ファンタスティック・プラネットのレビュー・感想・評価
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発想も展開もビジュアルも前衛的
ドラーグ人知事の子ティパに拾われた人間の子テールをめぐる得体の知れない不思議なアニメ。知性を持つ人間は高い適応力を持つが命が短いとされていた。発想も展開もビジュアルも前衛的で極めて難解だね。まあ理解しようとせずに流して観ていたけど、BGMもなかなか良いのもあってそれなりに味わっていたよ。
星新一風味のサイケな夢のような
ファンタジーは自由だ。リアリティの有無などというせせこましいくびきから逃れて、解放された世界で無邪気に遊べる。そんな世界観で綴られた物語から、何を受け取るかもまた自由だ。何かの教訓でも、単なる筋書きの面白さでも、美しさでも怖さでも。
星新一のショートショートが思い浮かんだ。星新一作品にはよく当然のように宇宙人が出てくる。高度な文明を持っていたり、青い皮膚だったり、人間を誘拐して動物園の動物のように見せ物にしたりする。ドライに描写された非日常の中に、押し付けがましくない寓意が見える。
遠い未来の世界で宇宙人に飼われ、不都合が起きれば蚊やノミのように殺される人間の物語を見ながら、人間以外の動物から見れば人間の姿や振る舞いはあの宇宙人のように不気味で尊大に見えるんだろうなと思ったりした。
ただ、分かったような気になれるのはその辺りだけだ。残りの大半は、超越したセンスのビジュアルと斜め上のクライマックスに呆然とするしかない。いちいち驚いている間に置いてきぼりにならないよう付いていくのに精一杯だ。
ドラーグ族の姿はもちろん、次から次へと登場するよく分からない動植物とその生態。どれも独創的でアートセンスを感じるが、何故か見ていて不安になる。ティバの学習ヘッドギアや飼われている人間のファッションなど、ごく一部かわいい要素も点在するので余計にカオスだ。
極め付けは、ドラーグ族の瞑想シーンだ。その色使いとサウンド、4人並んで瞑想する場面で体が変形する様子などは、何だか脳みその中を直接かき回されているような、催眠をかけられているような、謎の感触があった。ホラー映画のような怖さではなく、洗脳ビデオのような、うっかりすると取り込まれそうなちょっとした恐怖。
夢野久作の「ドグラ・マグラ」という、読むと気が狂うという歌い文句の小説がある。なぜそのように言われるかというと、狂人の精神状態を主観で描写しているかのようなくだりがあるからだ(私の解釈です)。この本を読んだ時に感じた、脳内に不可解なものがぬるりと入ってくるような恐怖と、本作の謎めいた感触はよく似ている気がした。
理屈では捉えきれないが、言葉にならないこの不穏な感触、嫌いじゃない。
徹頭徹尾振り切ったイマジネーションとシュールなビジュアルで固められた中、アップになった時の人間の顔とお婆さんのおっぱいの垂れ具合だけがやたら現実味があるのがまた独特の雰囲気を醸し出していた。
深夜にNHKBSで放送していたものを録画して観たが、リアルタイムで真夜中に観ていたら何かを持っていかれていたような気がする(妄想)。ドラーグ族の瞑想のように……
深い
古いアニメ作品をデジタル修復したとのこと。独特の世界観だった。真っ青な肌に真っ赤な目もすごい。光る石がニョキニョキ出てくるとか、動物、植物などの色あい、デザインがすごいおもしろい。絵本みたいな感じながら、内容は深い。
NHK BSプレミアムにて。
サイケデリックなビジュアルと不穏な音楽が面白かった.フェードを多用...
サイケデリックなビジュアルと不穏な音楽が面白かった.フェードを多用しているのも不気味でいいなと思ったけれど,内容自体に驚きはそんなにないかな.教育とか知識を握るという事がいかに大事であるかという事をぼんやり考えながら見ていた.教育を変える前には芸術があるべきで,どのようにそこをつないでいくかという事を考えたいと思ったりしたところ.
【1973年製作のフランス発シュール&ブラックSFアニメーション映画。奇想天外な設定に驚いた作品。】
ー フランスのSF作家ステファン・ウルの小説を画家ローラン・トポールの作画によってアニメーション化した作品。-
◆感想
・人間を虫けらのように扱うイガム星の、ドラーク人の造形がインパクト大である。
巨大で、色は青が貴重。
・そんなドラーク人に拾われた赤ん坊だったテールは、時の流れが違うイガム星で、瞬く間に青年になり、隠れて過ごしていた人間達とドラーク人と戦うことに・・。
<今から半世紀前に、このような作品が製作されていたこと自体に驚く。絵柄も独特であり、作品全体のインパクトは大きかった作品である。>
驚くほどのイマジネーション
前から気になっていたものの見る機会がなかったこの作品、ようやく見る事が出来た。とにかく徹頭徹尾、後にも先にもこの作品に関連する作品を見つけ出す事が出来ない突然変異的作品である。唯一雰囲気だけだが諸星大二郎を思い出した。衝撃の一作である。
わかりやすいSF、塩ラーメンくらいサラリと進むストーリー
ザ・SFと言った感じです。
明らか人間ではない生物VS人間。この映画が公開された当時は既に非人間VS人間は映画のパターンとして確立されていたでしょうし、構造はわかりやすいです。
絵の不思議さに身構えていましたが、思っていたよりサラリとしていました。起きていることが異次元なので感情移入できませんし、淡々とストーリーは進んでいきます。
ラーメンに例えると、塩ラーメンくらいかな。そう、意外ととっつきやすいってことです。
シュールな世界に浸る
ポスターが気になって前々から観たかったSFアニメーション。ダリのようなシュールな世界観、色鉛筆で描いた圧倒的な画力、絵力がすごい!変態的な音楽をぶち込んだ人も天才👏流石は、おフランス製のオシャンティさ。風刺が効いたストーリーもなかなかでした
絵のインパクトはかなりのものだが、話が面白いかというとそうでもなか...
