近頃なぜかチャールストン

劇場公開日:

解説

非行中年グループと非行少年の奇妙な交流を描く。脚本は「英霊たちの応援歌 最後の早慶戦」の岡本喜八と利重剛の共同執筆、監督も岡本喜八、撮影は「関白宣言」の加藤雄大がそれぞれ担当。

1981年製作/116分/日本
原題:At This Late Date,the Charleston
配給:ATG
劇場公開日:1981年12月19日

ストーリー

一九八一年、八月五日。非行少年小此木次郎は行きずりの少女を追いかけ、婦女暴行未遂でブタ箱に入れられた。次郎はそこで、無銭飲食の中高年たちに出会う。彼らは自分たちを独立国〈ヤマタイ国〉の国民と称している。翌朝、それぞれに釈放されるが、次郎は彼らのことが気になり、お手伝いのタミ子とヤマタイ国を探した。何とそこは、蒸発中の次郎の父が彼らに無償で提供していた家作で、母が立ち退きを迫っていた。そこへ乗りこんだ次郎は、敵の身内であることがバレて、スパイは死刑と宣告されるが、帰化を条件に許される。かくして、おかしな共同生活が始まるが、老人たちに、十八歳の少年は宇宙人のように見える。やがてヤマタイ国は次郎の母、小此木家に宣戦布告する。その頃、ヤマタイ国の家の下に不発爆弾が見つかった。そこへ、保険金殺人事件を追う老刑事と若い刑事、関西から来た殺し屋が絡み、少年と彼らが出会った十日目の八月十五日、不発弾が爆発、ヤマタイ国はフッ飛んでしまった。そして、領土を捨てたヤマタイ国の国民は、流浪の旅に出発した。

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映画レビュー

3.0岡本喜八監督作品が好きだ、全部観てみたいという人なら楽しめると思います で、なければ意味不明になりかねません

2020年10月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

チャールストンは、1920年代のアメリカで一世を風靡したダンスで、そのピアノとフィドルで主に演奏される音楽にも独特の特徴があります
まあ、御陽気で御気楽な調子の喜劇に相応しい音楽です
劇中、「私達チャールストンの世代は」と総理がいいます
岡本喜八監督は1924年生まれですから、本作の閣僚達が監督の父親に当たる世代です

つまり戦後36年、1981年とは、その世代の人々がいよいよ去っていく、そういう時代に入ったということです

近頃なぜか、岡本喜八監督がその世代の人々のことや、今の世代のことなど、色々考えることを、父親世代のチャールストンの音楽にのせて喜劇でまとめてみました
それが本作と言うわけです

特段のメッセージとかテーマとかそんなものはないです
ただ、取り留めも無く浮かんでくる様々な思いを楽しくご覧下さいといった内容です

岡本喜八監督のご自宅がロケセット代わりに使用されています

終盤のバスの座席にもたれて「眠る」陸軍大臣の姿
石井隆監督のGONINで似たシーンがラストにあります
本作のオマージュだったのかも知れません

ラストシーンは高速道路が山から平野に向かって延々と伸びていく光景です
沢山の車が次々に過ぎ去って行きます

まだまだまだこの先の道は長いなあ
そんな声が聞こえるようです

岡本喜八監督作品が好きだ、全部観てみたいという人なら楽しめると思います
で、なければ意味不明になってしまうかもしれません

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あき240

3.0喜劇舞台のような演技についていけない

2015年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

知的

2015/09/19、DVDで鑑賞。
戦中戦後の日本への風刺という着眼点はいいのですが、どうも安っぽい喜劇舞台のような演技についていけなかった。なんでモノクロにしているのかもわからないし。
主人公の次郎が最初は善悪の区別もつかない何をするかわからない不良青年として出てきたのに、まさかの童貞で途中からお人好しのキャラに変貌してしまっている。
物語が荒唐無稽で面白いのだから、演技は真面目にしたほうがおかしさがでたんじゃないか?

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月野沙漠
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