劇場公開日 1966年6月14日

市民ケーンのレビュー・感想・評価

全47件中、1~20件目を表示

3.0映画史上最高作

2023年12月11日
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公開当時は、その斬新な映像技術によって映画関係者に衝撃を与えたようです。
確かに話の展開の巧みさや緻密な内面描写など、技術面を除いても優れた映像作品であることは認めますが、これが「世界一か?」
と言われると、そこまでの評価には至りません。
大戦前後の映画であれば「第三の男」や「カザブランカ」などの方が遥かに優れていると感じます。ということは、やはり映像技術面の評価なんですかね?
いずれにせよ、ここまで世評が高いことが有名な作品を色眼鏡ナシで観ることは難しいでしょう。

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越後屋

3.0映画史に残る作品

2023年11月18日
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ハンバーグ

5.0モノクローム時代の大傑作

2023年10月24日
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笑える

興奮

知的

オーソン・ウェルズ主演脚本監督作。

【ストーリー】
メディア王チャールズ・フォスター・ケーン(オーソン・ウェルズ)が、ザナドゥ城と呼ばれた自らの邸宅で死んだ。
スノードームを手に、たった一言「バラのつぼみ」と言い遺して。
その言葉の謎を解くべく、ニュース映画の編集者ジェリー・トンプスンはケーンの過去を暴きにかかるのだが、浮かび上がるのは、空虚で悪趣味な邸宅にこもる、孤独な男の姿だった。
それは、かつて栄華をほこったメディア王のイメージとは、大きくかけ離れたものであった。

シミケンこと市民ケーンです。
主演脚本監督すべてを手がけたオーソン・ウェルズの事をほぼほぼ知らずに鑑賞しましたが、これが面白いのなんの。
場面をいろんなアングルから撮影し、カメラを自由に動かし多彩な演出を展開しつつ、白黒なのにレイアウトも分かりやすく工夫されているので、退屈せず理解もしやすく作られております。
この人、映像作家としても優秀なんだなと。
英語教材『家出のドリッピー』が代表作じゃなかった。当たり前だ。

かなり興味をかきたてられてWikipediaの記事を読んで、この映画への評価の不遇さに腹を立てるも、そこからさらにオーソン・ウェルズを調べてダメだコリャと笑ってしまいました。
なんというか、天性のエンターテイナーで稀代の詐欺師ですね。
初ステージに上がったエピソードもそうですが、あっさりと人気者になって都会に移り、この映画を撮るまでの経緯も破天荒で、どんだけ無茶するんだこの人と。
この映画も、当時のメディア王ウィリアム・ランドルフ・ハーストを思いっきりモデルにして、最期を孤独に終わらせるとか、そりゃ激怒されますわ。
個人的な感想としては、ハーストを悪く描いたとは思いません。
ハーストって人はこんなもんじゃない、自分のメディアで酷いことしでかしまくった超悪党ですから。

ぴっちり2時間の長編ですが、それに堪えうる画面づくりで退屈を吹き飛ばしてくれる一大ドラマ。
空き時間に流し見するつもりでしたけど、Amazonプライムでは吹き替えがなくて、結局ガッツリ世界観に取りこまれてしまいました。
映画に浸りたい休日前の夜に、ピッタリの一本ですよ。

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かせさん

1.0アレックス・シアラーのスノードームはこの映画をリスペクトしている?

2023年2月8日
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マサシ

4.5「薔薇のつぼみ」の意味することは。

2023年1月27日
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鑑賞方法:DVD/BD
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猿田猿太郎

4.0見た後の哀しさがとまらない

2023年1月6日
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てけと2

3.5ケーンという人物に、丁寧に触れるような作品構成が良い。

2022年9月20日
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すっかん

4.01941年、迸る才能

2022年7月16日
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Bluetom2020

3.5映画史上最高傑作と呼ばれる理由は一目見ただけじゃ分からない

2022年7月5日
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といぼ:レビューが長い人

3.0今では当たり前の技法が多く、当時見たら紛う感動があったに違いない映画。

2022年5月10日
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今では当たり前の技法が多く、当時見たら紛う感動があったに違いない映画。

