劇場公開日 2004年8月7日

「無題」誰も知らない JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0無題

2016年8月30日
iPhoneアプリから投稿

お涙頂戴でもなく衝撃もなく、淡々と生活が進んでいくので安心した
途中でドキュメンタリーのようにも見えた

ただこの短い時間では、実際に彼らが体験した長い長い時間を感じるのはやはり難しかった

母親をあまり悪く描いていないが、それでも子供たちの表情とかで怒りが浮かんでくる

なぜ誰も助けてやれなかったんだろう
それは誰も知らなかったから
アキラは何度も何度も商店街を行き来した
人ごみの中を歩いて行った
その中で一人でも彼の現状を知っていたら必ず手を差し伸べていたと思う
それをこのタイトルは暗示してるのかなと思った

アキラ役の柳楽くんがとにかく凄くて
自然体で、凄く大人っぽくて、目つきも子供のものじゃない
兄弟の親しい感じも違和感なくてすごいなあと

是枝監督にはこういうテーマに向き合った作品を派手な役者を使わずに撮って欲しい

JYARI