モアイの謎

劇場公開日:

解説

巨石遺跡モアイ像とともに謎に包まれた神秘の島イースター島を舞台に、島独自の文明がどのように発展を遂げ、そしてなぜ滅んでいったか、その謎に迫る異色のスペクタクル・ロマン。南米大陸から3800kmも離れた現地に3ケ月間の長期ロケを敢行し、エキストラには実際の島民を使ったスペクタクル場面の迫力は圧巻。また、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に続き、人種や階級を越えた愛、人間同士の争いの無意味さ、自然破壊への警鐘など、製作者ケヴィン・コスナーのメッセージが込められている点も注目される。原案・監督は「ファンダンゴ」「ロビン・フッド(1991)」のケヴィン・レイノルズで、ジャック・イヴ・クストーのイースター島のドキュメンタリー番組を見て深く感銘を受けた彼が、長年企画を温めていたもの。製作にあたっては「ロビン・フッド(1991)」に主演した彼の親友ケヴィン・コスナーに協力を求め、コスナーと「ワイアット・アープ」でもパートナーを組んだジム・ウィルソンが製作を務めた。脚本はイギリスで活躍するティム・ローズ・プライス。撮影はスティーヴン・ウィンドン、音楽は「ウォール街」「レイニング・ストーンズ」のスチュワート・コープランドが担当。ジョージ・リドルの美術監督の下、ニュージーランド在住の彫刻家トニー・リーズがモアイ像作りの指揮を取り、32体の実物大の像が製作された。主演は「ドラゴン ブルース・リー物語」「心の地図」のジェイソン・スコット・リー。共演は新人女優のサンドリン・ホルト、「ラ・バンバ」のイーサイ・モラレスら。

1994年製作/アメリカ
原題:Rapa Nui
配給:東宝東和
劇場公開日:1995年1月21日

ストーリー

まだオランダ人によって発見される前の孤島ラパ・ニュイ。島民は貴族の長耳族と、労働者階級の短耳族の2つに別れていた。先祖に捧げるモアイ作りのため、短耳族の人々は日々過酷な労働を強いられていた。そんな中、長耳族の若者ノロ(ジェイソン・スコット・リー)は階級の差に疑問を持ち、短耳族である恋人ラマナ(サンドリン・ホルト)との結婚を望む。彼は祖父である長老アリキ・マウ(エル・ポタカ=デュース)に結婚の意思を告げるが、祖父は神官トゥパ(ジョージ・ヘナレ)に相談し、厳しい条件を出す。それは恒例の鳥人レースでノロが勝つこと。それまでの半年間、ラマナは「白い処女の洞窟」に入らなければならないこと。勝てばノロには権力者の地位も約束され、そうなれば階級制度をなくすことができると考えた彼は条件を飲む。一方、過酷な労働の毎日に、ついに短耳族が怒りを爆発させた。彼らをなだめるため、アリキ・マウは彼らの中から1人だけ鳥人レースに出場することを認めた。志願したのは、ラマナに密かに思いを寄せていたノロの友人マケ(イーサイ・モラレス)だった。彼は、もし自分が勝ったらラマナと結婚したいと言う。ノロとマケの階級を越えた友情は憎しみに変わっていった。ノロはラマナの父ハオア(ザック・ウォレス)の指導で、レースに向けた特訓に励む。その一方で、モアイ像運搬のために必要な丸太を切りだすため、島中の木という木が伐採された。また、島の人口増加で食料が乏しくなった。ノロは一人、その危険を訴えるが、祖父や神官は取り合わない。離れ小島まで泳ぎ、先に渡り鳥の卵を持ちかえった者を勝者と決める鳥人レースが行われ、マケとノロだけが最後まで残った。マケは最初にゴールに着いたものの卵が割れたため、ノロの優勝となる。彼は晴れて、子供を身ごもっていたラマナと結ばれる。しかしその夜、マケが神官を殺したのを契機に、短耳族の怒りがついに噴出し島に大暴動が起こった。争いを逃れたノロとラマナは、崩壊の足跡が忍び寄る島をあとに、大海原にカヌーを漕ぎ出した。

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