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StarbucksEnthusiast

4.0駆け抜けた人生〜愛おしい記憶

2022年5月10日
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知的

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こころ

3.5今は昔のドラマツルギー作品とマクガフィン

2022年5月1日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

怖い

内容は、アメリカのザナドゥと呼ばれた新聞王ケーンの人生に光を当てた物語。好きな言葉は『薔薇の蕾』でこの言葉を中心に話が進められ一体!?薔薇の蕾と何だったのかと考えさせる辺りは脚本の上手さを感じます。この時代から根強く残る演出法ではありますが素晴らしい。場面やシーンでは幼い父との確執と大人になったケーンとの皮肉なまでの類似性を表現する辺りが面白かったです。降って沸いた様な富豪生活の興亡は観ているものの気を惹き最終的には、1人の人として市民として幸せとは呼ばなかったかも知らない人生に自分を重なり考えさせられる辺り脚本の手本的作品です。

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コバヤシマル

3.0とんでもない予算をかけて作られた映画だと分かったけれど,今の時代に...

2022年2月21日
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とんでもない予算をかけて作られた映画だと分かったけれど,今の時代にこれを見てそれほど感嘆するべきことがあるのかどうか自分にはわからない.野心と志を持って財を成した人物が,実は自分がかわいいだけであると周囲の人々から見透かされてしがない生涯を終えるという話はそれほど珍しく盛んなくなってしまった.女性を美しく撮影するような光の当て方と,ケーンの顔を切り取るように光と影が横断しているところは面白いと思ったけれど,それ以上に映像として印象深いところはないかな.Rose Budという言葉は結局幼少期のサッチャーに引き渡されたシーンに回帰して,すべての始まりだったあの別れが無ければというたらればを回想したという話だったのかもしれない.

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ケ

5.0ばらのつぼみ

2021年10月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

大富豪の残した一言「ばらのつぼみ」の意味を探るため、遺族を取材する。
この一代で財を成した男の人生を振り返ることになるが、たどり着いたのは勝ち組の孤独だった。
見ていて飽きない映像は素晴らしい。

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いやよセブン

3.0実在の大物実業家の心理を探求

2021年9月18日
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激しいジャーナリズム戦争を巻き起こしたメディア王の生い立ちをミステリーのようにたどることで、何が彼をそこまで追い立てたのか、その心の内を明らかにしていった意欲的な作品。実在の大物人物を扱うのはなかなかできることではない。25才と若かったからできたのかも。ラストに明らかになるオーソン・ウェルズの出した結論には納得だった。
技術的には映画の教科書とされているそうだけど、主人公の老け顔がメイクで上手くできてること以外は特に意識しないで見てしまった。

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SpicaM

3.5下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。 時代を先取りしすぎたことで、逆に凄さが分からなくなってしまったという感じも…。

2021年7月16日
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悲しい

知的

寝られる

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たなかなかなか

3.5思い込みが激しい新聞王

2021年6月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

オーソンウェルズ扮する新聞王チャールズフォスターケーンがばらのつぼみと言い残して亡くなりザナドゥで葬儀が行われた。2回結婚して2回離婚。ケーンは、市民に対し全ニュースを誠実に伝える日刊紙を目指した。真実を素早く楽しく知る市民の権利を擁護するとした。しかし、思い込みが激しい人だった様だ。そう実力が無い歌手に歌劇場を作ってしまったりもした。欲をかくとろくな事は無いね。

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重

3.5玄人向けの復習映画

2021年5月7日
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単純

知的

難しい

名作中の名作。THE映画。
って感じの映画でした。
正直一回観ただけではこれがすごいとはならない。
根源的映画だからこそ、予習のための映画ではなく、色々な作品を観た後で復習として観た方が、この映画の偉大さが分かる気がしました。
とりあえず、これでいつでも『Mank』は観れそうですが。出直してきます。

