劇場公開日 1955年1月4日

長い灰色の線のレビュー・感想・評価

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5.0崇高な精神に満ち溢れた

2023年2月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ここ最近ではなかなかお目にかかれなくなった、
意味のある作品。
CGによる見たことも無い映像も大切だと思うが、
俳優による台詞、演技こそが、映画の内容のほとんどです。
トップガン2でも感じましたが、
もしかしたら死ぬかもしれない職業など他に無い、
そのうえで、任務を遂行していく、
その気高い精神が、戦場ではなく、日常の生活を通じて、淡々と描かれます。
自らを犠牲にして、家族を守ること、自国を守ること、
この事がいかに大切か、
ジョン・フォードは主人公は勿論、兵士たちひとりひとりを尊敬の眼差しを持って描いています。
U-NEXT でたまたま観たのですが、
怒りの葡萄や、いとしのクレメンタイン等、初期の名作に匹敵する作品だと感じました。

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ケイイチ

2.5延々と会話だけが続く躍動感に欠ける士官学校を描く作品

2014年9月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

幸せ

総合45点 ( ストーリー:60点|キャスト:50点|演出:30点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )

 これは実在した士官学校の教官の軍曹の話だそうで、士官学校の軍曹といえば「愛と青春の旅立ち」でアカデミー助演賞をとったルイス・ゴセット・ジュニアがまず頭に浮かぶ。ここでも軍隊に半生を捧げて陸軍士官候補生を鍛える泣く子も黙る鬼軍曹が登場するのかと思いきや、なんのことはない軽い喜劇で始まる。喜劇部分も古い映画だけあって演出も古くてそんな面白いものでもないし、訓練も日常の描写も士官学校らしい真剣さが見られない平凡以下なもの。
 後半になると戦争があったりして真面目な話になってくるけれど、あれがあった・これが起きたというように出来事は家族や士官学校関係の人々との間に交わされる会話の中で説明されるだけで、途中には多少のいい話もあったけれど、直接の描写が殆どないためにのめりこめない。結局のところ、二時間越えの作品の中で、士官学校周辺の人々の会話を描くことを数十年分にわたって延々と続けられただけ。しかも場面は殆ど士官学校の敷地と家の中のみ。マッカーサー・パットン・ブラッドレーといった大物軍人の名前も出てくるが、それも卒業生として名前が出てくるだけで本人の登場はない。これだけ躍動感に欠ける作品だとは思わなかったし、映像の動きに頼らずとにかく終始会話だけで物語を作るという演出が作品をつまらなくしている。そのためもあってか、登場人物にも魅力を感じない。

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Cape God