ゴジラVSモスラ

劇場公開日:

解説

1990年、海底から現れたゴジラと、モスラや新怪獣バトラとの戦いを描く怪獣映画。シリーズ第19作。監督は「超少女REIKO」の大河原孝夫。脚本は「継承盃」の監督・大森一樹、撮影は「ヒルコ 妖怪ハンター」の岸本正広、特撮監督は前作「ゴジラVSキングギドラ」の川北紘一が担当。

1992年製作/107分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1992年12月12日

ストーリー

トレジャーハンター(秘宝発掘のプロ)の藤戸拓也は国家環境計画局の依頼で、開発会社丸友の森林伐採で起きた土砂崩れ現場に現れた巨大な卵の謎を解明するために、インドネシア諸島にあるインファント島に向かった。丸友の安藤と、拓也の別れた妻で計画局院の手塚雅子が彼に同行した。3人は卵のある場所で身長15センチほどの2人の小美人(コスモス)に出会う。コスモスは地球の先住人類で優れた文明社会を築いていたが、1万2千年前に環境破壊を引き起こして“地球生命”の怒りをかい、滅ぼされてしまったという。巨大な卵はそのコスモスたちの守護神モスラであり、地球生命を守る使命を持つ怪獣バトラとの戦いが近づいていた。そのバトラはシベリアから日本海を渡り上陸、名古屋を壊滅させた後にインファント島に向かっていた。拓也たちはモスラの卵を日本に運ぼうとするが、途中隕石の影響で目覚めたゴジラに襲われてしまい、その時卵からモスラが誕生する。ゴジラとモスラの戦いが続くなか、バトラもやってきた。ゴジラはバトラを海中に引きずり込むがゴジラは海底の深い割れ目に落ちてしまう。危機を逃れた拓也はコスモスを研究機関に売り飛ばそうとするが、数年ぶりに再会した娘のみどりに説得され改心する。その頃富士山からゴジラが出現し、街を破壊しながら横浜へと向かった。コスモスを取り返そうと東京に上陸し、国会議事堂で幼虫から成虫へと変態したモスラ、また“黒いモスラ”へと変態したバトラも横浜へと向かい、こうしてみなとみらい21で3大怪獣の決戦が始まる。今まで寄り添うことのなかったモスラとバトラが協力してゴジラと戦い、バトラはゴジラを抱えたまま海中へと落ちていった。残ったモスラは、人類に地球生命のメッセージを伝えたコスモスとともに去っていくのだった。

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スタッフ・キャスト

監督
特技監督
川北紘一
脚本
大森一樹
製作
田中友幸
プロデューサー
富山省吾
デザインワークス
吉田穣
青井邦夫
西川伸司
宮田英実
杉田篤彦
隅谷和夫
前晴彦
破李拳竜
撮影
岸本正広
美術
酒井賢
装置
丸山勝治
川口茂
組付
西田忠光
装飾
田代昭男
遠藤雄一郎
山内康裕
電飾
稲畑秀男
河原正高
音楽監督
伊福部昭
音楽プロデューサー
岩瀬政雄
主題歌
今村恵子
大沢さやか
挿入歌
今村恵子
大沢さやか
録音
斉藤禎一
調音
多良政司
音響効果
佐々木英世
照明
望月英樹
編集
米田美保
ネガ編集
青木千恵
コスモスコスチューム
出川淳子
衣装
多勢美智子
ヘアーメイク
下鍋良江
音楽ミキサー
大野映彦
キャスティング
田中忠雄
製作担当者
森知貴秀
前田光治
B班監督
山下賢章
助監督
三好邦夫
記録
石山久美子
スチール
石月美徳
特殊操演
鳴海聡
特技撮影
江口憲一
大根田俊光
特技美術
大澤哲三
特技照明
斉藤薫
操演
松本光司
特殊効果
渡辺忠昭
久米攻
特技製作担当者
小島太郎
特技装置
野村安雄
特技組付
小笠原禎
特技背景
小島耕司
長島章志
三輪智章
特技スチール
中尾孝
特技記録
黒河由美
オプチカルエフェクト
岸本義幸
佐藤高典
佐藤元
フォトエフェクト
藤下忠男
泉谷修
エフェクトアニメーション
橋本満明
吉澤一久
西山明宏
桜井文子
渡辺義治
田中貴志
佐藤明
マットペイントカメラマン
三瓶一信
マットペインター
木村俊幸
モーションコントロール
木下良仁
ハイビジョン技術
鈴木昭男
原田睦弘
ハイビジョン変換
尾又富雄
細井孝能
滝沢隆也
諏佐佳紀
石川智太郎
ビデオエフェクト
荻原賢治
タイミング
森吉隆
特技照明機材
棚網恒夫
特技大道具
鉄谷大地
尾崎和人
特技ネガ編集
大朝和代
オプチカルスーパーバイザー
小川利弘
小野寺浩
松本肇
大屋哲男
視覚効果コーディネーター
西山勝
麻生芳郎
斉藤吉光
視覚効果プロデューサー
山辺崇
CGプロデューサー
大口孝之
清野一道
鈴木敬
井内要
CG
内海邦男
荒木史生
檜皮勝久
平岡一邦
細田伸明
大舘隆司
井上明美
水谷順子
庄司久美子
斉藤直宏
船江世志保
伊藤佳子
永井雄一
特技助監督
鈴木健二
造形
小林知己
村瀬継蔵
大神孝
メカ造形
小川正晴
擬斗
森岡隆見
コスモス振付
浦井典子
特殊機械
宮川光男
鹿山和男
照明機材
山崎惣一郎
宣伝担当
堀内實三
宣伝ポスターイラスト
生頼範義
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映画レビュー

3.0改めて特撮すごい

2022年10月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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ツネ

