見知らぬ乗客

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

アルフレッド・ヒッチコック監督が、「太陽がいっぱい」で知られるミステリー作家パトリシア・ハイスミスの同名小説を映画化。探偵小説作家レイモンド・チャンドラーが脚色を手がけ、交換殺人を持ちかけられた男の恐怖を描く。テニス選手のガイは、不貞な妻ミリアムと離婚して上院議員の娘アンと再婚することを望んでいた。そんなある日、ガイは列車の中で見知らぬ男ブルーノから話しかけられる。ブルーノはなぜかガイの事情を良く知っており、ミリアムを殺す代わりにブルーノの父親を殺して欲しいという“交換殺人”をガイに持ちかける。ガイは相手にしなかったが、その後ブルーノは本当にミリアムを殺害し、ガイにも殺人を実行するよう付きまとう。

1951年製作/101分/アメリカ
原題:Strangers on a Train
劇場公開日:1953年5月9日

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写真提供:アマナイメージズ

映画レビュー

4.0ヒッチコック5本の指に入るほどのハラハラドキドキの秀作

2020年1月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ヒッチコックは幾つかのタイプに分けられる。トリックや犯行手口や語り口が斬新なものと、登場人物がエキセントリックなもの。そしてクライマックスにあっというようなスペクタクルが用意されているもの。その全てを兼ね備えたものが本作であり、タイトルの認知度からは想像できないほどのエンタメ快作と断言できる。

まずは電車で乗り合わせた男と交わされた「交換殺人」という仕掛けがレールとなり、冗談かと思っていたら本当に犯行が行われ、さあ次はお前の番だと迫られるテニスプレーヤーが崖っぷちに立つ。なんとも奇妙で不気味な物語なのに、主人公のアクティブさと恋人の聡明さが雰囲気を一向に暗くさせない。それでいて謎の男もまたサイコパスとコミカルの間を絶妙にドリフトして観る者をハラハラドキドキと楽しませる。あげくには遊園地のあの遊具が恐るべき最終舞台となる展開には本当に恐れおののいた。ヒッチコック5本の指に入る秀作なのでは。

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牛津厚信

5.0ここから始まる黄金時代

2024年4月14日
PCから投稿

前二作が今一つでしたが、この作品でスリラーの頂点の一つを作ったヒッチは、以降遺作に至るまで怒涛の傑作群を送り続ける、というのが一般的な評価です。

異常性格の犯罪者の不気味なエスカレートぶりを中心に、オープニングの交差する線路、眼鏡に映る殺人現場、テニスシーンの効果的な使い方、目まぐるしく変わる有名なメリーゴーランドのスリラー、ヒッチの実娘が扮する眼鏡の犯罪オタクお姉さんのシニカルなコメディリリーフなど、ヒッチのアイデアとセンスが全編にみなぎっています。

(参考)脚本はチャンドラー先生ですが、ヒッチと全くウマが合わずクレジットはあるものの、彼の書いた脚本は原型を留めないほどズタズタに変更されているそうです。
ヒッチは、シナリオが中途半端で二人の男の対立が力強くない、と反省しています。
テニス選手役はWホールデン先輩を考えていたようです。

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越後屋

3.5ブルーノ怖い!勝手に交換殺人。 結果的に主人公めっちゃおいしいやん...

2024年2月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ブルーノ怖い!勝手に交換殺人。
結果的に主人公めっちゃおいしいやん(笑)
さすがはヒッチコック、あらゆる場面がスリリング、画面に釘付け。

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はむひろみ

4.0アミューズメント・パークの怖さ

2024年2月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ブルーノがほんとに嫌な感じで嫌。でもああいう対人距離の人っている。故に他人事とも思えないまま映画は進む。/ジョージ・A・ロメロが『アミューズメント・パーク』で描いていたが、アミューズメント・パークって怖いよね。

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ouosou
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