劇場公開日 1954年8月24日

裁きは終りぬのレビュー・感想・評価

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4.5まだまだ知らない名画がありました!

2020年10月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

戦前戦後映画の鑑賞の一環で観たが、
まだまだ知らない名画があることを痛感。

陪審員に選ばれた各人が、それぞれ己自身の問題等を抱えながら裁判に臨む。

裁判所外での各陪審員の問題や悩みが非常に上手く描かれる中、
果たして彼らは客観的に人を裁けるのか
という、テーマは異なりますが、ある意味
「十二人の怒れる男」以上に
深く考えさせる映画だった。

追記
以前の鑑賞でかなり印象の良い作品だった
ので、10/15 に再鑑賞。
各陪審員の実生活上での問題描写と、
判定審議の場での発言の絡みが、
再度の鑑賞で理解を深めることが出来、
この作品への評価が更に高まりました。
🌟半分追加修正させて頂きます。

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KENZO一級建築士事務所

4.0陪審員の判決に至る過程をドラマチックに描くカイヤットの秀作

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

シドニー・ルメットの名作「十二人の怒れる男」に並ぶ法廷もの映画の秀作。弁護士出身のカイヤット監督とシャルル・スパークの脚本が、陪審員七人のそれぞれの生活環境から培われる価値観を克明に描き、観るものを八番目の陪審員にさせて映画の中に引き摺り込む。密室のなかでヘンリー・フォンダの推理にくぎ付けになる緊迫感の醍醐味と違って、自分が陪審員の立場ならどう判決を下すだろうかと悩みながら観る思考訓練の面白さ。また「十二人の怒れる男」は十二人の満場一致が最終判決だが、こちらのフランス映画は七人による多数決で判決が決まる。その曖昧さ微妙さが、映画の面白さ真面目さになっている。
日本で裁判員制度が施行されたとき、まずこの二作品が頭を過ぎる。

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Gustav