3.5なかなか志の高い怪獣映画ですが、昭和のモスラ映画とあまり変わり映えしないというのが正直なところ

2022年5月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

1992 年12月公開
監督は大河原孝夫に交代
大河原孝夫は東宝の社員で生え抜き
1984年のゴジラの助監督をしていた人
力をつけてきたからでしょうか
前作まで2作続いて監督だった大森一樹は脚本のみです
外様は辛いもんです

1992年は、景気が後退を始めたと公式に政府が認めた年です
とはいえまだまだバブルの余熱は高いままでした
お立ち台とジュリアナ扇で有名な竹芝海岸のディスコ「ジュリアナ東京」のオープンは1991年5月、1992年の頃は絶好調の頃でした
行かなかったけど誘われたことがありました(今となれば行っとけばよかったなあ・・・遠い目)

前作までは、バブル崩壊への恐怖の形をゴジラが代弁していました
では本作ではゴジラは何の恐怖の形を代弁したのでしょうか?

それは環境破壊でしょう

1992年6月にリオデジャネイロで「地球サミット」が開催されています
恐らくこれが企画の発想の出発点でしょう

正式名称は「環境と開発に関する国際連合会議」
国連の主催でほぼすべての国連加盟国の世界172か国の代表や産業団体、市民団体などのNGOの代表約2400人延べ4万人以上が集まった国連史上最大規模の国際会議です
環境問題に対して世界的に大変大きなインパクトを与え、のちの京都議定書やパリ協定、SDGsに続いていったのです

地球規模で環境と開発を調整する持続可能な開発の概念が広く一般的になっていくきっかけになったのです

そういえば6月は環境月間だそうで、あちこちで環境への取り組みポスターを見かけます
今からきっかり30年前のことだったのです

環境となれば、怪獣界の担当は昔からモスラと決まっています

地球環境を破壊する警告としてゴジラが登場するわけです

冒頭の巨大隕石は一体なんだったのでしょう?
深海で眠るゴジラを起こすだけではなく、地球サミットの衝撃を受けて、人類が環境に目覚めるのだという暗喩だったと今なら分かるようになりました

物語は正に地球規模で環境と開発を調整しようというものでした

インディージョーンズ風味が序盤から全編に渡って散りばめられています
単にやりたかっただけでなく、熱帯雨林の環境保全を映像で見せようという意欲なのだと思います

バトラによる名古屋の破壊
1964年のモスラ対ゴジラでゴジラが襲撃したから名古屋が選ばれたのでしょう
もしかしたら、名古屋はトヨタのお膝元でバブル崩壊の局面の中でも、特に景気が良かったからでもあったかも知れません
このころは突出していて「名古屋嬢」なんて言葉ができたぐらいです

モスラが国会議事堂に繭を作り羽化します
1961年のモスラでは東京タワーでした
もともとは国会議事堂が原案だったそうで、その復活です
政治の中心地でなんらかの巨大なトランスフォーメーションが起きるという映像は、1960年安保の大騒乱を経た直後には刺激的過ぎるとの判断で東京タワーに変更されたのだと思います
ならば1992年にその映像を復活させる意図は何なのでしょう?
環境への政治の取り組み不足?
それもあるでしょう
それよりも当時の宮沢内閣が、1992年8月金融機関への公的資金の導入」に言及していますが反対されて流れています
つまりバブル崩壊に対して、政治が抜本的に変わらないと本当に崩壊する!という危機感がそうさせたのだと思います

富士山噴火は1973年の「日本沈没」以来の特撮です
本作は大ヒットして、日本沈没の持つ配収記録を19年ぶりに更新したそうです

ワンダーエッグという遊園地は二子玉川にかってあった遊園地
今の二子玉川ライズのあるところですね

みなとみらい
パシフィコ横浜、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル開業は1991年8月
できたてのところを怪獣が襲撃するのは当然のことです
ランドマークタワーの竣工は1993年なのでまだ建設中
それが倒壊させるのだから痛快です

不満は小美人の双子です
東宝シンデレラコンテストのグランプリと審査員特別賞の二人なのですから、とても美人です
歌もまあまあです
東宝主催のコンテストなのですから映画出演もお約束で当然のことです
でもやはり、1961年のモスラがザ・ピーナッツなら、1992年の本作は当時人気絶頂のwink を起用すべきであったと残念でなりません

小林聡美は俳優として良い仕事をしています
女性を大事にする怪獣映画なら彼女で正解です
でも主人公がつりあわず逆に可哀想でした

終盤の決戦は正に「極彩色の大決戦」でした
平成ゴジラシリーズでは最高の観客動員数だったそうです

なかなか志の高い怪獣映画ですが、昭和のモスラ映画とあまり変わり映えしないというのが正直なところ

次回作のゴジラ対メカゴジラは燃えます!

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共感した! 5件)
あき240

3.5極彩色の大決戦

2022年1月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

観客動員数は平成ゴジラ(VS)シリーズ中最多の420万人。2016年公開の「シン・ゴジラ」が550万人を記録するまで平成以降のゴジラ作品では最大のヒット作。
離婚中の主役夫婦が復縁するまでの物語を軸にしているあたりはゴジラ映画としては斬新だと思う。
主演の別所哲也が考古学のトレジャーハンターという役所も、前作に引き続きハリウッドをあからさまに踏襲しているところが笑える。
ただ、モスラ&小美人というセットの設定はさすがに90年代といえども少々無理があると思う。
と同時に、特撮そのものにも前時代的な古臭さを感じられてしまっているのも否めない。
小林聡美と大竹まことは良い味出してるなあ。

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ヒックス伍長

4.5健気に戦うモスラがかわいい

2021年8月28日
Androidアプリから投稿
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閑
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