ユキエ

劇場公開日:

解説

アルツハイマーに冒された米在住の日本人女性と、アメリカ人男性との夫婦愛を描いたヒューマン・ドラマ。監督は、この作品で本編デビューを飾ったテレビ界出身の松井久子。吉目木晴彦の原作を基に、「午後の遺言状」の新藤兼人が脚色。撮影を「バウンスkoGALS」の阪本善尚が担当している。主演は「東京夜曲」の倍賞美津子と、「スピード2」のボー・スベンソン。

1998年製作/93分/日本
配給:シネマ・クロッキオ=近代映画協会
劇場公開日:1998年2月14日

ストーリー

ルイジアナ州バトンルージュ。ユキエは、元空軍パイロットのリチャードと結婚し、40余年という歳月をこの地で過ごしてきた日本人女性。実家に祝福されず、嫁いできた先では人種差別にあったが、夫に愛され、ふたりの息子に恵まれた彼女の人生は幸せだった。ところがある日突然、彼女は不治の病といわれるアルツハイマーに冒されてしまう。8年前、ビジネスパートナーの裏切りによって財産を失い、裁判で有罪判決を受けていたリチャード。彼は、彼女の病気がその事件に起因しているのではないかと考え、自分の無実を証明することが何よりの治療と、名誉回復に躍起になる。そんな父の姿を見て、息子のマイケルとランディは、母親を病院へ預けた方がいいと勧めた。しかし、リチャードはその意見に頑として反対。ユキエの面倒は自分で看ると宣言する。だが、ユキエの病状は徐々にではあったが、息子たちの顔が分からなくなったり、夜中に外を徘徊するほど確実に悪化の一途を辿っていた。ある日、ランディが婚約者の日本人女性・ヨーコを連れてやってきた。ヨーコから故郷の話を懐かしく聞くユキエ。そんな時、彼女の表情は一時ではあったが病気とは思えない輝きに満ちる。「この病気は、あなたたちへのスローグッバイ(ゆっくりしたお別れ)だと思っているのよ…」 息子の訪問に、そう言って感謝するユキエ。そんな妻を見て、リチャードは自分の無実の証明などに時間を費やすのではなく、ふたりに残された僅かな時間を大切に暮らしていこうと心に誓うのであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚色
新藤兼人
原作
吉目木晴彦
エクゼクティブ・プロデューサー
新藤次郎
プロデューサー
松井久子
吉井久美子
撮影監督
阪本善尚
プロダクション・デザイナー
デニス・グリーンウッド
ペトラ・バーチ
音楽ディレクター
天翔陽子
オリジナル音楽
川崎真弘
音楽プロデューサー
天翔陽子
主題歌
ジミー・デイビス
サウンド
ジョー・ジョーンズ
サウンド・ミキサー
スキップ・ゴッドウィン
サウンド編集
ブライアン・ラングマン
照明
ランディ・ウォルシュ
編集
松井久子
衣裳デザイナー
ポーリー・ポールシグ
リズ・スターブ
衣裳
カーラ・キング
リーシィー・ターチ
ケビン・クライン
アソシエイトプロデューサー
荒木功
ラインプロデューサー
マイケル・テイラー
アシスタントプロデューサー
富永理生子
アソシエイト・ディレクター
佐々部清
ファーストAD
グレーテル・エンク
スクリプター
新玉和子
特殊撮影
ドゥリュー・ジリターノ
グレッグ・ジリターノ
ディビッド・ナミ
ジェイソン・バラス
ビジュアル・エフェクト制作
K2ファクトリー
字幕
松井久子
サウンド・スーパーバイザー
ロン・ケイリッシュ
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