快感旅行

劇場公開日:

解説

“旅行”シリーズ十一作目。今回は金沢が舞台で、俳句狂の専務車掌が捲き起こす恋愛騒動を、金沢の美しい景観をバックにコミカルに描く。脚本は「喜劇 誘惑旅行」の下飯坂菊馬と監督も相当している瀬川昌治、撮影は「人生劇場 青春・愛欲・残侠篇」の丸山恵司。

1972年製作/90分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1972年12月9日

ストーリー

坂本大作は金沢車掌区勤務で上野ー金沢間を走る急行列車の専務車掌。弟で列車ボーイをしている健作にはかおるという恋人がいるのに、大作は三十五歳になってもまだ独身。だが、生まれて初めて彼は惚れられた。上野の食堂のウェイトレス光子である。だが、グラマーで積極的な彼女、抒情趣味で俳句をやる大作には合わない。ある日、大作は車中の親切が縁で知り合った金沢の旅館・加賀屋の女主人都の招待を受け、加賀屋におもむいた。ところが大作は都の娘で四十代の未亡人信乃の婿にされると感違いして突び出した。その帰途、句会の同人で清楚な美人・千代に出会い、話してみると、千代は都の娘で今日の婿になる話の相手は千代だったのである、以来、二人は度度デイトを重ねるようになった。初めての遠出のデイト。二人が列車に乗ったところ、食堂車には何と光子が働いているではないか。光子は大作を追いかけて来ていたのである。光子のイヤガラセで、大作はデイトもできなくなってしまった。千代には上野の博物館で考古学を研究している藤田という恋人がいた。仕事一途の彼と婿を取らねばならぬ自分。千代は藤田と最後の相談をしに東京へ出た。一方、健介の画策で光子は大作の自宅の二階を借り、さらに光子の父が、光子と大作が結婚すると思い、金沢まで出て来てしまった。頭に来た大作は、再度加賀屋から来た養子の口に乗り、旅館で猛特訓を受ける。ところが、女中として光子が旅館にまで押しかけて来た。夜。大作が寝ていると突然、千代が布団の中に滑り込んできた……。朝。隣りには光子が寝ているではないか。しかし、光子は「これで気が済んだわ」といじらしくあやまる。そして、やって来た千代に、光子の愛に答えるようにと言われた大作は、千代に他の男性がいることを察知し、また光子への愛情が湧いてくるのだった。しおれ切って東京へ帰る光子と淳三を乗せた下り急行列車。専務車掌の大作が光子たちの席にやって来た。「これは片道切符ですね、じゃ帰りの金沢行きは私が手配しましょう」。みるみる光子の眼が喜びに輝いた。

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