ブラック・レイン

劇場公開日:

解説

ニューヨーク市警の刑事ニックとチャーリーはヤクザの佐藤を逮捕し、日本に連行する。しかし目的地の大阪に到着するなり、佐藤が仲間の手によって逃亡。言葉も通じない国で困惑しながらも、ニックとチャーリーは佐藤の追跡に乗り出す。そんなふたりを監視するベテランの松本警部補。やがてチャーリーが佐藤に惨殺されるという事態に。復讐に燃えるニックは松本とともに佐藤を追う。日米の刑事の友情、そしてその激闘を描くサスペンスアクション。これが遺作となった松田優作も強烈な印象を残す。

1989年製作/125分/アメリカ
原題:Black Rain
配給:UIP
劇場公開日:1989年10月7日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第13回 日本アカデミー賞(1990年)

ノミネート

外国作品賞  

第62回 アカデミー賞(1990年)

ノミネート

音響賞  
音響効果編集賞  
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1

写真:Album/アフロ

映画レビュー

4.5ブレードランナー

2017年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

大阪の街を、まるでブレードランナーのセットのような近未来に見せる撮影が素晴らしい。知らない人に続編だと教えたら信じてしまうのではないか。
こんな風景が普通に存在していた当時の大阪もすごいが、だれもこんな風に大阪を撮影した人が日本にはいなかったし、今もっていない。『ブレードランナー』と並んで、全盛期のリドリー・スコットの美的センスを堪能できる1本だ。
ちなみに撮影監督は後年『スピード』で名を馳せたヤン・デ・ボン。

異国文化の衝突を刑事の友情を軸に描いた犯罪ドラマだが、当時の作品としてはまだ日本への理解がある方ではないか。日本経済好調の反動のジャパンバッシングなどもあり、奇異な文化を見下すような作品も見受けられたが、少なくとも悪役含め、日本人を非常に力強く描いている点は評価されるべき。

知られている通り松田優作の遺作だが、本作を観ると本当に惜しい役者を亡くしたものだと思う。

コメントする (0件)
共感した! 17件)
杉本穂高

2.0リアルタイムで

2024年3月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

カナダで、誰か日本の有名人知ってるか?と聞くと、この映画と、確かキャンサーで亡くなった、ユウサクマツダと、オファーも沢山あったと聞いていたので残念、観るたびに、ゴジラも名前が上がり、レンタル店にも。マイケルダグラスのアウトローな刑事?クリントイーストウッドがよかったかな。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
多様性男女平等自由主義、5名作4良作3いい作品なので他は2以下です。

4.0カンカンヘッドは男のロマン

2024年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

 公開当時はあまりにも誇張された日本の描写に「んなアホな」とか「バカにしてるー」といった印象が先行して、巨匠も「やっちまったかー」といった残念な記憶が残っていたけど、今改めて観るとそのエンターテイメント性の卓越さに唸らされてしまった。流石、リドリースコット。
 バブル絶頂期で経済的にアメリカにとっても脅威に映っていた当時の日本が舞台。派手派手な演出が子気味良い(が今では成立しない設定だと思うと少し寂しい気はする)。主要なキャストの個性的な俳優さんの多くにとってはとっくに遺作になってしまっているのは感慨深い・・・
 大阪の一時代を大作映画の映像として後世に残してくれる貴重な一本。とにかく名作です。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
おまつ

4.0言葉が通じないときの切実さ

2024年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

松田優作の遺作であり、過去観たことあったけれど、アマプラ配信見つけたので、もう一度みてみた。全体的にカメラワークが自然で、また、深みのある映像美があって、監督のセンスを感じた。脚本もリズムあって、抑揚も効いていたので飽きさせない展開だった。
マイケル・ダグラス演じる破天荒なアメリカ人の刑事が日本にやってきて、言葉が通じないもどかしさを重ねて、クラブに居るアメリカ人女性に、”言葉が通じないとどうにもならない、たすけてほしい”といった旨のことを書いていて、切実さが伝わってきて、あのシーンが実はすごく印象に残った。
高倉健も英語のセリフはあっても、朴訥さはにじみでていて、しゃべる言葉が違っても雰囲気は同じなんだなと思った。マイケル・ダグラスは終始、悲壮さ、思い詰めた感じだったけれど、最後に笑顔になって帰っていくときの清々しさが印象に残った。
松田優作は顔の表情や立ち振る舞いだけで伝わるものがあって、このとき身体の調子もあまり良くなかったのにと思うと役者魂をみせられた思いがした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
菜野 灯