左利きの女

劇場公開日:

左利きの女

解説

名匠ビム・ベンダースが製作、「ベルリン・天使の詩」「まわり道」といったベンダース監督作の脚本でも知られるオーストリアの作家ペーター・ハントケが、自身の小説を基に初メガホンをとったヒューマンドラマ。

専業主婦として暮らすマリアンネは、北欧出張から帰ってきたばかりの夫ブルーノに突然別れを告げる。8歳の息子シュテファンをひとりで育てることを決意した彼女は、かつて働いていた出版社を頼って自宅でフランス語翻訳の仕事を始めるが、なかなか思い通りにいかず……。

「O侯爵夫人」「ジャンヌ・モローの思春期」のエディット・クレバーが主人公マリアンネ、「ベルリン・天使の詩」のブルーノ・ガンツが元夫ブルーノを演じ、「ブリキの太鼓」のアンゲラ・ビンクラー、「終電車」のジェラール・ドパルデューが共演。

1978年製作/114分/G/西ドイツ
原題:Die linkshandige Frau
配給:東北新社
劇場公開日:2023年5月5日

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(C)Wim Wenders Stiftung 2015

映画レビュー

3.5通過していく電車(騒音)と、その端で生きる私

2023年5月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

生活の中で"ぼーとしてる"その時間は、
自身の人生にとって、何の価値、意味があったのか(あるのか)?

仕事、家事、育児、デート、遊び、食事、
友人との会話、読書、・・・・

ではない、
何もしてない、考えてない時間は
自分にとって、どういう時間なのか?

孤独、孤立していなくても
私たちは、毎日
「無」に近い時間の中に、いる。

この、時間が、毎日の中で、締める割合が
増えた時を、意識せざるをえない
時が、いつか来る(ようだ)。

小津安二郎の映画は
この世界観、だったのかなあー。
と、映画の場面から、
改めて、考えさせられた。

映画は
画面構成が、素敵で、飽きない。

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SkyLock

4.0不思議な面白さ

2023年5月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

ブツブツぶった切るように話が進み、その話といっても起伏のようなものがほぼない。さらにヨーロッパの映画特有の、何を悩んでいるのかいまいち具体的に伝わってこない感じで、体調によっては爆睡必至なタイプの映画。しかし意外とのめり込んで見ることができた。主人公の心の「病み」自体は勝手にしろよ、と言いたくなる部分もある。そばにいる息子に与える影響を考えると、ヒリヒリといたたまれない。全編、彼の所在なさげな佇まいから目が離せなかった。パリ郊外の町が舞台だが、日本のどこか北の方の地方都市、といっても通るような、ありふれた春先の景色。ロビー・ミュラーが切り取るスタンダードサイズの画面がものすごく良くて、眼福。正直、今作の魅力のかなり大きな部分ではないか。あと脇の人物でお父ちゃんと、俳優のお兄ちゃんが良かった。

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どんぐり