みんな愛してる

劇場公開日:

解説

シングル・ファーザーと2人の息子の愛情を、涙と笑いでつづったホームドラマ。「放射能X」など50年代のホラー、SF映画の名場面が劇中で使用されているのも見どころ。1974年に出版され、16か国語に翻訳されたダン・マッコールの小説を、「レナードの朝」のスティーヴン・ザイリアンが脚色し、テレビ界出身で本作が初の劇場映画となるジョン・ハースコヴィッツが監督。製作は「黄昏(1981)」などジェーン・フォンダ作品を多く手がけたブルース・ギルバート。エグゼクティヴ・プロデューサーは「運命の逆転」のロン・ヤークサ。撮影は「敵、ある愛の物語」のフレッド・マーフィー、音楽は「プリティ・ウーマン」のジェームズ・ホーナーが担当。主演は「ホッファ」のダニー・デヴィート、共演は「ビンゴ!」のロバート・J・ステンミラー・ジュニア、「二十日鼠と人間」のゲイリー・シニーズら。

1993年製作/アメリカ
原題:Jack The Bear
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1993年11月20日

ストーリー

1972年のカリフォルニア州オークランド。テレビ番組でホラー映画の解説をしている人気タレントのジョン・リアリー(ダニー・デヴィート)は、妻のエリザベス(アンドレア・マルコヴィッチ)を交通事故で亡くし、2人の息子を連れてニューヨークから引っ越してきた。子どもがそのまま大きくなったようなジョンは、「ジャック・ザ・ベア」の愛称で呼ばれる12歳のジャック(ロバート・ステインミラー・ジュニア)と3歳のディラン(マイコ・ヒューズ)の子育てに悪戦苦闘する。ジャックはママを亡くした寂しさと型破りなパパの存在から憂うつな毎日を送っていたが、美少女カレン(リース・ウィザースプーン)と知り合えたのはゴキゲンだった。ある時、ジョンは近所の住人でネオ・ナチ思想の持ち主ノーマン(ゲイリー・シニーズ)といざこざを起こす。ノーマンの支持する議員候補者を酔ってテレビで批判したジョンは、番組から降ろされる。ノーマンの変質的ないやがらせは続き、ついにディランが誘拐される。幸いディランは無事だったが、ショックから失語症に。ノーマンの行方は知れなかった。たまりかねた祖父母は二人を引きとるが、厳格なおじいちゃんのしつけに、ジャックはふいにパパへの強い愛情を覚える。祖父の家を出てオークランドの家にたどりついたジャックをノーマンが襲う。危機一髪の危ういところを救ったのはジョンだった。ジョンは酒も断ち、新たな生活を始める準備をする。ディランの失語症も治り、ジャックは元気よく歩きだす。親子三人の絆はしっかりと固まったようだ。

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映画レビュー

4.0本当の魔物はみんなの心の中にある

2020年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 「本当の魔物はみんなの心の中にある」という父の言葉。近所の子供たちも皆ホラー好き。不気味な足の悪い男ノーラン(ゲイリー・シニーズ)がいたり、デクスターの母親が死んだこと以外は平和な毎日。小学校ではジャックにカレン(リース・ウィザースプーン)というガールフレンドもできた。

 ハロウィーン。ナチだと思われるノーランが下院候補の寄付を求めて訪れる。そして彼はデクスターにナチの服を着せてお菓子を求めてきたのだ。黒人とユダヤを排斥したがっているノーランを風刺してテレビ番組で放映すると、仕返しに犬の死骸を家の前に置かれる。それにしても『ボディ・スナッチャー』という映画が反共主義者を皮肉った映画だとは思わなかった。

 さらに急展開。ノーランが3歳半の弟ディランを誘拐したのだ。無事発見されるものの喋れなくなってしまったディラン。ついに祖父母の元に引き取られることになった。同じ頃、ジャックはカレンに振られ次第に暴力性を帯びてくる・・・そして「アイ・シャル・ビー・リリースト」が流れる。

 終盤、ノーランに襲われるシーンはジャックに感情移入してしまったため、かなり恐怖を感じてしまった。彼はちょっと甘えん坊さんでしたけどね。また、デヴィートの演技がこんなにいいものだとは思わなかったよ。シニーズもウィザースプーンもいい。

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kossy
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