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◆乱
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[ネタバレ!]
骨肉の悲劇~巨匠、執念のライフワーク
印象:
鑑賞方法:DVD/BD
Androidアプリから投稿
評価:[5.0]

「4Kデジタル修復版」Blu-rayで鑑賞。

本作の放つ熱量に、ただただ圧倒されてしまいました…。
大規模なロケセットを組んで撮影された合戦シーンはもちろんのこと、一族の骨肉の争いとその果てに訪れる悲劇の凄まじさに、息を呑む想いでした。
スペクタクル・シーンがもたらす“迫力”と、登場人物たちが本性を剥き出しにして繰り広げる、欲望と愛憎が渦巻くドラマがもたらす人間的な“迫力”に満ちていて、めちゃくちゃ濃密で心を鷲掴みにされました。

初めて観たのは、高校生の頃。DVDを購入しました。仲代達矢のふとすると吸い込まれそうな目力に抵抗できなくなり、狂ったまま荒野を彷徨する一文字秀虎の様に呆気に取られました。
一文字三兄弟の、血で血を洗う後継者争いは、戦国時代の習いとは言え、結局誰も報われない結末に虚しさとやるせなさを感じて、現代にも通じるような内容なだけに、人間社会の無情さと底の知れなさに呆然としてしまいました…。
その後、やむにやまれぬ事情でDVDを売ってしまいましたが、何年かしてまた観たくなり、上記のBlu-rayを購入しました。それほどまでに、強く印象に残った作品でした。

改めて鑑賞して、原田美枝子演じる楓の方の情念の凄絶さに、震え上がりました…。一文字家への“恨み”の感情を胸に秘め、秀虎引退をこれ幸いと、その息子たちを巧みに操縦し、一族を滅亡へと導いていきました…。最期のセリフが頭にこびりついて、離れません(笑)
怖い女だな…と思うと共に、もしかすると歴史というものは、“女”が動かしているものかもしれないなと感じました。女の強い想いほど、恐ろしいものは無いのかもしれませんねぇ…。

“巨匠”黒澤明監督が10年以上の歳月を掛けて構想し映像化に漕ぎ着けた、まさに執念の成せる業、渾身のライフワーク…。
監督のフィルモグラフィーを総括し、これまで語られて来たテーマなどの全ての要素が籠められている集大成のような作品だなぁ、と感じました。

2019/05/28 syu32さん

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