遠い日の家族

劇場公開日:

解説

第二次大戦という歴史の渦に翻弄されるユダヤ人一家の姿を描く愛憎のドラマ。製作はタニア・ザズュランスキー、監督・脚本は「男と女II」のクロード・ルルーシュ、撮影はベルナール・リュティック、音楽はミシェル・ルグランが担当。出演はエヴリーヌ・ブイックス、アニー・ジラルドほか。

1985年製作/114分/フランス
原題:Partir Revenir
配給:シネマトリックス
劇場公開日:1989年9月3日

ストーリー

女流作家サロメ。レルネル(モニーク・ランジュ)が、彼女の自伝的小説についてのインタビューをうけている。彼女は現在フランスで話題の天才ピアニスト、エリック・ベルショーに兄サロモンの面影を抱き、そうしたノスタルジーが、彼女にこの小説を書かせたのだったー。'40年、パリに住むユダヤ人レルネル家は、ゲシュタポの追っ手から逃れるため、父シモン(ミシェル・ピッコリ)の友人で、田舎の子供の古城に住むリヴェール家の身を寄せた。戦争の脅威の中で、サロモン(エリック・ベルショー)の弾くピアノは一家を励まし、やがてリヴィエール家の長男ヴァンサン(リシャール・アンコニナ)がサロメ(エヴリーヌ・ブイックス)に恋する。しかしサロメにとってヴァンサンは恋の対象ではなかった。レルネル一家の長期の滞在に不審を抱く村人のために、両家はサロメとヴァンサンの偽の結婚式をすることで人々の目を欺こうと考えるが、その頃にはサロメもヴァンサンを愛するようになっていた。しかしそんな幸せもつかの間、何者かの密告によってレルネル家はゲシュタポに捕まり、収容所に送られてしまう。やがて戦争は終り、収容所でただ一人生き残ったサロメは、密告者を突きとめるためにリヴィエール家に戻るが、村人の対応は冷たく、ついにある夜リヴィエール家に火が放たれる。全てに失望したサロメは、ヴァンサンに見守られ、彼の母エレーヌ(アニー・ジラルド)と共にパリ行きの列車に乗る。そして列車の中で、サロメは密告者がエレーヌであることを打ち明けられる。夫ロラン(ジャン・ルイ・トランティニャン)とサロメの母サラ(フランソワーズ・ファビアン)の仲を嫉妬し、疑心暗鬼の中の密告は、ふたりに一緒にいて欲しくないという思いだけで、後先のことは全く考えていなかった。こうして罪の意識にさいなまれるエレーヌは告白を終え、走る車内から身を投げるのだった。

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