絵のインパクトはかなりのものだが、話が面白いかというとそうでもなかった。ドラーグ人が人間よりバカに見えてしまったのが、あまりいただけなかったところ。
なんでこれ見たかったんだろ
終始意味がわからない。人間がペット。
たまにおぅwとかツッコミをいれてしまう。
マジでなんで見たかった?そしてなぜか最後までみた。
二度と見ないけどオススメもしない。
今夜夢にアバターがでる👤👤👤👤👤
人間は傲慢…
私はあまり戦争系の映画を見ません。
が、
この映画を見て、
生物兵器で人間が次々に死んでいくような場面や
機械で淡々と排除される人間を見て、
戦争は恐ろしいものだと思いました。
アニメだからこそ伝わるリアルがあった感じがしました。
また、蟻を潰したり、
犬に首輪をはめたり、知識がないものを下等に扱う人間は傲慢なのではないかと思いました。
それに、人間同士でも野蛮に殺し合ったりする姿に、
向かう敵は簡単には見定められない
のかもと思いました。
知識を得た瞬間、
相手を恐ろしく思う気持ちもわかります。
この時代の方が、
AIとかを見てどんな映画を作るのだろう。
そんなふうに思いました。
最後は、和平案をのんで、無事地球が生まれてよかった。🌍
音楽がかなり耳に残って、心情を揺さぶりました。
う、む、む、む、む。
う、む、む、む、む。いや、すごい。
観終わって、「なんだ、これ?」以外の感想が、一言も出てこない。
なぜ、これが、「アニメーション作品として史上初めてカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した作品」なのか? 俺は、何か大切なことを見落としているのか?
いや、やはりわからない。なにせ、半分は寝ていたのだから。
この変な生き物たちを描きたい!という情熱だけは、微かに伝わってきた。それさえ描ければよかったのだけれど、それでは作品にならないから、ちょっとシュールなストーリーをやっつけで作ってみたというところだろうか? そしたらそれがカンヌの偉い人にハマっちゃった、とか?
俺が、これの素晴らしさを理解するには、あと何回生まれ変わる必要があるのだろうか…
完敗。
好きですわ、これ。
最高ですわ。
20年ぐらい前に、知人からビデオを借りて観たときも、
面白いなーって思った記憶があるけど、
新たに映画館で観ることができました。
もう、サイコーじゃないですか!
音楽から色彩からストーリーから、
キャラクターから、全てがツボでした。
シュールでヘビーな映像に、終始ワクワクしっぱなし!!
人類の横暴さを皮肉ってるのかも
どこかの星に、青い肌に赤い目をした巨人と、彼らから虫けらのように扱われてる人類が住んでいた。ある日、巨人の知事の娘ティバは、巨人の子どもたちにいじめられ母を亡くした人間の赤ん坊を拾う。ティバは赤ん坊をテールと名付け、ペットとして飼うことになり・・・という話。
人間が他の動物にしている事を逆にしてみたらどう感じるかを見せ、考えさせられた。
動物に舌で一気に食べられたり、アリのように踏み潰されたりする人間達のシーンなど、普通に私たちが他の動物にしてる事だなぁ、て思った。
しかし、巨人にも弱点があり、知恵を付けた人間と共栄を図るストーリーも良かった。
約50年も前に作られたアニメとは思えない新鮮さと深いテーマを感じた
よく、こんなモンを作ろうと思ったよ。
いや、ホントに作っちゃった「好きもの加減」は称賛に値します。とにかく、これまでの何物とも違う世界観、へのチャレンジであるのでしょうから。
1973年公開のSFアニメ。'73で調べてみたら、猿の惑星の最終章「最後の猿の惑星」、「ジャッカルの日」「燃えよドラゴン」「スティング」「007死ぬのは奴らだ」なども公開されています。何か、名作多すぎひん?
ベトナム戦争が終結し撤兵も完了。安堵感、脱力感、無力感、虚無感などなどが世界中で交錯している頃。ミュンヘン五輪のテロは前年の1972年。
ストリーそのものには、ベトナム戦争を嘲笑する様な、それっぽさもあるよな無いよな。フランスとチェコの合作。チェコと言えば1963年にイカリエ-XB1なる伝説的実写SFを製作している先進国。現代絵画的な世界観。明らかにプログレッシブ・ロックな音楽を提供したアラン・ゴラゲールは、ジャズ・ピアニスト。
「シュール」と言う表現が、最も適切であろう宇宙観・メカニズムデザイン・キャラクターデザインは中毒性あり。SWとか影響を受けてそう。劇場売店でT-シャツ売ってたんで買おうかと思ったら、¥5,000-だって?
それは高いぞ。さすがに。
商売っ気あり過ぎで、そこには萎えるってw
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