処女作からお見事。バラバラになった時間軸を頭の中でなんとか再構築し、だんだんと真相が見えてくる。そして、クッキリと見えたところで終幕。
ボコボコにされて、口にねじ込まれた手袋を吐き出す。そんな冒頭のシーンが、キレイにつながる。そこは、スッキリしたんだけど、殺された老婆って出てきた?
好奇心は猫をも殺す。それを地でいくお話でございます。
さすがノーラン
テンポよく、物語にグイグイ引き込まれる。先が読めない。
デビュー作だが、本作の映像テクニックがその後の大作すべてにいかされているそうだ。
ひねりの効いたサスペンスだが、時系列をシャッフルすることでさらに面白くなっている。
いやー良いものをみた!
クリストファー・ノーランが『メメント』(2000)の前の1998年...
クリストファー・ノーランが『メメント』(2000)の前の1998年に発表した長編デビュー作でこの頃から時間軸を交錯させた複雑な構成で描くイギリスのモノクロ映画。
人は「奪われると、その価値を知る」そんな変な事を想像して違法な行動をとる男達。
ロッテルダム映画祭で最高賞を受賞するなど高く評価され、鬼才ノーランの名を一躍世界に知らしめたらしい。2024年4月にデジタルリマスター版にて映画館でリバイバル公開されるが私はDVDにて。
レンタルDVDには日本語吹き替えも有り。
デビュー作から時系列がシャッフル
クリストファー・ノーラン監督のデビュー作品(1998年の白黒英国映画)。時間シャッフルが斬新で印象的も、初見では物語が良く分からず。見ている側としてはあまり面白くなく習作的作品と理解。
とは言え、斬新性が評価させたのか、英国インディペンデント映画賞受賞しており、将来性が既に予見されていた?!
ノーランはデビュー作からノーランだった
ノーラン節とは何かとは説明しづらい
しかし本作は明らかなノーラン節
それもかなり濃厚に
何故に白黒作品なのか?
もちろん予算の制約だろう
しかし本当は過去の映画のレジェンド作品と同じ土俵で評価してくれとの挑戦的な姿勢なのだと思う
強烈な自負心だ
そしてそれはノーラン監督の勝利だ
ヒッチコックにも負けない力を示して見せたのだ
たまげた
脱帽だ
間違いなく彼は現代の映画の作り手の最前列にいる
徹底して人間の本性を暴きだす
1940年代のfilm noirのような虚無的な作品。
孤独な男が見ず知らずの人を追いかけることからはじまる、破滅の扉。
ストーリーの連続性を破壊し、過去と現在を目まぐるしく行ったり来たりする構成は、その後のNolan監督の作風の原点を連想させる。
70分の短い作品だが、見応えは充分。
「仕事」遂行の緊張感、破滅の道へのリアリティ、作品のなかに仕掛けられた数々のトリック。
主要な登場人物はたった3人で、話もシンプルなようでいて実は示唆に富んだ深みのある作品になっている。
まさにNolan監督のgiant step。
さすがのクリストファー・ノーラン
最後に伏せんがぶわっと回収される感じに
感動しました…
ちょっと切ない感じもあります。
1回目も楽しいけれど、
2回目も見たくなる映画です。
クリストファー・ノーランって
本当に天才だと思っている…
時系列いじり
全編モノクロ映像。時系列バラバラ。『メメント』の監督クリストファー・ノーランのデビュー作なのだ。ストーリーは警察で告白するビルから始まり、その告白に終わる。
本編ではビルがコップに出会い、空き巣を繰り返すシーン。ビルが金髪の女に惹かれ、バーで口説き関係を持つシーン。コップが女と出来ていて、ビルをハメようとするシーン。ビルがクラブオーナー宅に侵入して金庫の封筒と金を盗むシーンの4本ライン。時系列だけではなく、殴られた顔や切った髪などによって、登場人物を把握しにくくしてあるところが憎い演出だ。
結局、コップにハメられっぱなしのビルだったけど、何でも素直に信じてしまう性格のため、小説を書いてもつまらないものになりそうだ。コップが最後まで何を考えてるのかわからないところも不気味でいいのだけれど、結局のところ、目的がなんだったのかハッキリしない。素直すぎて警察に自首するビルもよくわからん・・・哀れにも尾行趣味のために、最初から最後までハメられっぱなしのビル。女にもハメたのだけが唯一の救いだ(ベッドシーンなどないけど)。
悪いのはどいつだ
メメントで一躍その名を馳せたクリストファーノーランがその3年前に作り上げたインディームービー。
監督、脚本、製作、撮影、編集の5役をクリストファーノーランがこなすブラック采配で、たった4人のキャスト、たった6000ドル(多く見積もっても100万円以下?)の製作費で評価、興行収入ともに好記録をマークし、各映画祭でヒッチコックが再来したとも噂されたほどの作品だったらしい。
キャストに有名俳優を起用することなく、プロットさえ良ければ映画は面白くなるといった極論を体現したような内容。
のちのメメントにもみられた時系列をシャッフルし、徐々に物語の概要と謎が明かされていくといった展開。
ただモノクロの映像と前述の無名キャストの採用の件もあってか、一回見ただけではおそらく理解出来ない笑。
現行で世界最高峰の映画監督の1人であるクリストファーノーランの処女作といった意味ではファンは押さえておくべき一本ではないだろうか。
全65件中、41~60件目を表示