首領になった男

劇場公開日:

解説

バブル経済下でのし上がっていく一人のヤクザあがりの男の壮絶な生きざまを描くドラマ。松方弘樹の初プロデュース作品で、脚本は「激動の1750日」の中島貞夫と「獅子王たちの夏」の西岡琢也の共同執筆。監督は「遺産相続」の降旗康男。撮影は「アナザーウェイ D機関情報」の赤塚滋がそれぞれ担当。

1991年製作/110分/日本
配給:東映
劇場公開日:1991年5月11日

ストーリー

大阪の暴力団・金子一家に身を預ける山崎信吉は、幼少のころから唯一人の肉親である姉・紀世恵と二人暮らしをしていた。日銭をその身体を売って稼ぐ紀世恵を見て、山崎はいつしか己の力で世の中を見返してやる、といった野心が根付いていた。ある日、ふとしたことから警察に捕まった山崎は、その取り調べの刑事が株に凝っていたことから、彼もそれに関心を持つようになる。出所後、株の購入資金繰りを始めた山崎は、その狡猾な頭脳と金子一家の代紋の力を使い、東洋銀行支店長次長・神原から融資を受けることに成功する。さらに僧という職を笠に着た利権屋・尊光までも引き込み、浄蓮会の決定権を掌握する坊主たちを金と女の力で抱き込んでいった。それによって組を捨てた山崎は、山崎住建を設立、同時に画廊を持ちたいというモデルの千里と暮らし始めるようになる。そんな時、東京に栄転になった神原から府会議員の立花を紹介された山崎は、南大阪ニュウータウン事業計画による土地の高騰をねらい、府内の民家の地上げに回り歩くが、立花が両天秤をかけたために神戸の中根組が買い取った土地を高値買い取りするはめになる。さらに環境問題で事業計画は頓座、山崎は中根組から債務返済を迫られる。神原に助けを求めて上京した山崎は、そこで以前東洋銀行に勤めていた小夜子と再会する。それによって大金を神原からゆすり取った山崎は、会社の拠点を東京へ移し、ヨシノ開発として新規事業をスタートさせた。そして、山崎の下には小夜子の紹介で、若く野心に満ちた弁護士・小倉が顧問となり、山崎の右腕となるべく実戦を重ねていった。こうして再び運が向き始めた山崎は、尊光が持ち込んできた緑ケ丘観光グループの株をめぐって、民友党の八十島と対立することになるが、したたかな八十島は総裁選の資金作りのためその全てを売り払ってしまう。それによって山崎は緑ケ丘観光グループの実権を握り、のし上がっていくかのように見えたが、その裏で邪魔になった尊光を殺してしまう。そして、それは山崎の破滅につながっていくのだった。

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