オーロラ

劇場公開日:

解説

踊ることを禁じられた国を舞台に、踊りの才能に恵まれたオーロラ姫と貧しい画家との悲恋を描く。パリ・オペラ座の舞台裏にスポットを当てたドキュメンタリー「エトワール」のニルス・タベルニエ監督が、パリ・オペラ座のトップ・ダンサーたちの全面協力を得て、切ない恋の物語を美しく幻想的に描き出す。主演はオペラ座バレエ学校の新星、マルゴ・シャトリエ。相手役を、パリ・オペラ座のトップ・スター、ニコラ・ル・リッシュが演じる。

2006年製作/96分/フランス
原題:Aurore
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2006年12月16日

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映画レビュー

4.0ジパンゴ王国の踊りは・・・

2021年6月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 踊りが禁じられたバロック時代(?)の小国。それでも踊りが大好きな王女オーロラ姫と、姉の踊りにいつもうっとりしながら見ている弟ソラル王子。一見平和そうな王国ではあったが、干ばつと洪水のため財政難に陥っていたのだ。王の側近はとんでもない策略家。「税金を上げるか」「他国との戦争をするか」「王女を政略結婚させるか」という選択肢で王に忠言するが、平和を愛する王は泣く泣く可愛いオーロラ姫の結婚相手を探すことに同意する。

 主人公のオーロラ(マルゴ・シャトリエ)はまだバレエ学校に入ったばかりの16歳ですが、周りには本物エトワールのニコラ・ル・リッシェなどで固められ、踊りに関しては圧倒されます。ストーリーはリアル指向の宮廷ものから一転してファンタジー映画となるところも面白いし、結婚相手を探すための舞踏会がとても面白い。ベリーダンスのような踊りを披露する中東(?)の国、明らかに日本を表現しているジパンゴ王国は白塗りの舞踏集団、などなど。その出し物を見たオーロラが舞踏会に参加できない弟のために踊りをコピーして見せてあげるところも素敵なのです。

 王妃毒殺計画や、軍事クーデターのようなおぞましい部分は直接描写を避け、あくまで優雅で美しい部分で魅了される。ドレスの胸の部分から剣を抜くようにして脱ぎ、さっとバレエ用の衣装に切り替わるシーンには毎回ドキリとさせられるというオッサン的鑑賞になりました。なぜいきなり踊り出すのか・・・ミュージカル映画に慣れているので歌が踊りに変わっただけだと思えばなんともないし、いきなりファンタジーになる展開だって伏線が効いていたので気にならなかった。

 しかし、『エトワール』というドキュメンタリー映画を撮った監督だけに、やはりストーリーで魅せるまでには至らない。童話のような内容の脚本には割り切って臨めば平気なのですが、終盤の急展開は寛容な気持ちで鑑賞するほうがいいのかもしれません。

【2007年4月映画館にて】

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kossy

1.5「シネマ歌舞伎」ならぬ「シネマオペラ座バレエ」として美を堪能したかった!

2018年11月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

本作品は、パリのオペラ座でバレエを披露しているダンサー達に因る、ダンスショー映画としては非常に美しいダンスシーンが観られるので、バレエ公演を観るのがお好きな方や、バレエを習っているダンサーの方には、勉強になるだとうと思う作品だった。

本作の制作の4年前にこの監督ニルス・ダベルニエ氏は、パリのオペラ座の舞台裏をドキュメンタリー作品として完成させているらしい。だが、私はその作品を観ていないけれども、きっと世界のトップバレリーナ達の裏側を描いている作品なら、パリの文化芸術を知る上では非常に意味の有る作品なのだろう。

多分監督が彼らの芸術性に感動して、そのご縁でトップダンサーの出演を依頼して本作が完成したのだろうか?

多分200年位前の人達なら、本作を観てそのストーリー性の美しさに感動を覚えるのかも知れない。しかし、本作を劇映画として観賞するのは退屈だった。
バレエは超素晴らしいのだから、そのままバレエの演目を映画に収めて観たかった!ダンスを魅せる為に、踊りを禁止した王国などと言う童話のような物語を設定したら、大人は退屈だし、子供はおとぎ話に感情移入出来たとしても、バレエの素晴らしさその物を100%楽しむ事は難しいだろうと考えるのだが?
松竹で上映している「シネマ歌舞伎」の様に、人気の演目をダイジェスト版で魅せてくれたら、素直に感動出来たと思う。残念な1本でした。

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ryuu topiann
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