ストーリーは至ってシンプル。
アメリカの新聞王、チャールズ・フォスター・ケーンが死に際につぶやいた『Rose bud』ーバラのつぼみ、という言葉の謎を追うために生前調査を行い、彼がどんな人物で「バラのつぼみ」とは何を指すのかを、回想を交えながら探っていく119分。

非常に多くの映画に影響を与えた作品のようで、成功者の成功からの堕落というよくあるストーリーは、まさにアメリカン・ドリーム。
メディアによって形成されたアメリカという国を非常によく表した映画なのだと、町山さんの解説をチョロっと聞いて知りました。なるほど。

素人の自分でも、映像技術が素晴らしいということはよく分かりました。
次はどんな撮り方をしてくるんだと、ワクワク。
観ているこちらを飽きさせない、工夫に富んだ映像の数々は影響を与えたどころか、現代の撮影方法を持ってしても敵わないような気がします。
当時こんなものをスクリーンで観たら、衝撃どころでは済みませんね。
映像・音響は100点満点でしょう。

登場人物が多くてこんがらがったのも事実。
何度も観て深めたい一本です。

市民ケーンの市民権
なんでもないです。

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唐揚げ

4.0バラのつぼみ-ROSEBUD-

2021年5月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

 アカデミー賞では脚本賞を受賞したようですが、最も印象に残るのは編集や撮影の妙。亡くなった新聞王の過去を“バラのつぼみ”という謎の言葉を解き明かすためにインタビューを続けるニュース映画記者。インタビュアーの姿がまったく印象に残らないほど、インタビューに答える元妻や同僚たちが引き立たせているのもドキュメンタリータッチにするためか。その過去のエピソードが年代もバラバラに扱っている編集と、全てを演じ分けているオーソン・ウェルズの姿が面白い。この編集者が『サウンド・オブ・ミュージック』や『ウエストサイド物語』のロバート・ワイズだったことも興味深い。

 撮影でも、後の『第三の男』に使われる影の多用。不自然なくらいにウェルズ本人に影がかかったり、奥行きの深さを出すためだけに影だらけの手前の人だったり、特撮のような効果さえ出していた。

 大富豪になり、何もかも手に入れることができた男の人生。しかし、そこにはポッカリと空いたピースがあるのだ。それが妻の愛か、亡き母との思い出か、それとも市民の心だったのかはわからない。州知事選で敗れたことで、直前の情事が暴かれた事実があったにせよ、その空虚・孤独がケーンの心を占めたに違いない。何もかも思い通りにできると思い上がりは見え隠れするものの、正直であることが彼の信条。ところが、やはり何もかも手に入れた後に、足りないものに気づかされたのだろうか・・・エンディングの焼却炉にくべられるガラクタ美術品の中から子供時代に遊び親しんできたソリに“ROSEBUD”の文字がくっきり浮かび上がる映像が凄い。

 それにしても何度も登場する“城”。権力や財産の象徴であるかのような大邸宅ザナドゥに圧倒された。モンゴル(元)皇帝クビライ・カーンの作った都が語源。ミュージカルや色んな会社の名前にもなっているけど、今ではビル・ゲイツの私邸が「ザナドゥ2.0」と呼ばれているらしい。彼もまたケーンのような孤独を感じているのだろうか・・・と思ってたら、昨日離婚したらしい。

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kossy

4.0見返す度に、いろいろな思索にはまってしまう。中毒性のある映画。

2021年5月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

難しい

「No.1映画」と紹介される作品。
でも、余程の映画通でなければ、初見では「どこが?」となる。
まるでこの映画の主人公のようだ。
 新聞王・広大で豪勢な(ノアの箱舟にも比される)館の主・世界で〇番目の金持ち。権力をふるい人や世間を思うがまま操った人物。人がうらやむ成功者。だが、その実体は?

