わが街(1991)

劇場公開日:

解説

犯罪と荒廃にむしばまれた大都会ロサンゼルスに生きる6人の男女の生活を描く。監督・脚本・製作は「偶然の旅行者」のローレンス・カスダン、彼の夫人メグ・カスダンが共同脚本、共同製作はチャールズ・オークン、マイケル・グリロ、撮影はオーウェン・ロイズマン、音楽はジェームズ・ニュートン・ハワードが担当。

1991年製作/134分/アメリカ
原題:Grand Canyon
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1992年5月16日

ストーリー

ロサンゼルスに住む弁護士のマック(ケヴィン・クライン)はもう若くはないことに焦燥感を抱いており、その悩みを友人の映画プロデューサー、デイヴィス(スティーヴ・マーティン)に打ち明けるが、ヴァイオレンス・アクション映画ばかり手がける彼はてんで取り合わない。そんな話をした帰り道、マックは車が故障し物騒な黒人地区に迷い込んでしまい、黒人少年たちにからまれるが、サイモン(ダニー・グローヴァー)という男に助けられる。マックは「グランド・キャニオンにぜひ行くべきだ」と勧めるサイモンに感銘を受けた。一方、デイヴィスは白昼強盗に襲われ大腿を撃たれて入院するはめになる。ベッド生活を続けるうち、彼もまた自分を見つめ直し始める。ある日、マックの妻クレア(メアリー・マクドネル)が夫を送り出した後、日課のジョギングをしていると、藪の中に捨てられているヒスパニック系の赤ん坊を見つけた。彼女はその子を家に連れて帰り、世話を焼く。その頃、マックは職場で一度だけ過ちを冒した秘書との問題でかき回され、帰宅するとクレアから赤ん坊を見せられ仰天してしまう。誘拐になるぞと説き伏せ、警察に預けることにするが、赤ん坊の件は2人の言い争いの種となった。サイモンの方も、夫を亡くし、息子と娘と共に黒人地区に住む妹がおり、その息子が悪い仲間とつきあっているらしく家が何者かによって銃撃されるなど、問題を抱えていた。そんな彼らであったが、マックはサイモンとの出会いをきっかけに自分の人生を見つめ直そうとし、サイモンに秘書の友人のジェーン(アルフレ・ウッダード)を交際の相手として紹介したり、彼の妹にもっと環境の良いアパートを探してやったりする。デイヴィスもまた、あるべき人生を語る映画を作ることを決心する。様々な困難を抱えながら大都会に生きる彼ら。そうしてある日、マックはクレアと息子を、サイモンはジェーンと妹の息子を連れ、グランド・キャニオンに行く。雄大な景色に見入る彼らの上空をヘリコプターが飛んでいくのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

3.5最後の詰めがちょっと

2010年9月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 犯罪都市ロスで日常起こりえる様々なトラブルのなかで、時に人生を見つめ直したり、ポジティブに生きようとする人々を描いた作品。
 主人公が犯罪に巻き込まれそうなったのを助けたことで、お互いが助け合う関係になっていくところがとってもハートウォームでした。アメリカというとついつい個人主義の国と思ってしまいがちですが、なかなかどうして、困っている人物に手を差し伸べるというマインドもちゃんと持っているというところが意外でした。
 それと主人公の奥さんが、捨て子を見つけて、愛おしそうに抱き上げるシーンは、とても女性の母性本能を感じさせます。
 ラストが少々あっけなかったのですが、わが街ロサンゼルスで、今日も紡がれている街の人々同士の絆というのは、殺伐とした都市ジャングルのなかにあっても、心暖まるもので満たされました。

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