動くな、死ね、甦れ!

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動くな、死ね、甦れ!

解説

旧ソ連出身のビターリー・カネフスキー監督が自身の少年時代の記憶をもとに、収容所地帯の町で暮らす少年少女の過酷な運命を鮮烈かつ叙情あふれるタッチで描き、当時54歳にして第43回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞した青春ドラマ。第2次世界大戦直後のソ連。強制収容所地帯となった小さな炭鉱町スーチャンで暮らす12歳の少年ワレルカは、シングルマザーの母親への反抗心から悪戯を繰り返していた。同じ年の少女ガリーヤはいつもワレルカのことを気にかけており、彼が窮地に立たされると守護天使のように現われて助けてくれる。そんなある日、度を越した悪戯で機関車を転覆させてしまったワレルカは、逮捕を恐れて1人で町を飛び出す。2017年、世界の名作を上映する企画「the アートシアター」の第2弾作品としてリバイバル公開。

1989年製作/105分/ソ連
原題:Zamri, umri, voskresni!
配給:gnome
劇場公開日:2017年10月7日

その他の公開日:1995年3月18日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.5生きるとは卑屈に陥りやすい

2024年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

貧しい中でもたくましくと言えば美談だが、ほとんどの人間が貧しさゆえに卑屈を抱えて生きている。
その苦しみこそが生の輝きの一部であるからこそ、救いなくどこまでも悲しい。

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ドラゴンミズホ

4.0歴史は繰り返してほしくない方の歴史

2023年4月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

目黒シネマ"幼いまなざし"二本立てシリーズパート2。

1950年代、旧ソ連の炭鉱町を描いた1989年の作品。白黒なのでよっぽど古い作品かと思ったら違いました。
第二次世界大戦直後ということで、終始それを思わせる描写。当時のソ連はこうだったのかな…そんな匂いがプンプンしていました。
監督の体験を元にしているそうで、かなりリアルなのではないでしょうか。

主人公の少年ワレルカは悪ガキ。賢くないし、底も浅い。母親もなかなかなダメ女。そういった教養の無さが余計にリアル。。
それに引き換え、ヒロインのガリーヤが聡明ないい子。さんざんワレルカに酷い目に合わされながら、なぜそんな天使対応…

ワレルカのやらかした悪戯は、悪戯にも程があるけれど、子供の頃って大なり小なりやり過ぎた!って経験しながら、自我を抑えることを覚えていくものですね。
自分も御多分に漏れず…

たまに出てくる日本兵達の日本語の『炭坑節』が印象的。
泥水を捏ねながらを口にする気がふれた学者。
ラストの荒唐無稽に歩き回る裸の女性。

戦時中の狂った世の中を表していたのか。
なんとも生々しかったです。
ソビエト、共産主義、と聞くと思い出しそうな映画。

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osinco

4.0極東の町スーチャン,スターリンを頂点とするソヴィエト連邦の施政下で...

2022年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

極東の町スーチャン,スターリンを頂点とするソヴィエト連邦の施政下で囚人や捕虜や戦争で体の一部を失った人たちの中,たくましく生きる主人公を描いているわけではない.いや,確かに主人公はたくましく労働地区でお茶を売って稼いだり,夜遅くまで働く一人親の迎えに行ったり,窃盗団の中で上手く逃げおおせたりしてきた.しかしそれでも,日本の歌謡曲や鈴の音と共に映画の中で不穏な気配が常に忍び寄る.それは足が書けた将校の件かだったり,夜更けに人が燃える明かりであったり,土と小麦粉をこねてほおばる学者だったりする.しかし,具体的にその現状の悲惨さを摘発することはしないで,ただ目の前の悲惨な状態を客観的に描くことに終始している.子供を撮影するシーンが多いものの,カメラの目線は常に大人の視線の高さである.その冷たい視線とは対照的に,被写界深度が狭くてボケを多用しており柔らかい印象を持たせるシーンが多くみられる.また,暗闇の中でスポット的に照らす写し方によって不穏さだったり,時には登場人物の顔を強く印象付けることで暖かさを表現しているときもある.描いている対象も撮影の仕方も洗練されている映画だった.

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ケ

2.0裸のママ

2021年3月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

寝られる

1990年カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人賞)受賞
『大人は判ってくれない』『小さな恋のメロディ』を超える傑作

らしい
だが僕とカンヌは相性が良くない
そして子供中心の映画はあまり好きじゃない

アートシアター
たしかに芸術映画であって娯楽映画ではない
たとえどんなにくだらなくても娯楽映画の方が好きだ
生意気でいけすかない主人公も手伝ってこの作品は好きになれない
ロシアという国そのものが北朝鮮以上に嫌いというのもいくらか影響しているかもしれない

タイトルのインパクトはすごい
小説でいうなら『世界の中心で愛を叫ぶ』『人のセックスを笑うな』『君の膵臓をたべたい』『夫のちんぽが入らない』『由麻くん、松葉くずしはまだ早い!!』かそれ以上
これだけで観たくなるのも無理はない

今回2度目の鑑賞だが前回これは自分には合わない思った
あれから数年経ったが今回もやはりそれはあまり変わらなかった
ミニシアター系でハリウッド以外の海外映画を好む都会的なインテリなら楽しめるかもしれない

この作品の存在を知ったのは二階堂ふみのウィキペディア
彼女のお気に入りらしい
95年の日本初公開に観たんだろう
89年の作品だがモノクロ
監督の子供時代を元にしているからだろうか

終戦直後のロシアの炭鉱町
日本人の収容所がある
主人公は地元の男の子ワレルカは悪戯小僧
ヒロインは同い年のガリーヤ

最後は悲劇的な幕引きになるのだが小太りの中年女が野外でいきなりスッポンポンになるシーンが1番印象的

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野川新栄
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