劇場公開日 2003年9月27日

S.W.A.T.(2003) : 映画評論・批評

2003年9月16日更新

2003年9月27日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

見るべきはド派手なアクション!

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ハリウッドの流行に乗って製作されたTVシリーズの映画化だ。といっても、元ネタの「特別狙撃隊SWAT」は、わずか2シーズンで終了。カルト人気のドラマなので、製作側も、“夏の大作でアドレナリン爆発させたい”層にロック・オン。

というわけで、見るべきはド派手なアクション! 銀行強盗が自動小銃を乱射する冒頭から、「俺を逃がしたら1億ドル!」と叫ぶ麻薬王をめぐる攻防まで、息つく間もなくドンパチが繰り広げられる。監督がストーリーテリングよりも、スタイリッシュでパワフルなアクション演出に心血を注いだことは一目瞭然だ。細かいカット割りや手持ちカメラでスピード感を増し、大量の火薬でスペクタクル感を出す。囮の輸送車がギャングたちに襲撃され、ダウンタウンが戦場と化すシーンに興奮しないではいられないだろう。

どんな役も器用にこなすコリン・ファレルは、最近の若手俳優のなかではいちばん勢いがある逸材。私生活も何かと話題になるヤンチャ坊主に、鼻っ柱が強いストリートは適役だろう。が、主人公を取り巻くキャラクターの書き込みが不足しているため、ファレルの演技が空回りしているのは否めない。もちろんスターあっての大味アクションだが、アクションの醍醐味の前にスターの存在がかすんでしまったのも事実だ。

山縣みどり

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