チャイナタウン

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

1930年代のロサンゼルスを舞台に、政治的陰謀に巻き込まれた私立探偵の戦いを描いた名作ハードボイルド。「さらば冬のかもめ」のロバート・タウンが脚本を手がけ、1975年・第47回アカデミー賞で脚本賞を受賞。「ローズマリーの赤ちゃん」のロマン・ポランスキー監督がメガホンをとり、ジャック・ニコルソンが主演を務めた。私立探偵ジェイク・ギテスは水道局幹部モーレイの妻と名乗る女性から、モーレイの浮気調査を依頼される。モーレイに若い恋人がいることを突き止めたギテスは、同時に彼が新ダム建設に反対していること、そして町の実力者である義父クロスと対立していることを知る。やがてギテスが撮影したモーレイの浮気現場の写真がゴシップ誌に掲載され、モーレイの本当の妻が弁護士を伴ってギテスの事務所に乗り込んでくる。そんな中、モーレイが溺死体となって発見され……。共演に「俺たちに明日はない」のフェイ・ダナウェイ、「マルタの鷹」などの監督ジョン・ヒューストン。

1974年製作/131分/PG12/アメリカ
原題:Chinatown
配給:パラマウント映画=CIC
劇場公開日:1975年4月12日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第32回 ゴールデングローブ賞(1975年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) ジャック・ニコルソン
最優秀監督賞 ロマン・ポランスキー
最優秀脚本賞 ロバート・タウン

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) フェイ・ダナウェイ
最優秀助演男優賞 ジョン・ヒューストン
最優秀作曲賞 ジェリー・ゴールドスミス
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写真:Album/アフロ

映画レビュー

4.5街の闇、2人の女、歯牙無き男の足掻き。

2024年2月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

知的

やられましたね。名作と言われるだけあります。何でしょう、演出や音楽、美術など映画を構成する全ての要素が相乗効果で唯一無二の退廃的かつ妖しい世界観を作り出していて、そこで展開されるストーリーが極上。街に潜む巨悪の陰謀に巻き込まれていく私立探偵=ジャック・ニコルソンはビジュアルはアレでも醸し出す雰囲気に魅了されてしまいますね。でも全てはジョン・ヒューストンでしょう。登場シーンは僅かながら不気味過ぎました。
自分の中ではL.A.コンフィデンシャルに次ぐ、ハードボイルドの傑作です。

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吠えない狼

5.0アメリカ史上最高のミステリー

2024年1月26日
PCから投稿

日本ではそこそこの評価ですが、アメリカでは不朽の名作扱いです。

全体的な印象は静かなハードボイルドの印象です。
常にニコルの旦那の視点で描かれ、他の人物の視点は排除されています。
ポランスキー先輩独特の乾いた画面に高級感が漂う映像造形が秀逸です。

ミステリーですがストーリーは単純でスリラーやサスペンスは希薄ですので、独特の映像感覚を堪能する作品です。

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越後屋

3.5確かに脚本がしっかりしていた

2023年11月2日
PCから投稿

悲しい

知的

 私立探偵物で、ハードボイルドなタッチ。テンポはゆったりしているが、弛緩がなく、序盤から細部や人間関係を覚えていないと理解しがたい。水道局の部長、夫モーレイの浮気調査を依頼してきた夫人が偽物で、浮気現場の写真を撮るが、ゴシップ誌に勝手にリークされ、本物の夫人が訴えに訪れる。誰の仕業か暴こうとしていたら、モーレイが溺死体で発見される。真相を暴こうと調査を進めると、ロスに水を引くためのダム建設で夫人の父とモーレイが対立していたことが判明し・・・という映画。
 脚本がしっかりしていて、推理小説とハードボイルドを足して2で割ったような映画。脚本がいいので、奥深い事情をもった夫人を演じるフェイ・ダナウェイと、それに対応する私立探偵ジャックニコルソンの演技も見どころ。ストーリーがよく練られていて、セリフも洒落や皮肉がよく効いている。レイモンド・チャンドラー的な世界であった。
 ラストは、なんともやり切れないハードな終わり方。私立探偵が愛する妻を守れなかったトラウマを抱えているのがチャイナタウン。チャイナタウンは、治外法権的な街だったらしい。ロマン・ポランスキーもハリウッド、愛妻が惨殺されているらしい。この映画の監督をするって、すごいトラウマを乗り越えたのだろう。

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parsifal3745

4.0【”怠け者たちが集う街で起こった悲劇。”有名原作なしのオリジナル脚本で、この作品レベルには脱帽である。】

2023年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

■第二次世界大戦前の南カリフォルニア。
 私立探偵ジェイク(ジャック・ニコルソン)は、ダム建設技師モーレイの妻を名乗る女性から、夫の浮気調査を依頼される。
 早速、調査を開始したジェイクだったが、やがて彼の前に本物のモーレイ夫人(フェイ・ダナウェイ)が現れる。

◆感想

・初鑑賞であるが、2023年に観ても特に衝撃の後半のストーリー展開には魅入られる。

・町の実力者ノア・クロス(ジョン・ヒューストン)が行っていた悪辣な事実と、それの報いを受けたモーレイ夫人の姿。

<ジャック・ニコルソン演じる私立探偵ジェイクが、真実に近づいて行く様も佳き作品である。
 ロマン・ポランスキー監督。自らの家族に起きた悲劇を乗り越えて、秀作を作り続ける姿には畏敬の念を抱きます。>

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NOBU
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