劇場公開日 1989年7月1日

「今尚全く色褪せない怪作」鉄男 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0今尚全く色褪せない怪作

2019年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

シネマシティの30周年記念リバイバル上映を観てきました。
リバイバル自体は時々やってたりしますが、これだけ大きなスクリーンでみる機会はなかなか無いでしょう。しかも極上音響上映です。
少し遠いのですが足を伸ばしてきました。
予告など入らずいきなり始まるのも良いですね。

それにしても久しぶりに見る「鉄男」は、やはりとんでも無かった。
ギラギラとした白黒の世界、怪音とも異音とも取れる音楽、襲いかかるかのような映像表現、それらが絡み合ってできた作品。
サイバーパンク作品で、そこにエログロと血吹雪とホラーと愛が合わさっています。
きっと開始2〜3分で、これが尋常じゃ無い作品だと感じるでしょう。
田口トモロヲと塚本晋也の怪演にも魅せられますし、ストップモーションを多用した映像にも目が離せなくなります。
初見だとその映像と音に圧倒され、訳がわからなくなってしまうかもしれません。
それでも最後には、ズッシリと残るものがあると思いますよ。
30年経っていますが、これだけの熱量のある作品は余り見かけません。
今尚全く色褪せない怪作、是非一度体感してほしい作品です。

白波