遙かなる帰郷

劇場公開日:

解説

アウシュヴィッツから奇跡的に生還したプリーモ・レーヴィが、故郷イタリアへ戻るまでの8か月の旅を書き記した記録文学のベストセラー『休戦』の映画化作品。監督は「黒い砂漠」「パレルモ」のフランチェスコ・ロージ。製作はレオ・ペスカローロとグイド・デ・ラウレンティス。脚色はロージと「みんな元気」のトニーノ・グエッラ。脚本はロージとステーファノ・ルッリとサンドロ・ペトラリァ。撮影は「湖畔のひと月」のパスクワリーノ・デ・サンティスだが、撮影中に死去。その後をマルコ・ポンテコルヴォが受け継いだ。音楽は「イル・ポスティーノ」のルイス・バカロフ。美術は「小さな旅人」のアンドレア・クリザンティ。編集はロージ作品には欠かせないルッジェーロ・マストロヤンニだが、編集中に死去。その後をブルーノ・サランドレアが受け継いだ。衣裳は「イノセント」のアルベルト・ヴェルソ。出演は「バートン・フィンク」「ガール6」のジョン・タトゥーロ、「ビフォア・ザ・レイン」のラーデ・シェルベジヤ、「心のおもむくままに」のマッシモ・ギーニ、「カストラート」のステーファノ・ディオニジほか。

1996年製作/118分/イタリア・フランス・ドイツ・スイス合作
原題:La Tregua
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1998年6月6日

ストーリー

1945年1月26日、連合軍に押されたドイツ軍は収容所を放棄して撤退を始めた。アウシュヴィッツから解放されたプリーモ(ジョン・タトゥーロ)は、一緒に生き残った友人ダニエーレ(ステーファノ・ディオニジ)とは輸送トラックが別になったので、ひとりで連合軍の命じる地へと向かう。ポーランド、クラクフに向かう列車で彼はモルド(ラーデ・シェルベジヤ)というギリシア人の男に出会う。モルドは混乱下を生き抜くための知恵をたくさん持っていて、プリーモは彼に敬意を抱くが、実生活で役に立たないプリーモをモルドは見捨ててひとりで行ってしまう。プリーモはポーランドのカトヴィッツェにあるソ連軍の中継キャンプで数か月を過ごすことになる。そして4月になり、ベルリンは陥落。キャンプはヒトラーの死に沸き立った。プリーモたちイタリア人は故郷を目指してロシアのオデッサに向かう。ロシアの国境を越えた時、線路が破壊されたので機関車を降りた彼らは、近くの中継地スターリエ・ダローギの赤い家まで歩くことになる。到着すると、そこにはあのモルドがいた。彼は故郷ギリシアへのバスを待つ間、女たちの売春を斡旋して稼いでいたのだ。そこには平和な光景が広がっていた。ふとアウシュヴィッツの記憶を思い出したプリーモは、解放されてから初めて激しく泣いた。そしてプリーモはルーマニア、オーストリア、ドイツと巡り、8か月の旅の末、母と兄弟の待つトリノに戻る。彼は自分の体験したことを人々に伝えようと、ペンを取った。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第50回 カンヌ国際映画祭(1997年)

出品

コンペティション部門
出品作品 フランチェスコ・ロージ
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映画レビュー

1.0イタリア人のロシアでの映画なのになぜ英語なのか?

2024年2月26日
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マサシ

4.5書くことは恐ろしい特権

2023年6月17日
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