ウォー・ゲーム

劇場公開日:

解説

パソコン好きの高校生が始めた戦争ゲームのために、あわや米ソ核戦争に突入しかけるというサスペンス・コメディ・スリラー。製作はハロルド・シュナイダー、エグゼクティヴ・プロデューサーはレオナード・ゴールドバーグ。監督は「ブルーサンダー」のジョン・バダム。脚本はローレンス・ラスカーとウォルター・F・パークスの二人が共同で執筆。撮影はウィリアム・A・フレイカー、音楽はアーサー・B・ルービンスタインが担当。出演はマシュー・ブロデリック、ダブニー・コールマン、ジョン・ウッド、アリー・シーディ、バリー・コービンなど。製作協カシャーウッド・プロ。

1983年製作/114分/アメリカ
原題:Wargames
配給:MGM/UA=CIC
劇場公開日:1983年12月10日

ストーリー

雪が舞う道を2人の男が車にのってやって来た。一見農家のように見える家へ入ると、その奥はミサイル発射コントロール・センターになっていた。2人の男は、内にいた2人と交代する。赤いライトがついた。スピーカーの指示を命令書で確認。ミサイル発射命令だ。だが、ジェリーは発射キーを廻せなかった。シャイアン山中にあるN0RAD(北米防空司令部)のオペレーション・センターでは、主任アドヴァイザーのマッキットリック博士が、ワシントンDCから来た高官のワトソンとキャボットに説明する。先のミサイル発射は実は演習だったのだが、なんと22%の兵が命令に従わなかった。これは人間の心理的な弱さのためであり、防空体制から人間を排止しコンピューターにまかせるのがいいという。バリンジャー将軍(バリー・コービン)は反対する。マッキットリック博士は高官にWOPR(戦略計画反応)コンピューターをみせる。このコンピューターは、第三次大戦のことを考えつづけ、戦術、相手の反応・反撃、それについての対応策を検討しているのだという。キャボットは大統領に進言することを約した。ワシントン州シアトルの高校生デイヴィッド・ライトマン(マシュー・ブロデリック)は、学業の方はさっぱりだが、パソコンに関しては天才的少年だった。学校のコンピューターに自分のパソコンをインプットして、生物の成績をF(落第)からC(水準)に変えるなど朝飯前。ついでにクラスメートのジェニファー(アリー・シーディ)のもFからAに変更してやる。その夜、デイヴィッドは雑誌でプロトヴィジョンがクリスマスに新しいゲームを売り出すという広告を見つけた。早速、プロトヴィジョンのあるカリフォルニア州サニーヴェイルの電話番号を確かめる。まだ売り出し前だから、プログラムはプロトヴィジョンのコンピューターに記憶させてあるはず、それを電話を通じてコンピューターに接続して戴こうというのだ。ある正体不明のコンピューターにつながった。ゲームと打ち込むと、ョフォーケンの迷路、ジン、チェス、砂漠戦争、生物科学戦争、世界全面核戦争とスクリーンに出た。大学生のコンピューター仲間の助けを得て、最初に出たフォーケンを調べる。フォーケンはコンピューター学者で、国防省に勤めていたが、73年に死亡していた。ジェニファーの言葉にヒントを得て、フォーケンの息子の名前ジョシュアを打ち込むと果たして、それがパスワードだったジョシュアが話し掛けてくる。デイヴィッドをフォーケンと思っているらしい。ジョシュアとデイヴィッドは世界全面核戦争ゲームをすることになり、彼はソ連側になり、アメリカを攻撃することにした。この頃、NORADではソ連が攻撃して来たと大騒ぎしていた。ジョシュアとは即ちWOPRコンピューターだったのだ。調査の結果、シアトルからコンピューターに侵入されたと分り、ついにデイヴィッドはN0RADに連行される。だが、彼の言うことは、信じてもらえない。隙をみてジョシュアとコンタクトすると、ゲームは勝敗がつくまで止めないという。ジョシュアにとってゲームも現実も同じなのだ。バリンジャー将軍は防衛状態を3にする(5が平和、1が戦闘を意味する)。デイヴィッドは見学グループにまぎれ込み、脱出に成功。彼はジェニファーと一緒にオレゴン州グース島に向かう。ここに死んだはずのフォーケン(ジェームズ・ウッド)がひっそりと住んでいた。妻と息子のジョシュアを事故で失った彼はすっかり厭世家になっており、世界が破滅した方がいいという。そんな彼に必死になって訴えたのが効き、3人はN0RADに向かった。N0RADでは、スクリーンにソ連軍の大攻撃が写し出される。フォーケンが入って来て「あれはファンタジー、幻影だ」というが、なかなか信用されない。だが、スクリーンでは爆破が表示されているのに、続々と無事の連絡が入って来た。一方、ジョシュアは攻撃を止めようとはせず、ミサイルの発射コードを探し始める。デイヴィッドは、ジョシュアとゲームをすることを提案。何もしないよりは、ということで許可され、三目並べをやることに。この何度やっても引き分けに終るゲームをしているうちにジョシュアは勝敗のつかないゲームのむなしさを学ぶ。世界全面核戦争も局地戦争も勝者はいないのだ。戦争ゲームは終わった。「変ですね。勝つための唯一の動きはプレイしないことなんて」とジョシュア。そして、フォーケンに「チェスをやりませんか」とジョシュアは提案する。

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映画レビュー

5.0令和元年GIGAスクール構想

2023年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

日本人がパソコンを使い始めたのはWindows95が社会現象になった平成7年(それまで、つまり昭和のパソコンはパソコンオタクが使う気持ち悪い代物でしかなかった)。日本人がパソコンをライフラインにしたのは令和。導入時期は平成だが本格的(国家権力が重い腰を上げた)には令和。GIGAスクール構想と題して文部科学省が動いた事で法的根拠に基づいて日本人がパソコンを使い始めたのがターニングポイント。日本人がパソコンに馴染んだ歴史は意外と浅い。つまり映画公開当初の昭和バブル(正確な昭和バブルは80年代後半)にはパソコンなんてパソコンオタクが使う代物という程度の認識だった。だから公開当初はこの作品の価値が分かる日本人は超映画オタクか(苦笑)時代の最先端を知ってる人間か変わり者の変人か。

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HILO

4.5AI暴走映画の画期的なオチ!!

2023年6月24日
Androidアプリから投稿
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ヒロ

4.5公開当時鑑賞しても、今鑑賞しても、変わらない面白さでした。

2020年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ペンタゴンのコンピューターに誤ってハッキングしてしまった少年が、コンピューターの暴走を止める為に奔走する物語。

コンピューター黎明期に、ハッキングにフューチャーした先駆的な作品です。その先見性に今でも驚きます。
コンピューター技術を使った主人公が、大人を翻弄する様はとても爽快で楽しめるものです。でも、彼がスーパーマンでなく、コンピューター以外は普通の少年であることも好感が持てます。
「AIの怖さ」だけではなく、「人間の愚かさ」にも焦点を当てているのが秀逸でした。
ラストの緊迫感、畳みかけは見事でしたし、その結末も示唆にとんだ素敵な終わり方でした。
製作が1983年であることも考えて、高い私的評価を付けた作品でした。

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よし

3.0Are you still playing the game? ユルユル

2019年1月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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アキ爺
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