ホーリー・マウンテン

解説

「聖なる山」をめざす9人の男女の姿を描く。製作はアレン・クライン、監督・脚本・音楽・出演は「エル・トポ」のアレハンドロ・ホドロフスキー、撮影はラファエル・コルキディが担当。出演はほかにホラシオ・サリナスなど。

1973年製作/114分/アメリカ
原題:The Holy Mountain

ストーリー

砂漠で磔にされている盗賊(ホラシオ・サリナス)が、裸の子供たちに石を投げつけられた後、自らの力で十字架から降り立ち、腕のない小人と共に町へ向かった。喧騒の町で盗賊は捕えられ、石膏で作られたキリスト像が積み重ねられている鏡の間に閉じ込められる。やがてそこから脱出した彼は、高い塔のてっぺんにたどりつき、そこで練金術師(アレハンドロ・ホドロフスキー)と出会った。彼らと大工場を所有する者、兵器産業を支配する者、戦争玩具の製造者、警視総監、建築家など9人の男女は、山頂に不死の賢者たちが憩うという「聖なる山」に向けて旅立つことになる。そして彼らは自我の桎梏から解き放たれるために経なければならない苛酷な儀式の連続の後に、ついに「聖なる山」の山頂にたどりつくが…。

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映画レビュー

3.0学習映画

2023年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

観ることで学ぶ「学習映画」
この映画を理解しようとすることで
様々なことを学ぶことができる。

象徴・イメージの飛躍・恐怖・社会・概念
何を模しているのか、これは映画なのか?

全ては学習映画と思って金曜ロードショーでラピュタの次週に放送を求。
「ズームバックカメラ」がトレンド入りする事でしょう。

でも、まぁものすごく美的センスは高いが
左右対称でしか良い画が作れないのは
この時期のホドロフスキーだからなのか?
エルトポの方が美術が少ない分
画は強かったと思う。

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Nov

5.0映画のお薬はいかが?

2023年1月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この映画作品は、映像化された、「心理療法」です。まさに神の領域である。エキセントリックで、異様にカラフルで、エロティックで、グロテスクで、アレハンドロ・ホドロフスキー氏の錬金術によって完全に実体化された数々の名場面は、たとえそこにセリフがなくても、「精神障害」患者を「心理療法」として十分に癒すことができる。そして、性愛、グロテスク、聖性、障害者への愛(あるいは虐待)、動物蔑視など、地上の変質者たちのイメージが一つの映画の中でアンサンブルしているのである。アレハンドロ・ホドロフスキーの代表作というだけでなく、(少なくとも私は)この映画で癒された。ドラッグや自慰以上に、この映像作品こそが、私にとっての救いの源なのです。つまりこの映画は、芸術を超えた精神医学のコペルニクス的転回なのです。私を救ってくれてありがとう。そして、字幕なしで観れば、もっと楽しい体験ができるはずです。

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茂輝

3.0とにかく映像に圧倒されていく

2021年9月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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Tabasco

4.0中毒性の高い聖と俗の求道的映画と見せかけて…

2021年6月25日
スマートフォンから投稿

笑える

楽しい

難しい

導師として俗に極まったものたちを導いてゆくかに見えて、かなり皮肉的で悪夢的な映像や不思議な画面が織り込まれている。
この映画を見ることが聖と俗の苦行になっている奇妙な映画、そしてラストが……
時々見たくなるけど、見終わるまでのプロセスが長くて考えてしまい、しかし忘れられない印象深い映画。

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プンゲンストウヒ
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