 一人の男の一生をたどる旅、「薔薇のつぼみ」というキーワードでひっぱる。面白そうな設定なのだが、「No.1映画」として期待すると、今一つ面白くない。
 何より、人たらしのウェルズ氏がコミカルに演じている人たらしな男の話のはずなのだが…。
 エンタテイメント的な面白さを期待すると「つまらない」になってしまう。
 しかも、特殊メイクが発達していない頃の作品。若干20代のウェルズ氏が、老年まで演じるのだが、メイクや体の恰幅の良さを出すため?力士の着ぐるみ着ているようで動きがぎこちなくて、せっかくの名演を殺してしまって…。

でも、何度も観ているうちに、初見では軽く見過ごしてしまったところが見えてきて、解説等も参考にすると、そこかしこに唸ってしまう箇所等、宝の山だらけ。
 今普通に使われている撮影技法や演出等を始めて採用したのだとか。
 ああ、専門家に評価が高いのが納得してしまう。

でも、そのような技法だけではない。

テーマ。
 人の一生は所詮スノードーム?欠けている何か。生涯かけて取り戻したいもの…。
 成りたい自分と、期待される自分、そして成った自分。そのせめぎ合い。
 虚と実。「あなたは約束守らないでしょ」なのに、表明したがる”宣言”と”公約”。
 中身がない、何も実のある事を言っていないのに、立派なことを言っているようで。しかもそれをありがたがる大衆。
 世論操作。ちょっとしたきっかけで変転する大衆が信じる”真実”。
 パズルの一片。そして全体像。
 何が重要で何がガラクタなのか。その人にとっての価値。他人から判定される価値。
等々、万華鏡のように、鑑賞者がどこに焦点を当てるかによって、様々なイシューが立ち現れてきて、心と思索の罠にはまってしまう。
 きっと、これからも観返す度に、上記に上げたこと以外にも、もしくは上記に上げたことでも感じ方・考え等が変わっていくのだろう。
 まるで、深淵なる哲学書を紐解くようだ。

そして、工夫を凝らした映像。
 ホラー的な映像で始まり、何が起こるのか期待値を高める冒頭映像。
 スノードームのガラスの破片越しに見えるドア・看護師の動きが、とても意味深…。
 リーランドから歴史的に価値があるともてはやされた後の、ひきつった笑顔が表現するもの(これはDVDの特典映像で、ウェルズ氏が意図を語っている)
 同じシチュエーションで物語る年月。最初の妻、二番目の妻との関係性の変化。
 スーザンの顔に移る影で表現する牢獄。
 アリスの世界に誘われそうなドア、鏡。
 梱包されたままに放置されたものの間を蟻のようにうごめく人間たち。
一つ一つのシーンを止めて”研究・鑑賞”したくなる数々のシーン。
解説者が必ず例示する有名なシーンでも、その人なりの発見(意味付け)がありそうな。

まるで、おもちゃ箱。
興味が尽きることがなさそうだ。

そんな興味深い映画で、人たらしのウェルズ氏が作って演じているのだからおもしろいエンタティメントになるはずなのだが、
 ケーンの、そこまでするかというパワハラ・モラハラ度が前面に出すぎてしまって、その奥に隠れている空虚さ・わびしさはわかるが、カタルシスが得られる流れになっていない。
 実在の人物をモデルにしていると言われているが、リスペクトがまったく感じられずに、コケにしているようにも見える。
 世間的にもてはやされ、何もかもを手に入れた男の、隠された内面の叫びを映画を通して体験できたと思える時と、
 世間的にもてはやされ、何もかもを手に入れた男だが、内面は、空虚感に支配された、ガラクタ(芸術品でも梱包されたままならガラクタ同然)だけを手にした、つまらない男というオチにも見える。
 ベビーフェイスを活かした、もっと魅力的な男としてのキャラクターを出した場面と、そうでない場面を見せてくれればいいのに、どの場面を見返しても、唯一の味方?理解者?のバーンステインの回想場面でさえ、ケーンのいやらしさがまき散らされていて、ケーンに共感できない。
 だから鑑賞後感が悪くなる。
 どうしてこんな風に作ったのだろう。
 『マンク』を見ると謎が解けるらしい。

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とみいじょん