いさなのうみ

劇場公開日:

解説

鯨捕りに憧れる青年と、彼をめぐるふたりの少女たちの交流を描いた青春ファンタジー。監督・脚本は本作がデビューとなる日垣一博。撮影を「[Focus]」の佐野哲郎が担当している。主演は、オーディションで選ばれた新人・二宮哲也と「Shall We ダンス?」の馬渕英里何、やはり映画デビューとなる遠藤久美子の3人。

1997年製作/91分/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:1997年7月5日

ストーリー

室戸に住む廉次は、将来父の跡を継いで遠洋漁業の漁師になることを漠然と考えながら、水産高校に通っていた。ある日、廉次の祖父が「鯨が来る」と言って、小さな漁船で海へひとりで出ていってしまう。祖父を心配して灯台の下で一夜を明かした廉次は、翌朝、転校生の京子に起こされ、祖父の帰還を知った。この事件を機に廉次は鯨に興味を持つようになり、鯨に詳しい京子と接近していく。そんなふたりの様子を見て、廉次に想いを寄せるクラスメイトの美智子は気が気ではなかった。だが、かつて捕鯨が盛んだった室戸を再び捕鯨によって盛り上げようと考える廉次と、“保鯨”を考える京子は次第に意見を違えていく。そんなある日、捕鯨の訓練をしていた廉次が海に転落し、意識を失ってしまった。その時、廉次は海中を自在に泳ぐ京子の姿を見たような気がして、しばらくの後、一命をとりとめる。翌日、廉次は京子と一緒に鯨にまつわる場所を巡り、鯨を奉った神社で鯨は捕るものではないことを悟った。廉次は京子と海へ出て嵐に見舞われ、海上で一夜を過ごすことになったが、翌朝、捜索船がふたりを救助に来た時、京子は海へ飛び込んでしまう。その姿をイルカか人魚と勘違いした漁師たちは、捕獲しようと一斉に船を出した。美智子に諭され、京子を助けるために再び海へ出た廉次は、実は鯨の化身であった京子とひとしきり海中を回遊し、無闇に鯨を捕らないことを約束して別れる。やがて、廉次や漁師たちたちが見守る中、雄大な鯨がその姿を現した。それから数年後、漁師になった廉次と結婚した美智子が子供の世話をしている姿が室戸の海岸にあった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く