すてごろ 梶原三兄弟激動昭和史

劇場公開日:

解説

劇画原作者・梶原一騎とその弟、真樹日佐夫、そして三男、高森日佐志の三兄弟の関係を軸に、常に拳を握り締め喧嘩に明け暮れた少年時代から、決して人の風下に立つことのなかった青年期、そして、誰も知ることの無かった名作の誕生の裏側までを描き出す、劇画から見た昭和史。原作、監修、脚本を担当するのは、真樹日佐夫。

2003年製作/日本
配給:ジーピー・ミュージアム、リベロ
劇場公開日:2003年6月14日

ストーリー

戦後の混乱まだ覚めやらぬ昭和20年代、のちの梶原一騎こと高森朝樹(奥田瑛二)とその弟、高森真土(のちの真樹日佐夫・哀川翔)、高森日佐志(久ヶ沢徹)の三兄弟は、青春時代を来る日も来る日も喧嘩に明け暮れて送っていた。近所でも評判の荒くれ三兄弟の父、龍夫は、もとは旧制中学の教師を務めていたが、のちに上京。大手出版社の中央公論社を経て、改造社で編集者としての辣腕を振るっていた。息子たちが尊敬する父、龍夫の周りには、いつも永井荷風や谷崎潤一郎ら、文豪たちからの礼状などが散見された。そんな環境が、荒ぶる青年であった朝樹を、それとは対照的なもの書きの道へと誘ったのかも知れない。昭和33年、龍夫は病で57年の生涯を閉じた。当時、朝樹はすでに梶原一騎のペンネームで少年誌に読み物を書き出しており、もの書きとして本腰を入れ始めていた。真土もそんな兄に影響を受けて、文章修行に精を出すことになった。のちの真樹日佐夫の誕生である。大スターである力道山から梶原に電話が入ったのも、その頃であった。いつしか、梶原は彼が生きる昭和という時代をも、牽引する役目を果たし始めていた。そのとき、『少年マガジン』編集長、牧野武朗(内田裕也)と、名うての喧嘩屋と呼ばれた羽根田貢(赤井英和)、一時代を築いた男たちが、兄弟二人の前に現れ始める。昭和40年代を迎える頃、真樹と梶原の道は少しずつ離れ始める。極真会館・大山倍達のもとで空手を学び始める真樹、彼はまた漫画原作者に加え、ルポライターの道も歩み出した。一方、兄・梶原は後の代表作となる『巨人の星』で、『少年マガジン』の発行部数を当時としては奇跡的な100万部にまで押し上げていた。脚光を浴びる兄の光の陰で、真樹は葛藤していた。胸のうちにある小説への渇望、真樹は寝る時間も惜しんで書き上げた作品『兇器』で、みごとオール読物新人賞を受賞する。兄弟揃って手に入れた文壇での、もの書きとしての成功、だが二人にはまだ試練が待ち受けていた……

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