アイコ十六歳

劇場公開日:

解説

名古屋を舞台に弓道に明け暮れる女子高生の、ひと夏の青春を描く。史上最年少の文学賞受賞作で堀田あけみの「1980アイコ十六歳」の映画化。脚本は「俗物図鑑」の桂千穂、内藤誠コンビと秋田光彦、今関あきよしの共同執筆。監督は自主映画出身の「ミルク○ミルク」の今関あきよし、撮影は原秀夫がそれぞれ担当。

1983年製作/98分/日本
配給:ヘラルド映画
劇場公開日:1983年12月17日

ストーリー

三田アイコは名古屋市内の県立高校に通う一年生。一学期の終了式の日の朝、いつものように屋根の上でポケッと夢見ていたアイコは母親におこられ、急いで学校へ出かけた。通知表をもらっての帰り道、アイコは中学時代につきあっていたあいつが女の子と一緒にいるのを見かけた。中学卒業以来、彼とは顔もあわせていないが気にはかかっている。夏休み、アイコは弓道部の合宿に出かけた。合宿でも同じクラスのかわいこブリッコの花岡紅子が、男子やキャプテンに媚をうり、アイコたちの悪口総攻撃にあっている。合宿から帰ったアイコは、親友のゴンベに呼び出されあいつが暴走族に入ったことを聞かされる。2学期が始まり、アイコのクラスに生物担当の島崎愛子先生が着任。彼女は全国大会入賞の経験もある弓道の選手だった。授業中にも生きることについて熱心に説いてくれる先生にアイコはぞっこん。ある日、弓道場の清掃のことで紅子と衝突したアイコは、母親に「死にとうなったわ」と告げ手首を切る。翌朝、アイコは早朝練習に弓道場へ出かけ、そこでひとり弓をうつ島崎先生を目撃した。数日後、島崎先生の自殺未遂の報告が届く。しかも先生は妊娠中だったという噂にクラス中大騒ぎ。その中、アイコは皆にむかって自分の胸の内を泣きながら訴える。話終わった後、紅子の拍手が聞こえてきた。病院に島崎先生を見舞ったアイコはそこで紅子に会う。二人で帰る途中、暴走族の群れにぶつかり、その中の一人がパトカーを飛びこえようとして失敗し命を失ったのを見たアイコは、それがあいつのような気がして、錯乱して家に帰った。翌朝、学校を休んで屋根の上にいるアイコのところへ、ゴンベたちがやってきた。そして、アイコはくよくよせず頑張って生きていこうと思うのだった。

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映画レビュー

2.0なぜか『幕が上がる』との類似が気になる

2021年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

初見です。

富田靖子の天然の可愛さに大きく依存しているこの映画。

若き日の鶴瓶さんとか、紺野美沙子さんとかの奇跡の麗人ぶりなんかも見られますが、今とはやはり美人の概念が違うんだよなぁ。

ほとんど顔をいじっていない富田靖子ちゃんは、現在とそれほど顔の造作が変わっていないという天然もの。

当時の16歳の意識って、こんなもんだったんだよ。と、思い知ると、とてもつまらないただのアイドル映画にしか感じません。

それで、段々と見てられない気持ちが強くなってしまいました。

なんだか、つい最近似たようなことがあったぞ。
と、思い出してみると、「幕が上がる」だ。

ここで、書く事ではないのでしょうが、10年も経てば、ももクロといえども、輝きを失い、普通の人になっていてもおかしくないでしょう。その時、正視に耐える作品性を保っていられるのか。

そして、今作における紺野美沙子が黒木華、いずれも年の近い先生で主人公が所属する部活のOBで実力者、そして終盤にケツをまくって周囲の顰蹙を買うという展開が、まるで鏡のようにそっくりです。

もしかしてアイドル映画って、どうしてもこんな展開になってしまうのか。

2016.2.25

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うそつきカモメ

2.0今、改めて観ると大根役者にしか見えない

2020年6月11日
PCから投稿

当時の富田靖子は名女優だと思っていたのですが、今の広瀬すずとか、清原かや、なんかと比べたら、雲泥の差に見えてしまう。
ひょっとして、広瀬、清原、などは百年に一度くらいの逸材なのだろうか。

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共感した! 4件)
アサシンⅡ

3.0靖子十四歳

2019年6月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

幸せ

萌える

同名小説を基にした1983年の青春映画。
監督の今関あきよし、主演の富田靖子のデビュー作。親友役の松下由樹も本作でデビュー。

デビュー尽くしでフレッシュ。
とにかく当時14歳の富田靖子のナチュラルな魅力! これに尽きる。
100年に一人の超美少女登場!とか、期待の超大型新星現る!とか、そんな感じではない。
何処にでもすぐ近くに居る普通の女の子。
それがダイヤモンドの原石のようで、稀有。
最近、そういうナチュラル・タイプで見出だされる新人女優、あまり見掛けなくなったなぁ…。やれルックスとか、やれ演技力とか。
演技も悪くない。伸び伸びリラックスした自然体。
あるシーンでは、胸中の複雑な思いを訴える熱演。
昨年も『友罪』で好助演を見せ、いい女優さんになっている。

話の方は…
剣道に明け暮れる16歳の女子高生アイコの青春の日々。
富田靖子の魅力や今関監督の演出で、一定の瑞々しい感性の作品には仕上がっているものの…
ちと思ってたような作品とは違った。

好みのジャンルである何か(本作では剣道)に打ち込む王道の熱血青春ストーリー…のように一見思えるが、それほどメインではなく。
序盤の漫画チックな描写や演出に少々地雷臭したかと思いきや、
多感な時期の女の子の感情や心境が、時々シリアスに。
冒頭で幼い頃可愛がっていた猫を亡くした経緯、合宿中首吊り死体を部員が発見、憧れてる若い女の先生(紺野美沙子が美人!)が自殺未遂を図ったり…と、生死感も見え隠れ。
緩かったり、真面目だったり。
女子高生のふんわりとした姿を描きたかったのか、楽しいだけではない青春のほろ苦さを描きたかったのか。
様々な経験をして、前向きに明るく生きていく…的な爽やかなラストではあるが、全体的にどっち付かず。
この作風は、原作の精神がちゃんと描かれているのか、監督の個性かも分からず。

まあでも、この雰囲気はそう嫌いじゃない。
十四歳靖子も含めて。

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共感した! 2件)
近大

3.5名古屋弁でお送りする富田靖子と松下由樹のデビュー作

2016年2月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

女子高生の甘い学生活の話かと思いきや生き死にの話が出てきたりする。80年代の暴走族は人数も多くて迫力ですなぁ。
紺野美沙子がきれい。

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