ファンダンゴ

劇場公開日:

解説

大学を卒業してゆく5人の若者が、現実から自分を解放させることを願いつつ旅する姿を描く。製作はティム・ジンネマン、エグゼクティヴ・プロデューサーはフランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ、監督・脚本は新人のケヴィン・レイノルズ、撮影はトーマス・デル・ルース、音楽はアラン・シルヴェストリ、編集はアーサー・シュミットが担当。出演はケヴィン・コスナーなど。

1985年製作/アメリカ
原題:Fandango
配給:日本ヘラルド
劇場公開日:1986年3月21日

ストーリー

ヴェトナム戦争真最中の1971年。アメリカのテキサス州オースチンの大学寮のルームメイト5人組「グルーバーズ」は、メンバーの1人であるワグナー(サム・ロバーズ)の独身最後のパーティを開いていた。ところが、召集令状を手にしたワグナーが突然、結婚中止を宣言する。一同が茫然とする中で、同じように令状を受けとっていたリーダーのガードナー(ケヴィン・コスナー)が、今こそグルーバーズの友情の絆を捜し求める時だと叫んだ。いつものけものにされている優等生のフィル(ジャド・ネルソン)のキャデラックに乗って、5人は旅立った。泥酔したレスター(ブライアン・セサック)や、牧師志望のドーマン(チャック・ブッシュ)も参加。5人は、グループ結成時にメキシコ国境に埋めたシャンパンの最高峰、ドン・ペリニヨンDOMを探しに行くことにする。平原の只中でガス欠したり道に迷ったりした後、やっとの思いで町に辿りついた5人は、ドライブインで知り合った女の子2人と墓地で花火遊びをしたりするが、遂々、ヴェトナム戦争下の暗い現実にひき戻されるのだった。やがて、ガードナーとフィルは徴兵問題をめぐって対立。ガードナーはフィルをギャフンと言わせようと、偶然見かけたパラシュート学校に彼を強制的に入学させる。そこの教師はマリファナを吸いながらボロボロのセスナを操縦するトルーマン(マーヴィン・J・マッキンタイア)。様々な試練を乗り越え、フィルは見事にダイビングを完遂、初めて仲間の信頼を得た。パラシュート学校を後にした5人は、遂にDOMと対面、再び友情を誓い合う。そんな時ワグナーが結婚を止めたのを悔やんで泣き出してしまった。ガードナー達は、なんとかして彼の結婚式をあげてやろうと決意する。人の好いトルーマンと地元の町の人々の協力で、ロマンティックな式とパーティの準備が整っていく。セスナでかけつけた花嫁のデビー(スージー・エイミス)は、実はガードナーの昔の恋人だったが、彼は、思い出を振りきって2人を祝福。思い出のバンダナをとり出すと、彼女と最後のファンダンゴダンスを踊った。やがて、パーティは終わり、楽しかった青春の日々に別れを告げる時がやって来る。グルーバーズの5人の面々は、それぞれの人生の目的地へ向けて、旅立っていった。もう二度と後ろを振り向かず、自分の信ずる未来を、自分の力で生きていこうとする決意を胸に秘めながら。

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映画レビュー

5.0パットメセニーの音楽が最高!

2023年2月5日
スマートフォンから投稿

泣ける

笑える

幸せ

有名俳優の若かりし頃の輝き。馬鹿騒ぎに笑えて、最後はほろりとさせる青春ロードムービー。
多くの人に知ってもらいたい傑作青春映画。
結婚式からラストまでの流れは美しく完璧。

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ブロディー署長

3.5【”バカ騒ぎ”のロードムービーの中で描かれた、末期のベトナム戦争に対する反戦の想いを描いた青春映画である。】

2022年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■ベトナム戦争中の1971年、テキサス州の大学寮。
 卒業記念パーティーの最中にワグナーは徴兵された事を理由に、デビーとの結婚中止を宣言し、それをきっかけにガードナー(ケヴィン・コスナー)は最後のファンダンゴ(バカ騒ぎ)をやろうと提案。
 5人の青年が結成する”グルーパーズ”はそれぞれの思いを胸に、一路メキシコ国境へ…。

◆感想

・おバカな、バチエラー・パーティー要素を纏いつつ、今作は強烈なベトナム戦争批判映画である。

・結婚を予定していたワグナーは徴兵された事を理由に、デビーとの結婚中止を皆の前で宣言するが、ガードナーは”メキシコ国境に埋めた”ドム”を取りに行こうぜ!”と、意気消沈する”グルーパーズ”のメンバーを鼓舞する。

・途中で、危機一髪のスカイダイビングなど珍事続発の陽気な道中に、別れの寂しさや徴兵の不安、恋の痛みを忍ばせて切なさを誘うシーンが、可笑しみと共に鑑賞側に製作者のメッセージが伝わって来る。

<今作は、ケヴィン・レイノルズ監督の学生時代の短編がスピルバーグの目に止まり、アンブリンで長編化されたものらしいが、スピルバーグ監督が認めた理由が、良く分かる作品である。
 反戦映画の新たな手法を示した一品であると思った作品でもある。>

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共感した! 2件)
NOBU

4.0ドム

2018年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 FANDANGO:1、スペインの踊り、2、その音楽、3、ばかさわぎ。BGMはエルトン・ジョンの「土曜の夜は僕の生きがい」だ。そして、キャロル・キングの「イッツ・トゥ・レイト」ステッペン・ウルフの「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド」、最後のダンスシーンにはパット・メセニーだ♪

 車がテキサスのど真ん中でエンコしたため列車にロープを引っ掛けるシーンは最高!確実に笑える。パラシュート学校で飛ばせてもらったり、ハチャメチャな青春時代を映像化しているけど、アメリカン・ニューシネマへのオマージュも中途半端。むしろ自然の美しさによってノスタルジックに回顧しているかのようだ。自分の学生を卒業した頃を思い出せれば、はまること間違いなし。

 “ドム”って何なんだ?と、ずっと伏線に用意してあり、それがわかったとき、飲みたくなった。

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kossy

4.0とてもよかった

2018年8月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

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吉泉知彦
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